琴 星 商 事 日 乗
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2005年05月04日(水)
  御仏の前でサバイバル <画像あり>

 何だか最近、宗教がかった日記ばっかりですか? 私自身は無宗教なんですが。でも申し訳ないことに今日も仏像とお寺のお話です。

 先日、声明を聴きに行った倉橋島にまた行ってきました。理由は、声明の際の日記にも書きましたが、倉橋町本浦にある真言宗寺院・白華寺の本尊。十一面観音菩薩立像(県重要文化財)の御開帳です。明日までなので滑り込みで見に行きました。

 白華寺のある本浦地区は、先日声明コンサートが行われた桂浜から決して遠い場所ではないんですが、お寺はめちゃめちゃ山の上にありました。上の方は大きな岩また岩。完全に山岳修験じゃないかこれじゃ。
 車がギリギリ通れるくらいの道を何とか登り、道の行き止まりにあるのが白華寺。山門へ至る階段の下へ車を止めて、階段を登・・・・・。
 ・・・・・の・・・・ぼ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
けけけ毛虫ィイィ∑(゚∇゚∥)//
 其処にも此処にも毛虫、毛虫、毛虫。緑のヤツから黒いのまで、有り得ない数の毛虫が。自慢じゃありませんが都会生まれの都会育ちのワタクシ、虫は大っ嫌いです。毛虫ですよ毛虫。上から降ってきたらどうしようお願いだから来ないでぇぇえ(/Д\)。゜
 落っこちてる毛虫を避け避け階段を登り切ると、先日の声明の際に確かにお顔を拝見している御住職。
「どーぞどーぞ、上に上がってお近くで拝んで下さい」
白華寺本尊 十一面観音菩薩立像 手で指し示された私たちの正面、開け放たれた御堂の中に、開け放たれた厨子。その中に、今回11年ぶりの開帳となった御本尊・十一面観音様が。すぐ真ん前まで行って見て良いそうなので、取り敢えず通常の堂内での参拝位置に座って心の中で般若心経唱えてから、失礼して真っ正面へ。
 基本的に17年に一度の開帳なんだそうですが、1993年秋に県重文に指定されたことを受けて翌春に特別開帳したので、今回は11年ぶりになるのだそうで。17年ごとにしか光を浴びてこなかったから、必然的に良好な状態で保存されています。流石にこないだの国宝第5号の如意輪観音とは古さを考慮しても全然違いますが、それでも十分綺麗で立派な仏様。行基作とも伝えられるそうなんですが、調査では一応鎌倉期のものとされているそうです。でも平安末期にまで遡れるのでは?という説もあるとか。いずれにせよ、800年とか900年とかの年を経ている仏像です。

 他にも拝観者が何人か来ていて、私たちの後ろで「写真を撮ってもいいですか?」と御住職に伺ってます。
「ええ、いいですよ
 い、いいのか!∑( ̄□ ̄;)
 早速デジカメを取り出し、勿論フラッシュは焚かずに撮影。御堂の中には他にも両界曼荼羅に不動明王や役行者像なんかも。役行者ってことはやっぱり修験なのか。
 隣の御堂には地獄絵図! うおー久々に見たー。彩色も綺麗に残っているけど、新しいのは装丁だけで絵自体は江戸期のものらしいです。
「子供の頃に見て随分恐い思いをしましたよ」
 なんて言ってる参拝者もいました。うちの母も昔そんなこと言ってたなぁ(母方の菩提寺にもあるらしいです、地獄絵図)。

 しかし、そんな仏の世界が繰り広げられる堂内とは対照的に、堂の外ではまさにサバイバル。毛虫はこんなところにまでやって来ていて、なんとムカデ(小)に食われてる!!
 御住職の奥様と思しき方が「今日は毛虫が多くて」とか言いながら、割り箸で毛虫をつまんでポイポイ捨ててたのが印象的でした。
 ・・・多分、今までの人生で見た毛虫の総数より今日見た毛虫の数の方が多いはずだ(--

 庫裏の方で護摩木や御本尊の絵葉書などを販売していたんですが、そこに先日の声明コンサートの写真が飾ってありました。
 夫「お前、写ってるんちゃうん?」
 ええそりゃー写ってましょうとも。真ん前に座ってたもん。ほら写ってるよ。
 御住職「おや、いらして下さってたんですか」
 奥様「写ってました?」
 横にいたおばさん「あらホントだ、ホホホホホ」(ウケてる?)
 うん、だって真っ正面ど真ん中だもんな、よりにもよって。小さく人と人の間とかに写ってるんじゃなくて、寧ろ写真の中心近くに全身写ってるもんな(写真は僧侶の斜め後ろから客席・復元遣唐使船方向を撮ったものです)。
「ちょっと待って、じゃあ写真があるから差し上げましょう」
 御住職が手元の封筒の中をがさがさと探り、飾ってあったのと同じ写真を自家プリント用ハガキにプリントしたと思われる写真を下さいました。あはははは。見れば見るほどど真ん中(笑)。ありがとうございますー。そしてこの瞬間足投げ出したりとかしてなかった自分に感謝!
 ・・・こうして改めて会場を見ると、私ひとり飛び抜けて若い気がする(殆ど中高年者)。

 帰りも上から毛虫が降ってこないことを祈りつつ、足下の毛虫を避けつつ、階段降りてお寺を後にしました。
 うう、なかなか面白い(興味深い、って意味で)お寺だったけど(御住職も気さくな方だし)、この季節にはなるべく来たくない(ーー;)


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・過去の「今日」。

2004年05月04日(火) 「太陽の街」と黄砂と月
2002年05月04日(土) おめでとう勝浦!! <画像あり>

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