映画『桃色画報』,面接,映画『ロスト・イン・トランスレーション』

 久し振りに昼まで寝た。最近は午前中に起きるようになっていたのだが、寝過ぎた。

 外に出ると雨。上映時間に遅れそうだったので、傘は取りに戻らず。
銀座に着くと雨が強くなっている。

映画『桃色画報』。監督ティント・ブラスは70歳だそうだが、元気だ。
滑稽で明るくしつこく、ちらっときれいだけど美を極めず、エロスを追求。
前は女の人がただ「ウフフ」と笑っているばかりだった印象があるけれど、『桃色画報』は女性が積極的に頑張っている。お尻お尻お尻は変わらないが。

映倫の修正が217箇所とか。
これはイタリアでは無修正で見られるのか?見たくないような気もするけど。

お尻を叩いたりしても痛々しくないのがいい。
胸を掴むのを見てるだけで「痛いよ!」と思う映画やヴィデオが多いが、ティント・ブラスは優しい。気持ち良さそうに見える。

オムニバスだから?『花と蛇』もだが、こういう映画だから?上映中も激しく人が動き回る。

 雨はやまず。アルバイトの面接会場、サンシャイン60へ。
一般常識や適性テスト、動機や心がけていること、「自分をどんな性格だと思いますか?」という質問もあって、戸惑う。面接らしい面接は久し振りだ。
隣の女性の日本語がたどたどしく、「電話の仕事なのに大丈夫か?」と私がドキドキしてしまう。

2時間程度と聞いていたが2時間半近くかかる。映画の時間には間に合う。

 『ロスト・イン・トランスレーション』もお尻で始まる。
『桃色画報』に比べてなんときれいなお尻だこと。
でもスカーレット・ヨハンソンは『真珠の耳飾りの少女』の方が魅力的だった。

何回か笑ったが、面白い映画ではなかった。お尻は汚くとも、『桃色画報』の勝ち。

ゼミ仲間Oちゃんが映画輸入配給会社のM君と『ロスト・イン・トランスレーション』について英語で語り合っていて、私も漸く日本語で参加。

沢木耕太郎が朝日新聞に『ロスト・イン・トランスレーション』の主人公たちは「自分たちの愚かさに気づいていない」というようなことを書いてたが、私は主人公の2人もかなり愚かに描かれていたと思う。

2つの映画がお尻でつながり、対比できるように、あらゆることはいろんな風につながっているから、沢木耕太郎がこの映画とアメリカがイラクでやってることをつなげて考えるのも1つの向かい方だ。

ティント・ブラスを見て「戦争よりエロスが大事だ」と思うのも正しい見方だろうし、
私は何故か山拓を思い出し、激しい嫌悪を感じるものの、政治をほっといてくれれば結構、好きにやってくれと今は思う。
更に山拓は大嫌いだけど『ロスト・イン・トランスレーション』の俳優よりは面白いと思ってしまう。
どちらもかっこ悪く情けなーいおっさんだが、俳優、つまらな過ぎる。

「そんなものを比べるのはおかしい」と言われるかもしれないが、感じようとか読み取ろうと思うか思わないかじゃないか。

それより私が気になったのは、『オレンジ』という怪しげなクラブのオーナーとしてこの映画に出演していた人物。
ストーリーより「あれはNさんか?」また出てくるか?タイトルロールは?下の名前は何だっけ?

そう言えば最近になって誰かと、2001年4月7日の日記が原因で同年6月8日にNさんと揉めた事について話し、「画廊の名前をイニシャルに変える必要はなかったのでは」と意見された。
唐突にNさんの話になったのは、その人がこの映画を見ていたからなのか?

こうした形で再会するとは、驚き。

 映画が終わっても雨は激しく降っていて、傘を持っていない私は走った。
バス停の手前の信号で止まったら、すれ違った男の人が振り向いて傘を差し出し「濡れちゃうぞ」と言う。
私は「大丈夫です」と言ってまた走り出してしまった。これは失敗だった。
「出会い」だったかもしれないのに。
『桃色画報』の影響で妄想展開しているかしら?
バスはとっくに終わっていて、ずぶ濡れになって帰る。あーあ。

 彼は先々週、「来週か再来週会おう」と言っていたけど、どうなってんのかな。
もう顔も忘れちゃうぜ。

 NTTから請求書が届いて、いつもの2倍以上の金額で愕然。
ウィルス感染やら新しいPC購入でいろいろダウンロードしたからなあ。ISDNの悲哀。
2004年05月19日(水)

抱茎亭日乗 / エムサク

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