琴 星 商 事 日 乗
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2007年03月18日(日)
  東海紀行―伊勢(神宮) <画像あり>

 初めて伊勢で迎えた朝は、澄み渡る青空でした。
 頑張って朝6時半に起き、身支度を調え、荷物をまとめて、8時にホテルをチェックアウト。まずはホテルから近い外宮の別宮・月夜見宮に詣でました。何処へ出掛けてもこれだけ早い時間から参拝することは滅多にありません(社務所が開いてないことも多いし朝弱いし)。8時を早朝と言っていいのかは判りませんが、早朝の神社は気持ち良いです。手水も冷たい。

 それから神宮の外宮へ。
 一般に言う「伊勢神宮」、正しくは「神宮」の外宮である豊受大神宮へ。自家用車駐車場のすぐ脇の北御門参道から入りました。鳥居のすぐ脇に御厩があったけど、神馬ちゃん2頭はお留守・・・朝の引き運動中かしら。残念!

 まだ8時半、大型バスの団体客が来る時間ではないので、境内は人も疎ら。平年より低い気温、青空、聳える木々、清められた境内。全てが気持ちいい。人里離れた神社ではないのに、これだけ清々しいのは流石です。
 参道を右手に折れると、右手に御正殿があります。一般の参拝は外玉垣南御門の前からになります。門には生絹の御幌(みとばり)という白い帳が掛けられ(御幕:おんまくとも言うようです)、内部は見えません。二礼二拍手一礼で参拝し、顔を上げると、風で御幌が吹き上がり、中の様子を拝むことが出来ました。ありがたやありがたや。思わずその場に立ち尽くしてしまいましたよ。
 その時、頭上から大きなエンジン音。見上げると、大きなジャンボ機が飛んでいきました。くそう、撮影禁止の板垣内じゃなきゃカメラ向けたよ!
 神宮があって、飛行機が低空で飛ぶ。なんて素敵な街なんだ伊勢!


 外宮を後にして、内宮に向かいました。御大本道路を東へ向かい、内宮のほんの少し手前、浦田交差点にある猿田彦神社に寄り道。授与所で御朱印をお願いした若い御神職がとても気持ちの良い対応で、気分良くなりました。
 ちなみに猿田彦神社の宮司さんは「宇治土公(うじとこ)」さんといい、祭神・猿田彦神の直系の子孫とされています。

 さていよいよ内宮へ! ・・・といいたいところですが、まだ寄り道は続きます。国道23号を南へ向かい、神宮会館の前でおかげ横丁へ。目指すは赤福本店です!
 国道から入った細い道に、ひっそりとおかげ横丁の駐車場があります。そこに車を駐め、おかげ横丁を五十鈴川まで歩くと、角にあるのが赤福本店。お召し上がり「盆」280円の食券を買い求め、店の奥、川沿いの縁側に腰掛けると、ほどなく温かい番茶と赤福3個がやって来ます。
 お箸でつまみ、口に入れた赤福の柔らかいことったら・・・! 普段、売店や土産物屋で買い求める赤福だって柔らかいですが、やはり餅は餅、あれでも固くなってたのね! 流石本店、出来たては違います。同じ赤福だけど、こんな美味しい赤福は未だ食べたことがありません。
 あんまりにも嬉しそうな顔で食べてた私に、ホテルで朝ご飯を食べてきた夫が、ひとつ恵んでくれました。赤福4つが本日の私の朝ご飯です。うふふふふ。笑いが止まりませんね。お店の人がお茶のおかわりまで運んできて下さいます。赤福素敵すぎ。


 赤福本店を出ておはらい町通りを抜け、いよいよ内宮参拝です。
 内宮こと皇大神宮。皇祖神天照大神を祀る国内で最も尊いとされるお宮。日本人と生まれたからには、人生に一度は詣でたい。積年の願いがやっと果たされます。
 案内所で案内図をもらい、宇治橋、火除橋を渡った所に一の鳥居。その先に五十鈴川御手洗場があります。一の鳥居の手前に手水舎もあるんですが、ここはやっぱり御手洗場でも身を浄めたいところです。昔はしっかり禊ぎしたんでしょうが、まあ軽く手を水に浸ける程度で。手水舎よりも水が冷たいです。しかし綺麗な水ですよ。流石ですね。
 二の鳥居の脇には御厩がありますが、ここもやはり神馬ちゃんはお留守でしたorz 御厩の向かいが神楽殿。普通に御守や御札も授与してます。御朱印もここで頂けました。
 時間はそろそろ10時です。団体客も来ていて、外宮の時間とは打って変わってかなりの人。神宮参拝の作法として外宮が先、てのがあるんですが、この団体さんたちは外宮も回ってきたんだろうか? 謎です。
 神楽殿の先、一番奥が御正宮。石段の上に鎮座しているのですが、石段の上も下もかなりの人です。それでも外玉垣南御門の脇には衛士が一人立って睨みを利かせているので、混乱もなく粛々と参拝していきます。
 御正宮から別宮の荒祭宮へ向かう途中の石段に「踏まぬ石」というものがあります。塩が撒かれ、お賽銭まで置かれて、あからさまに「それ」と判るんですが、手元の案内図を見ても「踏まぬ石」と名前が記されただけでそれが何なのか判りませんでした。検索かけると、天から降ってきたと言われていて、四つに割れた石の割れ目が「天」の字に見える、とのことです。参拝者も神職もこの石は踏まない慣わしだそうで。塩と賽銭がなければ踏む人続出でしょう。
 神楽殿前から風日祈宮橋を渡り、別宮の風日祈宮にもお参り。それから神楽殿へ戻ると、何だかどんどん人が増えている気がします。もう10時半だもんな。人も来るよな。
 神楽殿で迷っていた御守を頂きました。伊雜宮で見て「お」と思った、長細い六角形の御守。
 ふと見ると、前方に人だかりが。これは、と思い駆け寄ると、やったー神馬ちゃん!!
 そこにいたのは皇大神宮御料御馬・晴勇(はれいさむ)号。平成元年に御料牧場で産まれたアングロアラブの芦毛ちゃんです。平成16年に牽進されたそう。菊の御紋が染め抜かれた馬衣が神宮らしいです。晴勇号は流石に大人しく、時にはカメラ目線でサービスしてくれました。いいなあ神馬!

 参集殿に寄ると、そこでも御朱印していました。神宮で御朱印帳を売っているのはここだけなんですが、外宮から参拝するのにそれっておかしいと思うのは私だけじゃないはず。伊勢神宮崇敬会が出している「お伊勢さんを歩こう」という小冊子、去年「伊勢神宮展」でタダで貰ったんですが、300円で売ってました。神棚も配ってたし、すごい太っ腹だったんだな伊勢神宮展。
 参集殿を出ると、立派な鶏のつがいが歩いてました。人に怯えることもなく、2羽は仲良く参集殿の裏手へ。そこには「ゴミ箱ではありません」と朱書きされた段ボール・・・どうもソレが2羽のおうちのようです。もっと大事に飼ってもらえよ。何だその町猫のような飼われ方。


左・五十鈴川御手洗場、中・内宮御正宮、右・神馬晴勇号。

 おかげ横丁に戻って、途中、松阪牛しぐれの肉まんを夫と半分ずつ食べて車に乗り、続いては別宮・月読宮へ。今日最初に行った「月夜見宮」は外宮の別宮、こちらは内宮の別宮で、どちらも同じ神様を祀っています。

 時間は12時前。赤福と肉まんを食べちゃったので、お昼には早いです。
 神宮125社(内宮外宮とその別宮・摂社・末社・所管社)のうち、御朱印が頂けるのは内宮外宮と別宮のうちの5社です。既に別宮の3社は回り、残るは倭姫宮と瀧原宮。倭姫宮はここらかすぐ。でも瀧原宮は大台ヶ原の方にあります。カーナビで見てみると、ここから約1時間40分。でも今からなら行けますね。じゃあ行きますか。
 途中、倭姫宮を通りかかったので、先に参拝。こちらは内宮の別宮です。鎮座する倉田山は、皇學館大とか神宮文庫とか神宮徴古館とか神宮美術館なんかがあり、とても緑豊か。参道も長くてのんびり参拝できます。ちなみに創建は新しくて大正12年11月5日が御鎮座祭。

 目指す瀧原宮は、伊勢から熊野へと抜ける国道42号(熊野街道)沿いにあります。内宮別宮で「大神の遙宮(とおのみや)」とも言われているそうで。
 途中、道の駅奥伊勢おおだいで休憩し、そこから僅か5分、道の駅奥伊勢木つつき館を通り抜けた奥に瀧原宮は鎮座しています。
 参道を歩き、宿衛屋(神職がいて御朱印や御守があります)が見えたところ、その右手に川へ下りる道があります。なんと御手洗場がありました。内宮以外で初めてですね。ここ瀧原宮は地勢が内宮と極めてよく似ているそうで、「瀧原宮参拝のしおり」にも「あたかも皇大神宮の宮域の雛形のようです」と記されています。御手洗場があるのも、当然かも。流れる頓登川水は、内宮の五十鈴川より数段冷たいです。流石山奥。


左・月読宮、中・倭姫宮参道、右・瀧原宮御手洗場。

 瀧原宮から30分強ほど運転を代わりました。国道42号は運転しやすいです。
 伊勢市内に戻り、お昼にします。てこね茶屋本店で伊勢うどんのお昼。夫は伊勢うどんとてこね寿司の「名物合わせ」を食べてました。よく食べるなぁ。
 伊勢うどんは柔らかくて太い麺に濃厚なめんつゆを絡めて食べるちょっと変わったうどん。麺を食べているだけでつゆもなくなります。こんな麺は天下一品のラーメン以来です。ちょっと不思議。でも美味しいです。私は讃岐うどんよりよっぽど美味しいと思います。

 さて時間は3時半。神宮徴古館とか見るには微妙な時間です。仕方がない、今回はこれでおいとましましょう。
 しかし途中で寄り道。名古屋で行き損ねたコメダ珈琲。ぜひ一度行ってみたかったのです。名古屋じゃないけど、コメダ珈琲津みなみ店に突入です。
 ちなみに私、コーヒー飲めません。なので未だスターバックスにすら行ったことありません(昔はコーヒーしか飲むものなかったよね?)。そんな私がコメダ珈琲。勿論コーヒーは頼みません。アイスミルクティー。じゃあ何でコメダ珈琲かって? 頼んだ物はアイスミルクティーだけではありません。昼に伊勢きつねうどんしか食べていない私、それから2時間が経ち、おやつが食べれる程度にお腹は空いています。だからコレ。

シロノワール♡
 大きな丸いデニッシュ(直径15〜17cmくらい)の上に、ソフトクリームがでーんと乗ったこの一品。メープルシロップも付いてきます。560円です。デニッシュは温かくてソフトクリームは勿論冷たいから、ソフトクリームは徐々に溶けていきます。でもそれがデニッシュに染み込んで美味しいです。非甘党な方には拷問のような食べ物でしょうが。
 しかしシロノワールってどういう意味でしょう? ノワールはフランス語の黒よね? 白黒? ネットでフランス語で「sirop noir」即ち「黒いシロップ」だという説もありましたが、じゃあ主役はメイプルシロップなのか? やっぱりソフトクリームの白とメイプルシロップの黒で白ノワールってことなのかしら? 何故黒だけフランス語にしたのかは見当も付きませんが。謎だわ。
 とにかくお腹も心も満足して、三重を後にしました。
 次は松阪牛を思う存分食べたいなぁ(笑)。


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・過去の「今日」。

2006年03月18日(土) まだまだ悩める携帯電話 <画像あり>
2005年03月18日(金) 愛知行き当たりばったり紀行 <画像あり>
2002年03月18日(月) 春やねえ。

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