私を愛する男,オゴウチ家

お昼に、電話の音で目が覚める。
「俺だ、お前を愛している男だ」
??聞き覚えのある中年男性の声だけど??
「今、お前を愛している男は俺しかおらん」
「どちら様ですか?」
「住枝だよ!」
「ああ、そうかあ」
「お前、今から来い。Mさんも飲んでるから。Nも来るから」

昨日の檸檬屋30周年パーティー2夜目の後、泊まったMさんと飲み直しているらしい。
「私が着いたらみんな寝てたとか、無いでしょうね」
と少し不安だったが、出かける。

14時前に着いた檸檬屋には住枝さんと、Mさんと、電脳キツネ目組の男性2人。
パーティーは昨日午後3時から12時間続き、10時から再び飲んでいるらしい。

「お前、Nと一緒になれ」とか「檸檬屋の嫁に来んか」とか言ってた住枝さんは
やっぱり寝てしまう。時々「あれを入れてくれんか」と寝言のようにつぶやく。
「あれ」とはパーティーのために店の外に運び出され、山と積まれた家具、備品、
本、書類、ごみ…。どうやったら再び店内に納まるんだ?という量。
気になってしかたないようなので、4人で運び入れる作業をする。
パーティーで少しきれいになっていた檸檬屋は、再び倉庫のような店になる。

作業で疲れたのか、またみんな寝てしまう。
N君とお話。オゴウチ家のクリスマスディナーに誘う。

17時、店外に残っていた大きな家具も無理矢理運び込んでお開き。
住枝さんがオゴウチ家へのお土産の花と果物をくれる。
大きな花を抱えた男二人を両脇に、谷中の商店街を闊歩するのは気持ちいい。

オゴウチ家のクリスマスディナーは、
特製黒米入りローストチキンと手作りショートケーキ。美味しい。
N君も喜んでくれて良かった。

寂しいクリスマスを覚悟していたのに、楽しい気分だ。みんなに感謝。
2001年12月24日(月)

抱茎亭日乗 / エムサク

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