ご近所さんと激論 |
一ヶ月ほどやり取りの続いている『ご近所』のYさんは学生時代国際関係論を専攻していたとのことで、18日の佐藤氏の話をしてみたら
>佐藤氏本人の話を聞く機会があったんですか? >あれは今どきそんなことがあるの?って事件でした。小心者のキャリアが、汚れ役を >かってくれるノンキャリアのにすがりついて、特別ポストまで用意してたって話でしたよね。 >私は国際関係論の中でも国際政治学が専門で、現役外務官僚のゼミもとってましたので >そのあたりの話はいろいろ聞きました。
と返信があった。
「それは松尾って人じゃないですか?機密費で馬とか買っちゃってた。 佐藤さんは私腹を肥やすとか、出世欲のみの役人ではないですよ。 外交のプロ、という感じでした。
佐藤さんの容疑は外務省が組織としてやった行為(犯罪ではない)を個人の犯罪にされたものです。 それは国策によるムネオ追い落とし作戦の一環でした。」
>いえ、私は佐藤分析官を意図して書きましたよ。
「そうでしたか。大変失礼しました。」
>私が個人的に触れたことのある情報を元に個人的な感覚で評価すると、 >松尾氏よりも佐藤氏の方がずっと国益を害した程度は大きいと思ってます。
「何を国益と考えるかにもよりますが、佐藤氏が逮捕起訴されたことによって外交官はリスクを避けなーんにもしなくなるか、より過激なナショナリズムに走るか、ではないかと言ってました。」
>エリートとしての専門な教育も受けていないノンキャリアが国家の外交を >司ることそのものが、国際社会に対して、恥ずべきことだと思ってます。 >もちろんキャリアの外務官僚のほとんどが実質的にはエリート教育も >何も受けておらず、外交官としての資質でも佐藤氏に遙かに及ばない >人が多いという実態も理解していますが。
「うーん、でも外交・政治はエリートがやってるよりマフィアもどき(或いは本物)か情報機関みたいのがやってる国が多いのでは。 外交はスマートなものではなく、すごくドロドロしたものだと思います。」
>いずれにしろ、佐藤氏よりも佐藤氏を重用したキャリア官僚の責任が >一番重いと思ってます。エリートではない人物以外に外交のプロになり得る >人材がいなかったという点でも、非常にみっともないことだと思います。
「佐藤氏のような人は日本の外交には必要だと私は思います。 佐藤氏は役所のルールにのっとって行動したわけですから当然責任は外務省にあります。が、検察はそこには踏み込めない。ムネオとラスプーチンを悪者にして以上終わり、です。 今後ますます外交能力は落ちて、みっともなーいことになると思われます。」
>このあたりの私のエリート観はかなり偏ってるかも知れませんね。 >イギリス法の先生とフランス法の先生に師事した影響だと思います。 >両国(とその植民地も)とも幼年期から膨大なコストと時間をかけてエリートを >育てあげるという伝統がある国です。
「そうですね。でもそれを日本もまねてエリートを養成した方が良いということではないと思います。 日本は日本のやり方があるでしょうし。 ロシアや中国、北朝鮮とか一筋縄では行かない国々と渡り合えるのはエリート外交官じゃないのでは。」
これまで『ご近所さん』たちとこういう議論はしたことがないが、さて、どうなることやら。
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2004年10月22日(金)
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