無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2003年08月04日(月) 映画の話いくつか/『モンティ・パイソン・スピークス!』(デヴィッド・モーガン)/『だめっこどうぶつ』1巻(桑田乃梨子)

 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』の撮影の様子がようやくマスコミ公開。写真だけ見てると『ゴジラVSメカゴジラ』のラドンがモスラに置き換わっただけという感じだけど、大丈夫なんだろうか。
 でもモスラの造型は随分リアルになったんだな。平成シリーズに、例の思い出したくもない三部作はただのヌイグルミにしか見えなかったから、随分マシになったと言えるか。
 今回のキモはもう、私にとっては「小泉博」の出演だから、ドラマの方はもう期待しない。脚本がいいと言うウワサはあるが、ウワサが当たったタメシがないしねえ。


 映画の話題もう一つ。
 ハリウッド実写版『アキラ』の監督に予定されていたスティーブン・ノリントン監督が降板。
 『アキラ』のストーリー自体はコケオドシが多過ぎて今一つ好きになれないのだが、ビジュアルイメージはやはり日本版サイバーパンクの一つの頂点を極めたことは事実だと思う。
 企画の貧困から日本のアニメに着目するのはいいけれど、あのイメージを越えるものができるかどうか、『ブレイド』は予告編しか見てないから断定はできないけど、ノリントン監督は「自分の手には余る」と判断したんじゃないのかな。
 まあ、あのイメージを越えた「実写」を作るのはちょっとやそっとじゃいかないと思うし、この企画、このままポシャるんとちゃうか。


 デヴィッド・モーガン(須田泰成訳)『モンティ・パイソン・スピークス!』(イースト・プレス・2625円)。
 タイトル通り、グレアム・チャップマン以外の存命のパイソンズへのロング・インタビュー集。収録は1999年だが、日本版出版に4年もかかったのは、膨大な脚注に時間がかかったせいじゃないのかな。なんたって『ローワンとマーティンのラフ・イン』の解説に「『ゲバゲバ90分』の下敷きになった」とまで書くのである。マエタケさんの自伝でもそこまでは書いてねーよ(^_^;)。
 翻訳の須田泰成さんには既に『モンティ・パイソン大全』という大著があるが、この二書を合わせ読むだけで、内外のコメディ史にかなり通暁できるだろう。……こんなのの解説し出したら、何10ページあっても終わらんわ。ちょっだけ言うなら、「ホンモノ」を目指す人間が集まれば、離合集散は運命だと言うことである。パイソンズがパイソンズとして集合することはもうないだろう。けれど、だからこそあのテレビシリ−ズがあれほど輝いていたとも言えるのである。
 シティボーイズの「話変わるけどさあ」のギャグは「お話ガラッと変わって」にインスパイアされてるのかな。


 マンガ、桑田乃梨子『桑田着ぐるみ劇場 だめっこどうぶつ』1巻(竹書房/バンブーコミックス・620円)。
 桑田さん、初の4コママンガ集。動物もののキャラクターを擬人化するんじゃなくて「着ぐるみ」で表現したあたりが秀逸。いったい動物なのか人間なのかとらえどころのないビミョーさがおかしいのである。つまり「中の人」の性格によって動物の性格も左右されるわけですね。おかげで狼はウサギに苛められるわ、狼はチータに片想いするわ、ユニコーンとペガサスは双子の兄弟だわ、何だかよく分らない世界がシュールになることもなくほのぼのと成立してしまっている。いや、凡手じゃないよ桑田さん。片想いに悩んでる男の子は気休めになるかもしれないから読んでみよう(^o^)。

2002年08月04日(日) 爆走……できねーなあ(^_^;)/『スーパーロボット烈伝』(石川賢)/『光の島』3巻(尾瀬あきら)/『黒ベエ』1巻(藤子不二雄A)ほか
2001年08月04日(土) やっと入院準備/映画『猿の惑星』/『20世紀少年』6巻(浦沢直樹)ほか
2000年08月04日(金) 特許成金、夢じゃない?/『20世紀モノがたり』(紀田順一郎)ほか



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