無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年05月26日(土) 恐怖! ウワバミ女の逆襲(完全版)/『人造人間キカイダーTRIBUTE』

 朝の体重85.4キロ。ちょっと揺り戻し。
 けど、一気に87キロまで行くようなことはなくなった。
 一応ダイエットは順調と考えてもいいのかな?

 夕べは3時まで遊んだので、ゆっくり寝ておきたかったのだが、今日はなんとしてでもUさんと連絡を取らねばならない。
 4時に寝て7時起き、ちょっとからだが疲れているが致し方ない。
 そうまでして朝から何度も電話をかけるのだが全くつながらない。
 ついに根負けして寝る。昼過ぎになって、ようやくUさんから電話。
 「夕べ、何度も電話したんですよ」
 ……さすがに私もちょっとムカッと来た。予め夜は都合が悪いということは言ってある。「遅くなってもいい」というからこちらだって何度も電話したのだ。モノを借りようという方が都合を自分の方にばかり合わせようたあ、いったいどんな了見だ。
 それでも、この程度のことで怒るのもなあ、と思って、ぐっとこらえる。
 「今なら時間が空いてますから、いらっしゃいませんか?」
 「明日の朝じゃダメですか?」
 ……電話だから気づかれなかっただろうが、さすがにこのセリフを聞いたときには眉間がピクッと動いちまったぜ。
 「明日も朝から用事があります。今しか時間はありません」
 「はあ、じゃあ今から伺います」
 初めからそうすりゃいいのに(ーー;)。
 やってきたUさん、ウチのビデオカメラがコード式なのを見て「バッテリーはないんですか?」と聞いてくる。ここしばらく、固定で撮影することが多かったので、移動用のバッテリーは使っておらず、部屋のどこかに紛れてしまっていたのだ。
 「友達の結婚式の撮影に使うんで、どうしても移動しないといけないんですよ」
 そんな都合まで知るか、と喉元まで出そうになったが我慢する。ああ、胃に悪い。
 まず、自分がカメラ持ってないのに友達の撮影を引き受けるってのが、いわゆる安請け合いではないか。私なら「ゴメン、俺カメラ持ってないから」と断るぞ。だいたいその友達自体が自分でカメラ用意すべきものだろう。そのシワヨセをどうして赤の他人の私が引き受けてやらねばならんのか。
 以前、いろいろとお世話になった人だから、こちらもムゲには断れないのだが、こういう理不尽な依頼が続くようだと、適当な口実を使って断らねばならないことも出てくるかもしれないな。
 で、肝心のバッテリーだが、しげが本の山を掻き分けて探すが見つからない。
 探している最中に、本の海に沈んでいたもう一台のビデオカメラ(バッテリー付き)を見つけたので、そちらの方をお貸しすることにする。
 「ありがとうございます、助かります」と頭を下げていかれたので、確かに悪気はないのだが、どうも自分の行動を客観的に判断しきれていないところがあるのだなあ。
 感情的になることも結構あって、ご自身もその欠点には気づいちゃいるようなのだが、セルフコントロールが今一つ下手なのである。
 しかもそれをすぐに他人に気づかれて無用な気遣いをさせていることに気づいていない。それは結果的に他人に対する「甘え」になってしまってるんだけど。ウチの芝居の手伝いもなんだったらしてもらいたいなあと思ってたんだが、この分だとちょっと期待薄である。


 今日から公開のアニメ『メトロポリス』を見に行こうと思って、時間をネットで調べる。
 4:30から、とあったので、それに合わせて出かけてみると、時間は3:40から。私が見間違えたのか、表示が間違ったのかどっちだ。
 ともかく、次の回を待って見ていては、エロの冒険者さんとこの『ギャラクシー・クエスト』上映会に間に合わない。
 しかたなく時間つぶしに福家書店やベスト電器を回ることにする。

 しげが「こ腹がすいたね」と言うので、天神コアの某喫茶店に入る。
 これからエロさんとこで飯を食おうというのに、その前に食っとこうというのはどういう了見であるのか。やっぱりどこかにムシを飼ってんじゃないだろうな。
 「真珠入りのアイスコーヒー」という妙ちきりんなものがあったので、頼んでみる。もちろん本物じゃなかろうとは思ったが、正体はタピオカであった。
 なら見た目キレイかというと、コーヒーの中に黒々と沈んでいて目立たないのであった。……「真珠」って銘打つ意味ないじゃん。
 でもタピオカが口の中でプリプリ動くのがくすぐったい感じで、なかなか面白い食感である。

 ニュータイプ編『人造人間キカイダーTRIBUTE』読む。
 原作マンガと特撮ドラマ、そして最新作のアニメと3者を比較するという、資料的にもなかなか価値の高いもの。
 マニアならみんな知ってることだが、原作マンガ、石ノ森章太郎自身の手になるものではない。
 当時多忙を極めた石森章太郎、下書きのみを描いて、実際の作画は細井雄二、土山芳樹、山田ゴロ、ひおあきらたちに任せたのだ。これはつまり、石森氏初の週刊連載『快傑ハリマオ』の下書きを手塚治虫に描いてもらってたのと同じパターンなのだね。
 石森氏がどれだけ忙しかったかというのは、例えば、原作のラストで、ハカイダーのところへアキラたちを救いに行ったはずなのに、連載時にはそのことを忘れて、そのまま基地を爆破してしまったというトホホな結末になっていることを考えるとよく解る。
 今回のムックで、そのことをアシスタントに指摘された石森氏が、「あ、いけね、忘れてた」と、単行本で1ページだけ子供たちを救助するシーンを書き足したことを披露している。つまり、その1ページだけが、石森氏本人の筆になる「キカイダー・ジロー」のシーンなのである。
 それでも『キカイダー』が石森氏の代表作の一つであることに変わりはない。
 以前も書いたことだが、「ロボットが人間になれて本当に幸せになれたのか」というテーゼは、人間の尊厳を謳う偽善性に対する痛烈な批判として、もっと評価されてもいいと思う。
 でも『キカイダー01』に触れていないのは、アニメのパート2を作るつもりがあるからなんだろうな。欠点もたくさんあるし、今一つ話題になっていないようだけれども、石森原作アニメ化の中では間違いなく傑作の部類に入る本作の『01篇』を見たいファンは結構多いと思うんだけどなあ。


 時間まで喫茶店で暇つぶししててもよかったのだけれど、しげが「寒い」と言い出したので、仕方なくベスト電器に向かう。
 ちょうどベスト電器の前で、向こうから歩いてくるZUBATさんに遭遇。
 オタクの行動範囲は狭いねえ(^_^;)。
 メールや掲示板でやり取りしてるので久しぶりという感じがあまりしない。いったんはベスト電器を出て来たZUBATさんと、LIMBでDVDなどを物色。
 私が『地球防衛少女イコちゃん』の蔵出し版DVDを手に取っていると、 ZUBATさん「またいきなりそんなものを」とお笑いになる。
 「いや、この『電エース』が好きでして」って、今時、河崎実の『電エース』で会話ができるってのも、お互い、筋金入りのオタクなことだ。
 私「戦隊シリーズの主題歌CDが出ましたよねえ」
 Z「改めて買わなくても全部持ってます」
 戦隊モノは残念ながら年代的に私のほうは薄いので、しげやZUBATさんには敵わない。しげがカラオケなんかでやたらと戦隊シリーズの主題歌を歌うのを聞いていると(特に『ダイレンジャー』は本編もいいんだよ!と力説するのを聞いていると)、もちっとテレビでおっかけとくべきだったかなあ、と今更ながらに後悔するのである。
 これからのDVDの発売予定表を見て、ZUBATさん、
 「『○○○×○○○○○ G○○○○』が10000円!?」と仰天。もちろん私は買うつもりなので、しげに見つからないようこっそりチラシを隠す。
 オタクの道はたとえ妻がオタクであっても妻帯者には険しいのだ。……オタクが二人だと出費が2倍だしなあ。


 気がつくと時計は7時を回っている。
 バスに乗るZUBATさんと別れて、自転車でエロさんちに向かう。
 もうあたりは暗くなっているので、私の視力では方向がよく解らない。地図をしげに渡して、妙に入り組んだ道(六つ角まであるぞ。ここはどこだ)を通って辿りついたのが約束の8時ジャスト。
 遅刻寸前で危ないところであった。

 お集まりのみなさん、しおやさん、ZUBATさん、福家書店の方、総勢六人、部屋の中はムシ風呂状態であるが、映画に見入っていて誰も文句を言わない。まさに暑い上映会である(^^)。
 しげは「福家書店のひとだって!」となぜかワクワクしている。プレゼンターとかイベント関係者にもしげは同様の反応を見せるが、この辺の感覚がよくわからん。別にそれがいかんと言いたいわけじゃないけど。

 改めて『ギャラクシークエスト』を見返してみると、初めはそれほど気にならなかったアラがいくつか気になってくる。
 宇宙モノSFにはつきものの、「翻訳機」の問題だが、サーミアンが初め英語で語りかけるのはまだいいとして、敵のサリスまでいきなり英語を喋るのはどういうわけか。
 同じくベイビー・エイリアンの惑星に空気がちゃんとある、というのもいい加減。翻訳機使ったんなら「テキオー灯」くらい出しといてもよかろうに。たいして描写に手間がかかるわけじゃなし。
 更に言えば架空の存在だったはずのベリリウム球が実在していたのは宇宙は広いしそういうこともあるかと言えなくはないが、理論自体知らないはずのオメガ13をサーミアンが見よう見真似でともかく作っていたというのはさすがに無理がある。
 B級SFやスペオペについて、そのあたりの細かい揚げ足取りは御法度、という暗黙の了解があるにはあるのだが、本作はそういった「B級性」にこそ「実在性」を見出そうってコンセプトの作品なのだから、逆になおざりにしてはまずいのである。
 だからさ、地球人がタコ型宇宙人を想像してたら、ホントにそれがいたって話なワケで、つまりこれ、基本的には『ゴジラ2000』と同じ設定なわけよ。でもその出来に雲泥の差が生じちゃったのは、それを納得させるだけの映画的ウソをきちんと積み上げてるかどうかって違いにあるんで、一歩間違えれば『ギャラクエ』だって超駄作になってた危険はある。
 『メカゴジラの逆襲』で、ゴジラがいる世界で恐竜実在説を唱えた博士が学会追放されちゃうような矛盾、『ギャラクエ』にもあるんだよな(^^ゞ)。
 オタクに対する福音みたいな映画だから、ツッコミにくいんだけれど、ほんのちょっとの工夫で改善できたはずのミスなんで、やはり惜しいなと思うのである。

 その後みなさんで居酒屋になだれこんで2次会。ぴんでんさんもここで合流。
 今日『メトロポリス』に行き損なった話などをするが、その際、手塚治虫のSF三部作のタイトルがとっさに出てこず、焦る。
 『メトロポリス』『ロストワールド』までは出たのだけれど、『来るべき世界(ネクストワールド)』がなかなか出なかったのだ。
 「ええと、ええと、あの『フゥムーン』が出る……」とまで言ってようやく福家さんに教えてもらってああそうだったと膝を叩く。こんな基礎知識を忘れるたあ、とても手塚ファンとは言えない。考えてみたら私は『メトロポリス』だって、手塚晩年の改作(悪)版しか持ってないのだ。
 オタク話に花咲く中、しおやさんがウチの劇団のホームページを雑誌に紹介してくれることに。これは本気で嬉しい。まだまだシロウトに毛が生えた程度の劇団でしかないが、誉められるにせよ貶されるにせよ、お客さんに見てもらわないことには話にならぬのである。
 来年は少し広いところにコヤを代えて上演する予定でもあるし、お客さんにアピールする機会を増やしていきたいのである。

 しげがいつものように(というかいつもよりよっぽど早いピッチで)カルピスチュウハイを空けていく。気がついたらジョッキに七、八杯だ。
 あ、あ、あのね、こういう席では一応お金はワリカンってことになってるんだからね、一人だけがぶがぶ呑むってのはマナーに反するんだよって何度も言ったでしょ?
 ……って酔っ払いに何を言っても無駄なのである。
 「だってチュウハイってお酒じゃないしい」
 誰がいつンなこと決めた。
 心配してた通り、二時間もしたらしげはすっかり出来あがって、自転車もこげなくなっていたのだった。
 みなさんとお別れして、仕方なく自転車を押しながら、帰り道が同じだったぴんでんさんと、途中までご一緒して駄弁りながら帰る。
 「いっぺんウチの劇団のぞきませんか?」
 としきりに誘ってしまったが、ご迷惑だったかもしれない。

 でも、明日練習だと言うのにホントに大丈夫なのか? しげ。
 「らいりょうぶ、もう覚めへるしぃ」
 覚めてないって(ーー;)。



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藤原敬之(ふじわら・けいし)