セルフライナーノーツ。

2005年09月23日(金) 読書の秋と春の雪。


 ついさっき、調査員のおばちゃんが国税調査の用紙持って来たワケですが。
 書き方の説明受けた後、回収は何日に伺いましょうか?と。
 週末はいるかいないかわからないから、平日夜の方がいいです、とワタクシ。
 何日でもかまいませんよ、と回収日カレンダーを差し出すおばちゃん。
 じゃあ、あまり先送りしても何だし…ということで月曜の夜を指定。じゃあ26日の月曜夜に再度伺います〜と笑顔で去るおばちゃん。
 さて、早速記入しとくか、と用紙を広げて気がついた。
 質問事項、「9月24日から30日までの1週間に仕事をしましたか」だって?!
 26日に回収したらマズいじゃん!(笑)
 んもー、おばちゃんたらどうする気なのかしら… 設問は適当に埋めといたけど(笑)






 9月は連休続き。10月前半にもあることを考えるとあまり嬉しくもなかったり…(-_-;)
 とりあえず、先週の連休に夏期休暇をプラスして、4〜5日実家へ帰省しました。
 思ったより涼しくて、過ごしやすかったなあ…
 前回の帰省がGWで、その時からもう体調の悪かった飼い犬はこの6月に天に召され。
 もともと殆ど吠えない犬だったんだけど、それでもたまーに鎖のちゃりちゃり動く音で、ああ、そこにいるんだなといつも安心していた。
 私が家を出てから飼われ始めた犬だったので、そんなに一緒にいたわけじゃなかったけど…
 何かがあった場所が他のものに浸食されていくさまはやっぱり寂しい。そして同時に、どうしようもないものだと思う。
 そんなことを考えつつ、蚊取り線香の煙の中、久々にのんびり本を読みました。
 三島由紀夫の「春の雪」と「奔馬」のさわりまで。

 

 小六の時分から筋金入りの三島ファンであった、と公言するワタクシですが(せんでええ!)この豊饒の海シリーズは未読だったのですねぇ〜。
 何て言うか、こう…あらすじ見ても今ひとつ惹かれなくて。輪廻転生モノってどうにも好きじゃないのだ(;・∀・)
(卒論は宿世思想絡みだったクセに…(笑))
 絵でも文章でも音楽でも、晩年(不慮の事故で死亡した場合を除く)の作品って作家のメッセージ性が強すぎて、個人的には作品として如何なモノか?と思うことが多々あるし。
 しかし今回(何故か)映画化されるっつーこともあり、まあ、ひとつ手に取ってみるか、と。
 …で、読み終えた今、思うことは…
 清様はブッキーじゃないだろう!!!ヽ(`Д´)ノ
 いや、俳優としての妻夫木は私かなり好きなんですよ。顔も好きだ(笑)
 でも清様はねえ……とにかく、その”美しさ”だけですべてを勝ち得て、許されて来た人だから。それだけで他者を圧倒できる人だから。
 ブッキーは清様やるには誠実すぎ、熱すぎ、愛らしすぎ!
 竹内結子の聡子はよろしいかと存じます(笑)今時の女優の中ではおっとりした風情があるし、聡子自体、良家の姫君の割には周囲を顧みない剛胆さもある。
 本多の高岡蒼佑もまあいいんじゃないかと思う。(ホントはまだ彼の方が清顕向きだとは思うけど、高岡じゃ客入らないだろうしなあ…(苦笑))
 それはまあいいんだけど……何で飯沼が出ないんじゃー!!!
 本多と飯沼がそれぞれ異なる嫉妬と羨望を清顕に抱いている、その絶妙なバランスが三島ならではの味だと思うのに…・゚・(ノД`)・゚・
(公式サイトのエンドロール見たら、シャムの王子コンビは登場するみたいじゃないか!シャム王子エピなんかよりブサイク書生(←飯沼)出せ〜!!(;>ω<)/)
 さらに心配なのが、公式のあらすじ。
『……清顕は聡子の気持ちに気づきながらも、不器用な愛情表現でしか想いを伝えられないでいた。……』
 ま…まさか清様をちょっとばかりプライドの高いお坊ちゃんに描いて、そんでもって運命の歯車に狂わされた悲恋、とかゆー方向に持っていくのかこの映画?!
 って…違うだろー!!!
ヽ(`Д´)ノ
 
 清様は、聡子がたやすく手に入る状況だった時には”刺激が足りん…( ´_ゝ`)”てことで放置プレイし、彼女が手の届かない存在になった途端に”キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!! こんで悲恋のシチュエイションはバッチシじゃね?”ってことでいきなり行動起こす男ですよ。
 要は、”道ならぬ恋に溺れるオレ”にどっぷり心酔し、感情のままにふるまい、あまりに”美しい”が為に周囲にそれを許されつつ終焉を迎えるどうしようもない男なのですよ。
 はっきり言って、読み進めている最中にも、この人が聡子に恋しているようにはどうしても思えなかった。読み終わった今でも思えない(笑)
 清顕が恋していたのは他ならぬ自分自身のみであって(まあ、強いて言うなら幼少時に目にしたあの、春日宮妃殿下のうなじがすべての根源なのかも知れないが…)、聡子はちょうどいい場所にちょうどいい美しさで存在した偶像にしか過ぎないように思うのよね。
 とは言え、天人五衰まで4冊も続くワケなので、どっかで思わぬ展開が開けているのかも知れないが…。(これから読むぞ〜!(*゚∀゚)=3)
 とまれ、来月公開の映画に興味津々デス♪(映画館にまで足を運ぶかどうかはわかんないけど…(笑))
 
  
  
 もう一つ、平行して読んでたのが佐藤賢一の「双頭の鷲」上下巻。
 こっちはもっぱらお風呂タイムの愛読書だったのですが……いやー、久々に面白かった!(つーても私、あまり本読まないんだけどね(笑))
 ええ、何でまた(今更!)この本を手に取ったのかと言えば
「ロック・ユー!」→「エドワード黒太子」→「双頭の鷲」の(わかりやすすぎる…)見事な?流れですよ(笑)
(ここで歴史書じゃなく、あくまでもフィクションを選んでしまうあたりが私らしい…(笑))
 ここでの主役はエドワード黒太子でなく、むしろ彼に敵対する「ベルトラン・デュ・ゲクラン」なる怪人物が主人公なんだけど。
(しかし黒太子の持ち上げられっぷりも凄いです!”太陽さえ後光にして従える漆黒のカリスマ”だもん!!(笑))
 登場人物一人一人が人間味にあふれ、いかなる優れた武将も王族も皆どこかにトラウマやコンプレックスを抱き、密かに足掻いて迷うさまが愛おしくてしょうがないのだ。
「ロック・ユー!」とは当然時代設定も同じ訳だし、DVD観た直後なので頭に描く映像はかなりロクユ化されてたかも知れないですが。
 とりあえず、天才武将グライーのヴィジュアルはアダマー@シーウェル氏で。山猫っぽい美形つーコトで、なかなかハマってるかも?(それに、黒太子@ピュアフォイと並ぶと絵になるんだもーん♪(笑))
 修道士エマヌエルは何故か、読んでる間中ずっとファラミア@ウェナム氏の姿で脳裏に…。
 や、エマヌエルはちっともイケメンじゃないんだけどさー…、でも、あの、ベルトラン(従兄弟)に対する献身っぷりがねぇ…何とも誰かを彷彿とさせて…(涙)
 とりあえず月末にはロック・ユー!の廉価版DVDも手元に届くことだし、またニマニマ見比べてみようかと思いまするv
 
 
 
 ……あ、長々書いてたら「ファンタスティック・フォー」の感想書き損ねたよ
(;・∀・)
 来週観る予定の「頭文字D」と併せて日記書こうかな(笑)
 
 






 
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