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2003年01月14日(火)
  「靖国問題」といふ問題

 予め断っておきますが、私は思想的に右でも左でもありません。

 さてさて、小泉首相がまた靖国神社に参拝した、とか。小泉さんに関しては、私は就任当初から断固不支持なので、ぶっちゃけどーでもいいんですがね。ま、それはさておき、とにかく小泉さんの靖国参拝が、また物議を醸している訳です。またよりによってこんな時期だし。

 そこでギモン。小泉さんは「終戦記念日の靖国参拝」を公約に掲げてたんですよね。8月15日に参拝しないのは公約違反だ、とかいう細かいツッコミはこの際しないとして、首相が参拝することに問題があるなら、そんな公約掲げた候補者を選ばなきゃ良かったんじゃないんですか? 言ってること間違ってますかね。

 A級戦犯を祀る神社に首相が参拝するのは、侵略戦争を肯定し、日本が再び軍国主義になってしまうんじゃないか、という不安をアジア諸国が抱くのも無理のないこと。そもそも、実在の人物を「神」として何人でも祀っちゃう風習がある民族が少ないですよね。
 日本は古来から「御霊信仰」というのがあって、何か大きな無念を残して死んだような人が死後に祟ることを恐れて、神様として祀って宥め賺していた訳です。菅原道真しかり、崇徳上皇しかり。だから、日本人は「明らかに人間として存在していた人物」を「神」にしてしまうことに、恐らく、他国の人より抵抗がないんでしょう。でも、アジア諸国から見れば、そんな考え方は理解出来ないんですね。多分。ましてやそれが「A級戦犯」ですから。私もどーかと思います。

 飽く迄も私の考えですが、太平洋戦争により、多くの罪のない日本人が死んだのも事実(勿論、日本人により多くの罪のない他国の人が死んだり苦しんだりしているのも事実です)。その日本人たちは当に「国の為」に死んだのだから、首相がその霊を慰め、恒久の平和を誓うのは悪いことじゃないと思います(この辺は自由党の藤井幹事長と同じ考えかと)。でも、戦争を引き起こして、共に祀られている多くの日本人をも死なせてしまった所謂「A級戦犯」も合祀されているから問題になるのではないかと。

 いっそ靖国神社の祭神から戦犯を外しちゃったら如何ですか?(暴言承知)

 そりゃあ、戦犯祀った神社に首相が参拝したら、アジア諸国の納得はどう足掻いても得られないと思うのよね。てゆーか、問題になるの判ってて参拝しちゃう小泉さんもホントどーかと思うのよ。首相レベルになったら、個人の信仰とか思想とかよりも公人としての立場を重んじなきゃ駄目なんじゃないのか? それとも、問題になると思ってなかったりしてな。それはもっと問題なんだけど。
 でも公明党に「政教分離に反する」云々言われたくはないよな、とも思わないでもないです。信教の自由は大いに認めますがね。

 最後にもう一度断っておきますが、私は思想的に右でも左でもありません。ましてや仏教徒とも言い難いしと云ってクリスチャンでもなく、靖国神社にも行ったことはありません。ただ、この文章に不快感をおぼえた方がいらっしゃれば、本気でお詫び申し上げます。世の中には色んな考えの人がいる、ということをお互い理解する、ということで。政治問題や宗教問題に触れるのって、ホント難しいんですよね(なら触れるなよ自分)。


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・過去の「今日」。


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