セルフライナーノーツ。

2005年02月02日(水) ティンカーベルのいる場所。(【ネバーランド】ネタバレ)


いよいよ王の帰還SEEが発売されましたね!
トリロジーBOX待ちのワタクシ、本当なら今頃見たくて見たくて気も狂いそうなところでしょうが(笑)、幸運にも1/29・30のトリロジー連続上映イベントに参加できましたので!
今はむしろ貝になって、余韻を楽しむ気持ちです…
2日間を費やしてのSEE連続鑑賞、体力的にはホントに疲れましたが(休憩時間にシアターの外に出るたび、空の色が全く変わってるんだもんなぁ…(^-^;)大画面で、しかも続けてあの世界を堪能できたのは本当に幸せなことだったと、改めて感動してます。
自宅のテレビでは見えなかったものや声が聞こえ、1作目からあきらかに変わって見えるキャラクターの成長ぶりに胸が詰まり。
RotKのSEEについては色々と呟きたいこともあるのですが、それはまた改めて。
手元にBOXが届き、ネタバレも許されるだろう頃に、イベントのレポと共に改めてここに書きたいと思ってます。






そんなこんなで休日2日間を指輪に捧げ、いささか疲れを遺した翌週も、あれやこれやとイベントは詰まっておりました。
まずは、前売りを買ったままになっていた『ネバーランド』へ。
こじんまりとまとまって、凄く優しい気持ちになれる映画でした。
魂にズシンと来た!とか、忘れられない名シーン、とかは見当たらないんだけど…それはけして映画に必須なファクターではないもんね。


予想とは大きく違って、登場するデイヴィズ家の子供達はみな、最初から大人に見えた。
(個人的には長男ジョージくんに萌え〜!( *´∀`))
この作品中では描かれていないけれど、父親を亡くした時点で皆、庇護を受けるだけの子供からは卒業していたのかも知れない。
大人になり切れない子供、はバリー本人だけ。そんな異質な存在である主人公を、少しも嫌味なく独善的でなく演じているジョニデに改めて底力を感じたり。
そして、ヒロインである母シルヴィアを演じたケイト・ウィンスレット。
立派に母の貫禄を備えながら(いや、体型だけの話じゃなくて…(笑))、地味に落ち着きがちな画面に華も添えている。
男顔・派手顔好きな私としては、ケイトは(金髪碧眼では珍しく)好きなルックスの女優さんなんですが……美女だと思うのに、あまりそう称されてないのはどうしてなんだろう?
雄々しいから?たおやかさがないから?!(笑)
(昨今、あちこちで美貌の誉れ高いニコール・キッドマンとか……彼女、けして美形ではないよね?顔歪んでるし…(^-^;
むしろちんくしゃキュート系の顔立ち(身長はともかくとして)だと思うのだけど、世の中って不思議だ…(笑))
オスカーには2作品でノミネートされてるケイト、今期の受賞は無理そうだけど(ぇ)息の長そうな女優さんだし、近いうちに是非主演女優賞ゲット!して頂きたいものですv


この映画の泣き所ってどこなんだろう?
やはり、母を喪おうとしている子供達の健気さ、いたいけさなんだろうか?バリーのやるせなさ?
きっと見るひとそれぞれなんだろうけど、私的に涙腺が緩んだのはどれも、大人達の台詞ばかり。
バリーから去った後も、初日の舞台を見に来る妻の言葉。(←奥さんの衣装いっつもゴージャスだったなぁv(笑))
”妖精を信じるなら、手を叩いてください”
劇中のピーター・パンの台詞に、懸命に拍手するシルヴィアの母(ジュリー・クリスティ)。
ああ、この人もまた己の娘を失おうとしているんだ。しかもその娘もまた、自分の子供を置いて去らねばならない苦しみを味わっているのだ。
奇跡や魔法を信じたいのは子供ばかりじゃないんだ、そう思うとじんわり目の奥が熱くなりました。
ネバーランドは、ひょっとして大人のためにある場所なのかも知れない。


バリー達が楽しんだ海賊ごっこ、カイトに付けられた鈴、鏡に反射する光、夜のベッドに飛び跳ねる子供達などなど、後の”ピーターパン”の礎となるポイントがさらりと織り込まれていて(しつこくないのが実にヨシ!)実に楽しい。
(特筆すべきは、乳母犬ナナを演じた俳優さんの熱演でしょうか。終盤のあの素晴らしき犬っぷりに乾杯!(笑))
ジョニデfanならまず観て損は無し、ついでにピーター・パンの映画なり小説なりを併せて見ると尚感慨深いものがあるかも、な作品ですv







日本にしかいない、”ティンカーベルに逢える店”があります。
東京・有楽町の帝国ホテル内にある、オールド・インペリアル・バー。
フランク・ロイド・ライトの貴重な壁画など遺されている、名高い老舗バーですが、実はここでティンクに逢えるのです。
ネズミー版ティンクを描いたM・ディヴィスがかつておしのびでこのバーを訪れ、お任せでカクテルを頼んだところ、出てきたのはなんと「ティンカーベル」
ちょうどその頃、当のバーテンダーが思いついたオリジナルカクテルだったそうで、彼は目の前にいるのが当のティンクの産みの親(ではないが…)とは知らずにお披露目してしまったのです。
この偶然に痛く感動したデイヴィス氏、感謝の意をこめて(その辺にあった)チラシの裏にさらさらとティンクの絵を描いてプレゼント。
後日帰国してから改めて、きちんと額装されたカラーのイラストをこのバーへと贈呈したのだそうです。


今でもバーに行けばその絵を見せて貰えるとの話を耳にしたので、数年前帝国ホテルに宿泊した際、足を運んでみました。
友達2人とカクテルを何杯か頂いて、その帰り際、カウンターに立ち寄って。
チラシ絵の方はすでに劣化が激しいので表には出されていませんでしたが、バーテンさんにお願いすると快く持ってきてくれました。
鉛筆の線も消えかけて、細かいところはあまり判別できませんでしたが…確かにティンクがそこに!
(むしろアンティーク好きな方にはチラシそのものにも食指が動きそう☆)
カラーイラストの方は色鮮やかで、手に取って眺めることもできました。
カクテルグラスの上を飛び回っているティンカーベル。これがね、もう何とも言えない幸せな表情をしてるんですよ…v
”美味しかった!”とか”嬉しい!”とか、ね。言葉より雄弁に。見てるこっちももう、ニコニコしてしまうくらい*(´∀`)*


正直言ってワタクシ、ネズミーのアニメは非常に苦手なタイプなのです。(どの作品にも共通する、あの、媚び売ったような上目遣いやくねくねした動きや不気味なマツゲや…_| ̄|○|||)
でもこのティンクは心から可愛いと思った!観れて幸せになれたな〜v
興味のある方は、尋ねてみて損はないと思います。チャージもそんなに高くないしね!
特に、チラシ絵の方はあと何年状態を保ってられるか甚だ不安なカンジなので…(^-^;
同行のPさんが”フィキサチーフとかかけといた方がいいんじゃないですか?”と進言してましたが、バーテンさんキョトン☆としてましたから……
まあ、無理ないよね!(笑)









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