無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年08月16日(月) 老けてるけどトシヨリってほどじゃないぞ。

 昨日の日記で、私が戦後17年経って生まれたと書いてるのをしげが読んで、「えっ、アンタってそんなに若かったの!?」と驚く。
 「だってアンタって、戦時中は焼夷弾に追われて、戦後は焼け跡をウロチョロしてて、住んでるのはバラックって、イメージがあるし」
 ……いや、確かに私ゃ老け顔だけど、そこまでのことはないぞ。古い話は確かに知ってるが、無理に年よりぶっちゃいない。一応、1歳後半から2歳くらいの記憶はもうハッキリしているから、昭和39〜40年あたりから私の記憶は始まっている。
 『鉄腕アトム』『鉄人28号』以後のテレピアニメは確かにリアルタイムで見てるけれど、それ以前の「実写版」には間に合っちゃいない。『月光仮面』も『快傑ハリマオ』も再放送で見た口だ。ウルトラシリーズは第1弾の『ウルトラQ』から、映画の『ガメラ』も第一作からしっかり見ている。けれど『ゴジラ』はせいぜい「エビラ」からという情けない位置。『スチャラカ社員』は気付いたらやってたけど、『てなもんや三度笠』は初回から記憶がある。「少年サンデー」、「少年マガジン」は生まれる前からあったが、『少年ジャンプ』の創刊には立ち会ってる。せいぜいその程度の「古さ」なのだ。オタクとしては、第一世代のギリギリケツっぺたにくっついてる世代だ。私より1歳若くなると、もう『アトム』や『鉄人』、『ウルトラQ』のリアルタイムでの記憶はない。言っとくが、私の子供のころにはもう日本から「焼け跡」なんてすっかり無くなってたぞ。傷痍軍人と靴磨きはまだいたが(~_~;)。
 ……つかよー、お前、自分の相方の年齢も忘れてたってか(-_-;)。


 明日で、盆休みもおしまい。一週間とちょっとのお休みだったけれど、日記とコンテンツの更新に追われてただけの休みだったような。……ハイ、部屋の片付けはやっぱり終わりませんでした。どうせオレなんてな。
 でもそうやってやっさ書いてるコンテンツだけれども、読んだ本、マンガ、映画の感想、殆どアップできていない。予定では映画の感想は一日三つほど書いて、その合間にDVDも一日二本くらい見て、本も毎日1、2冊は読んで、余裕があれば他のコンテンツの更新もしちゃおうと思ってたんだけれどもね。
 もう、コンテンツが書いても書いても終わらねえんでやんの(~_~;)。
 できるだけテレビも見ず(見ちゃうと書きたいこと増えるし)、本とDVDだけに専念しようと思ったんだけど、難しかったねえ。
 一応、今日は頑張って、DVDでミッシェル・オスロの『キリクと魔女』と、カレル・ゼマンの『クラバート』を見た。こういうのを見ると、「日本のアニメは世界一」なんて嘯いてるココロの狭いアニメファンに、「もちっと目を広げてよ」と言いたくなってしまうのである。ユーリ・ノルシュテインやフレデリック・バックが存命中だというのに、口が裂けてもそんな身贔屓発言はできませんて。オスロ監督は高畑勲を立てて、「日本が世界一です」とか言ってくれてたけどね。
 読んだ本は、大塚康生の『リトル・ニモの野望』。これ、大塚さんは遺書のつもりで書いたんじゃなかろうか。

 しげも今日は一日寝てばかり。
 鬱でしばらく仕事を休んでいた時は、家事もちょこちょことはしていたのだけれど、仕事を再開してからはまた全くしなくなった。
 今日も買い物に誘ったら、「愛人(=カメ)の水汲みに行くのなんてヤ」と抜かしやがったので、「じゃあ、メシも作らなくていいんだな? オレはオレで勝手にメシ作って食うけど、おまえのは要らないな?」と念を押してほったらかす。
 うどんを作って食ってたら、しげはモノ欲しそうに近くにやって来たが、当然無視して一人で全部食べた。ツマランことを言うから損することになるのである。それがわかってて、あえてやるのだから、やはりしげの知能はカメ以下である。そりゃ、愛人の方に気持ちは移るってば。


 児童買春禁止法違反などの罪に問われていた映画監督の今関あきよし被告が、懲役2年4月の実刑判決。
 執行猶予が付かなかったということは、判明している事件以外にもかなり「余罪」があるのだろうな。判決理由の「映画監督の地位を悪用し『芸能人に会わせる』などと言葉巧みに誘い出し、被害者の好奇心や無思慮につけこんだ卑劣な犯行。常習性もうかがわれるの「常習性」というところで、多分かなりな数の「証人」が証言台に立ったんだろう(出られない人は文書で回答したかな)。
 マンガやドラマじゃよくある「地位を利用して」ってのを地でやってるってだけでも幻滅だけれども、「やっぱりそういう世界なのか」と、芸能界、映画界への憧れを抱いていたかもしれないウラ若き乙女たちに、多大なるショックを与えてしまった罪はかなり深い。役者になろう、歌手になろう、声優になろうって人たちの中には、なんだかんだ言っても、「夢」とか「理想」を持ってこの世界に入ってくる純朴な子がまだまだ多いからねえ。
 やっぱり、本気でこの世界に入ろうって考えてる若い子は、それ相応の「覚悟」はいるだろうと思うのである。別に犯される覚悟ってことじゃなくて、「甘い罠」はどこにでも転がっていて、そんなもんに引っかからない「目」を持つことが必要になる、ということだ。一時的にカラダ使って目的果たしてもなー、本当に本人に才能がなきゃ、続かない世界なんだから。
 今関監督はとっ捕まったけど、まだまだ「お目こぼし」頂いている人たちは多いと思うのである。……いやねえ、今度の芝居で黒子やってくれる子の中に、本気で「声優」目指してる若い子がいるもんでね。充分用心して欲しいなって思ってるのよ。少女は食われるの早いし。

2003年08月16日(土) 危険な予感/『空想科学大戦1』(柳田理科雄・筆吉純一郎)
2002年08月16日(金) ドリンクバーの果てに/『フラッシュ!奇面組』1巻(新沢基栄)/『永遠のグレイス』(川崎郷太・伊藤伸平)ほか
2001年08月16日(木) 代打日記
2000年08月16日(水) 橘外男&中川信夫ワンダーランド/映画『女吸血鬼』ほか



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