セルフライナーノーツ。

2001年07月11日(水) 虚構幸福論。


カワダ祭りが開けて、ようやくココロも晴れ晴れとショッピングに突進!
人生において常に、本より音楽より恋人より同人より、買物タイムをこよなく愛するオンナである(笑)
(次点は食い気か。。。(^-^;)
それは小さい頃の香りつきケシゴムだの何だのに始まって、ウン十年経ってウン万倍の金額をペイするようになっても一向に変わらない。
三つ子の魂百まで。(。。。そ、そんなにまだまだ続くのか。。。(汗))


部屋に戻って戦利品を広げてみたら。服にベルトに靴にバック、全部赤ばっかりで愕然とした(笑)
牛か、お前は!(笑)
いや、いいんだけどさー、コーディネイトしやすくて。。。(^-^;
そしてブルガリのロゴマニア、これまた赤×紺デザインをついにGET!嬉しーっっv
今年は使い倒すぞー!(>ω<)
久々に本屋にも行った。買ったのは福井晴敏『Twelve Y.O.』と、ずっと買いそびれてた衛慧の『上海ベイビー』。
どっちも文庫版だからお風呂タイムに読もう。
金はないけど、いつまで続くかもわかんないけど、ささやかに幸福だ〜v(笑)




『幸福』。
イベントでスペースに座っていた頃、本を手にとって下さった方からよく聞いた言葉。
『これ、ハッピーエンドですか?』
。。。さあ、どうだろう(苦笑)
そりゃあね、いくらこんな自分でも(笑)、金太郎飴みたいに何処を切っても幸せで不安な要素のカケラもない話を書くこともあるのだ。
だからそんな時は思い切りよく、”そうですv”ってお返事してきた。
(でもそういうわかりやすい本ってあんまり尋ねられないんだよね(笑))
。。。問題は、そう、一言では言い切れない時の話である。


世間一般で言われるハッピーエンドって何なんだろう。
戦場が舞台ならば勝利、恋愛がベースならば成就、孤独な主人公には仲間、子供は大人になり、甘えるだけのオンナは傷とともに自立する。
ヒエラルキーの底辺からのし上がって掴む成功、富、財宝、権力、理解、理想の実現。
。。。そんなトコ?
そう、そしてもう一つ。
主役級キャラの死にネタ御法度、それが不文律。


今更な気もするけど(笑)、自分は死にネタが嫌いではない。
読むのも、書くのも。
いや。。。好きです、正直に言えば(笑)(←そしてその対極も好きv)
勿論、内容によるけどね。
たとえフィクションの世界であっても、一つの、あるいはそれ以上の存在を”殺す”ということは当然、生半可な気の入れようじゃ書けないし、読めもしない。
究極に重いテーマ。それに敢えて突撃する。
私が”死”にまつわるエピソードを好むのはやはり、その当事者や周囲の人間(キャラ)の、最も濃く凝縮された感情がそこに表現されているからだ。
どんなに淡々と、そしてあっさりとした文章で書かれていても、その重さは変わらない。


パロ作品の場合、その世界で”まだ元気に生きているキャラを死なせてしまう”ということに抵抗があるのはわかる。自分もそうだし。
(言い方は悪いかもしれないけど、私がBRパロを書いていて水を得た魚のように楽しそうなのは(笑)、きっと、この世界ではキャラの死に後ろめたさを覚えなくて済むからだ。)
だけど、そうした感情とはまた別に、”死にネタ”と聞いただけで、それが読み手にショックを与えるための安易なヤラセであったり、単なるインパクト狙いであるかのように思いこむ人がいるのも、たぶん事実だ。
結末に至るまでがどんなに素晴らしい話であったとしても、ラストがアンハッピーであるがために、読みたくないという人も多い。
前述の”これハッピーエンドですか?”ってシツモンもそこから来てるんだろう、きっと。
それは勿論個々の嗜好だし、自由だけれど。
でもちょっと勿体ないよなー。。。と、自分なんかは思うのだ。
だって、小説であれ漫画であれ、”ストーリー”って”過程”を指すものでしょ?
ラストそのものではなく。
誰かが、何かが。物語の中で変わってゆく、変えられていくその様が見たい。読みたい。
変わらないものなんて、何もない。


ハッピーエンドって何?
めでたしめでたし、その後は不退転なの?そんな保証どっかにある?(笑)
終わりよければすべてよし、それも一つの真実ではあるけれど。
じゃあ、ラストさえハッピーエンドだったらその過程はどうでもいいの?
ハッピーエンドを読めば無条件に幸せになれる?
。。。私は、なれないなぁ。。。(^-^;
たとえば。
あげ底の苦悩と葛藤と、必ず報われる誠実さと努力、豊潤な愛情、口先だけの約束、お手軽な相互理解と、たぶん一生晴天続きなんだろう輝かしい未来。
そういう”幸せな”類の小説をうっかり読んでしまった為に、以後哀しいことに、精鋭揃いの自ジャンルの本をほとんど読めなくってしまった自分である。(-_-;)
同じところから、幸せや元気を貰ったひとの方が多いんだろうけど、きっと。
でも。
根拠のないハッピーエンドには、お手軽な死にネタ同じくらいの毒と破壊力があったのだ。私にとって。



『これ、ハッピーエンドですか?』
この質問に何の迷いもなく頷きたかったら、やっぱ(キャラが)老衰で死ぬとこまで書かなきゃ無理だよなぁ。。。人生の思い出を幸せに噛みしめつつ(笑)。
そこまでくればもう、完全無欠のハッピ−エンドっしょ!究極の!

。。。あ、でもソレも死にネタってことで却下なのかしら。やっぱり。(笑)
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