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■ 2003年06月19日(木) 其処に居た。
帰りみち。環状線を横切って団地を抜けた辺りから、羽根が落ちていた。 1本、2本、灰色のそれは、道の真ん中、植え込みの近く、ぱら、ぱら、と。 そして、決定的なもの。道の中央、やや左寄りに、大きな羽根が1本と、散らばる羽。そして・・・赤黒い血溜まり。不謹慎にも、「ああ、ビジョンブラッドって、こういう色か」なんて、一瞬思った。そして、其処で起きただろうことと、「昔」を思った。
何処ぞの猫が、悪戯したのだろう。そういえば小学6年生の時、神田川沿いを友達と自転車で走っている時に、傷ついた鳩(血だらけで欄干に留まっていた)を拾い、小学校の飼育委員会がお世話になってた獣医さんまで運び込んだことがあった。鳩は肺に穴が空いてしまっていて、獣医さんに借りた鳥籠で友達の家に連れて帰ってすぐに息絶えてしまった。庭に埋めて、獣医さんに鳥籠を返しに行った。お金は、払ってない。あの獣医さんも、既に他界されてるな。
血溜まりの先にも、羽根がぱら、ぱら。でも、その持主は何処にも見当たらない。あの時の私たちのように、傷ついた鳩を誰かが拾っただろうか。それとも、息絶えていた鳩は、誰かが片付けてしまっただろうか。それとも、埋めただろうか。
ちなみに、「羽根」は鳥のはね。「〜本」で数えるもの。「羽」は虫なんかのはね。鳥なら、羽毛。「ビジョンブラッド」と云う鳩の血の色をしたルビーは、最高級品。
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・過去の「今日」。
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