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■ 2004年08月05日(木) 8月6日、広島。
明日は広島の原爆の日です。 広島のローカルテレビ局は、こぞって朝から特番を組んでいるようです。ナレーションやアナウンスなど一切なしで平和祈念式典?を生中継したりとか。でも、私はどうしても興味を持てません。
昔から広島では平和教育が盛んだったそうです。そりゃあそうでしょうね。でも、最近は週休2日制の反動で平和教育に充てる時間が減っているんだとか。
ここを見ている方で、広島に縁のある方は殆どいらっしゃらないと思います。そういう方は、実際に原爆の被害を受けたのはどの辺りまでなのかとか、知ってますか?
呉の街も、やたらと道路が広いです。焼け野原を復興したからなんだろう、と私は思ってます(真相は知りません)。でも、焼け野原になったのは、少なくとも原爆の所為ではありません。呉には「黒い雨」も降っていません。でも、「広島県」で「有名な軍港」だから被爆してる、と思ってる人もいるみたいです。例えば貴方だって、呉に住んでる私が「呉も被爆してるんだよ」って言ったら信じちゃいませんか? 「嘘ばっか。あそこは被爆なんかしてないよ」って返せますか?
「黒い雨」は、広島から北西方向の地域に降ったようです。この「黒い雨」で被爆した人の全てが、国の補償を受けていないこと、知ってますか? 国が認定した「黒い雨」の降雨地域と、実際の降雨地域は違っていて、認定されてる地域の方が全然狭いんだそうです。被爆者やその親族は被爆体験を隠しがちだったため、こういうのはなかなか判りにくいんだそうです。
現在の広島の路面電車。観光客が一番良く利用するであろう宮島口行きの路線には、ドイツ製の最新型車両なんかが導入されてますが、実は「被爆電車」と呼ばれる戦前に作られて被爆した車両も、市内を現役で走っています。原爆投下の僅か3日後には走り出していたそうです。市民の希望を乗せて。
知ってましたか?
今日たまたま見た広島ローカルの情報番組では、キャスターがしきりに「広島の人」と「そうじゃない人」の「原爆」や「8月6日」に対する「温度差」について語っていました。温度差の原因は誰にあるんでしょうね。 広島の中だけで温度差について語ったって、広島以外の人は気が付かないのに。 私はそう思いました。
今年は59年目の夏です。広島も苦悩してるんだと思います。時の流れと、時代の変化に。「被爆体験の風化」。問題はそれだけじゃない筈でしょう? 元々、日本国民で「被爆した人」なんて少数派なんです。大多数の「被爆してない人」に原爆の恐ろしさを伝えるのは、今も昔も難しいことだったと思います。 その「被爆した国の被爆してない人」が、「被爆してない国の被爆してない人」に原爆の恐ろしさを伝えるのって、もっと難しいんでしょうね。
戦争なんてなくなれ。
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・過去の「今日」。
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