イタロ日記

2009年05月17日(日) シグルイ

松っちゃん、結婚おめでと!昔ちょこっとファンだったけど(笑)

毎日、進路(懐かしい響き)のことで悩んでいるが、考えてても仕方ない。
仕方ないので何をするかというとマンガを読む(笑)

貸本屋にあるもので、興味のあるものはもうたいがい読んじゃってるんだが、最近まで手を出せなかったマンガをついに借りてみた。
「シグルイ」ってやつ。

なんで手を出せなかったかというと・・・『表紙が恥ずかしい』って、作者さんごめんなさい。
でも検索してみればわかるよ。濃すぎるのよ!!!人によっては「グロ注意」レベル。
浮世絵とかの『責め絵』の現代版というか。団鬼六の世界というか(笑)

あえて単純に説明するなら時代劇。寛永六年・駿河城内で行われた御前試合に挑む二人の剣士の物語・・・なのかな?(4巻までしか読んでないのでスイマセン)
原作は南條範夫「駿河城御前試合」。

しかし読んでみて圧倒された。こりゃマンガじゃない。アート。
2巻のあとがきで作者が「正気にては大業ならず」という言葉を引用してるが、まさにその通り。

マンガの中には、描いてる間、作者は何かに取り憑かれてたんじゃ?って作品がある。
例えば「寄生獣」とか「デビルマン」あたりがそうなんだけど、これもそんな感じ。
でも上記2つは描いてるうちに「何かが降りてきた」って感じなのね。私の印象では。

この「シグルイ」ってのはわざと作者が「取り憑かせてる」って気がするのよ。
精神の中に「巣食わせてる」と言ってもいい。
わかってやってる。
何かに内臓食わすかわりに、身を斬らせるかわりに、画を描かせてくれって言ってる感じ。

なんとなくだが、ほとんどの漫画家、特に時代劇描いてる人はこれ読んだら落ち込むんじゃないか。
少なくとも私なら「負けた」と思う、きっと。

まあ絵がこれでもかってくらいドロドロなのと、ゲイまっしぐらみたいな感じなので、ダメな人は本当にダメだと思う。

私も万人にオススメは決してしない。
が、ここまで作品を「アート」と思ったことは、ちょっと無いかもしれない。

最近、昔の小説の表紙をマンガ家が手がけてるのをみかける。
「人間失格」をデスノートの絵の人が描いてて、「え〜これどうよ?」って思ったけど、内容的には意外と合ってるんだよね。太宰もデスノも『中二病』というか。

この「シグルイ」の人に三島由紀夫作品の表紙描かせたら?ってのをネットで見たんだけど、確かに合ってるかもしれん(笑)

まあここまでつきつめられたら、本望だと思う。ちょっとうらやましい。


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