無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年03月03日(土) オトナの会話/アニメ『サウスパーク・CHINPOKOMON』

 雛祭りってえことで、ニュースじゃどこそこの雛人形展示会だの変わり雛だのが紹介されてるが、もちろん雛人形の元ネタは天皇皇后両陛下である。意外とこのこと気がつかれてないのな、歌にもちゃんと「お内裏さまとお雛さま〜」と歌われてるのに(この歌詞も厳密に言やあ、「全部お雛さまじゃん」というツッコミはできるが)。だから典礼のときの衣冠束帯姿を見て、「わあ、お雛さまみたい!」と抜かしよるやつばらがおるが、実は本末転倒だったりする。
 ましてや「キティちゃんの変わり雛」などは、カケマクモカシコクモすめらみことを口ナシのケダモノごときになぞらえるとは怪しからん……と誰も怒らんのはなぜなのかね。
 また逆に天皇制反対を唱えてる連中の家でも、多分雛祭りやってるとこはきっと多いぞ。その辺の矛盾は心の中でどう折り合いをつけてるのかな。
 その辺のテキトーさ加減がイデオロギーに凝り固まった連中を好きになれない理由だったりするのだ。
 だいたい雛祭りが女の子の節句だなんていつ誰が決めた。もともと桃の節句ってことじゃないのか。
 ……ぐすぐす。なんで男は雛祭りを祝っちゃいけないんだよう。女の子に誘われなきゃ男はひしもちだって食えないし、女の子に白酒だって振舞ってもらえないし、「も゛も゛くりー、さんーね゛ーんー、かきーはーちーね゛ーん」といっしょに歌ったりかくれんぼしたり、ときかけったりすることだってできないんだよう。
 ……すみません、青春をどこかに置き忘れてきた寂しい男の愚痴でした。ううううう(T_T)。

 仕事から帰宅すると女房が居間で寝ている。何だか寝室にたどりつくことも出来ずにぶっ倒れて寝ちまったっていう印象だが、実際その通りだったようだ。
 「ずっと寝てたのか?」
 「いや、さっき寝たばかり。殆ど寝てない」
 夕べパソコンゲームを始めたら熱中して寝つけなくなり、さらにDVDで『六番目の小夜子』を見ていたら夜が明けたそうである。
 昼は昼でウチに藤田君、其ノ他君に鴉丸さんが来て、眠れなかったとか。
 土曜にもかかわらず、私は終日お仕事をしていたというのに、そのあいだ、いろいろ遊んでやがったのだな、こいつは。
 ……遊びにというのは語弊があるかな。ホームページに載せる写真の撮影や次の脚本のネタの検討などをしていたそうだから。

 鴉丸さん、小林泰三の『玩具修理者』を持参。次回作はこんなのをやりたいらしい。ウチにもこの本、ちゃんとあるのに、これも女房がどこかにやっちまってるので、現物を見せに来たもの。
 ……しかしこれを役者でやるのは難しいよなあ。作中、人形が出てくるシーンがあるのだが、人形を演じられる最高の役者は当然人形そのものだ。役者に人形を演技させるのには、相当な演出の工夫が必要になる。おーい、次の演出、誰がやるんだあ?
 私もシノプシス早いとこ書かないとなあ。

 女房、半月遅れではあるが藤田君にバレンタインチョコをあげたらしい。もしかしてまたあのブロックチョコか? 其ノ他君もホームページの日記に書いていたが、味がどうのという以前に、食うこと自体、労力を要するものらしいのである。……一回、鍋かなんかで溶かして型に入れ直して食った方がいいんじゃないのか。受け取った本人はすごく喜んでたそうなので、苦労してでも食うんじゃないかとは思うが。

 岡田斗司夫さんの『OTAKING SPACE PORT』のオタク日記1月24日に、青木光恵さんのピンナップ・カレンダーが紹介されてある。
 女の子がいろんな衣装・スタイルでポーズを取る中、いったいどれが岡田さんの一番好みか当てて見せよう、というのである。「もうね、男はみんな同じ子を指名するんですよ!」と挑戦され、岡田さん、いきりたって「これ!」というのだが見事に撃沈(^^)。「ははは、男の好み、みんないーっしょ!」と青木さんにからかわれて、岡田さん、悔しがること悔しがること。
 今から覗いて見ようと思われる方のために、それがどんなキャラか説明するのは省くが、私も「岡田さんなら、いや、たいていの男はこのキャラを選ぶだろうなあ」と言うのがすぐに見当がつく。『ぼくたちの洗脳社会』を書いた岡田さんにして、既にステロタイプな「理想の女」像を刷り込まれてしまっているのである。
 しかし、洗脳されることが悪いと言いたいわけではない。意地の悪い人間なら自分の好みをはずしてでも、別のキャラを選ぶところを、見事にハマったというのはそれだけ岡田さんが「素直」だということなのだ。
 と言うか、男は一度刷りこまれた自分の女性の好みについては、なかなかウソがつけないものなのである。なぜなら、男は結局(特に日本人は)、女の中に母を見ることしか出来ないように、社会的に躾られてきているからだ。息子に厳しい母も、息子を溺愛する母も、息子を放任する母も、実は息子との心理的距離は全て密接につながっている。マザコンはいうまでもなく、亭主関白に見せかけてる男だって、ありゃあ女から自立したい男の反作用でしかない。結局は母の呪縛からは逃れられていないのだ。
 「男の趣味は全て一緒」。至言だが言われりゃ確かに悔しいわな。自分がガキだって言われてるのと同じだから。
 従って、男が抱く理想の女性像は、男にとって多分に都合のいい「幻想」にすぎない。現実の女性にとっては、別に相方に息子を求めてるわけでもなんでもないので、そういった男の存在自体が非常に迷惑になったりもするのである。世間の夫婦間の齟齬はそういうところに原因があったりするのだよなあ。
 ちなみに私は性格が悪いので、青木さんのイラストを見て、ほぼ全ての男が好むであろうキャラをはずし、別のを選んだ。私にマザコン的傾向がないのではないが、同時に私に女性的な傾向があるためでもある(オカマってことじゃないぞ)。男にしては例外的な部類になろう。
 ……実は私は、現実の女性に関しても、今まで全て、普通の男が好むタイプをはずしてきたのだ。で、ヒネクレモノの選択がいかなる結果を呼んだか。
 それは、我が家の家庭生活をチラとでもご覧になった方ならば説明の必要もあるまい。保守的でない男になるには、相当な覚悟が要るのだよ、諸君(って誰や)。

 夜、ダーリンのオデッセイで送ってもらって、エロの冒険者さんのお宅に、『サウスパーク・チンポコモン』を見にご訪問。
 女房、エロさんにもブロックチョコをプレゼントするが、どこまで犠牲者を増やそうというのか。さすがに少しは反省したのかノコギリ付きで渡したらしいが。……ノコギリ使わないと食えないチョコって、既にチョコでない気もするが。
 メンツが揃うまで時間があったので、塩浦夫妻、エロさんに「犬が飼える鹿児島本線沿いの家がないか」などと聞いている。
 「犬ってどんな犬?」
 「こんな小さいの」
 って、手のひらひとつ見せられても、手乗り犬なんていないぞ。塩浦さんは待ってるあいだしょっちゅう体を左右に揺らしていて、ダーリンから頭を抑えられていたが、脳が攪拌されないのだろうか。
 8時半ごろ、ぴんでんさん、ロデム君も来られていよいよ上映会。
 「チンポコモン」って原音でも「チンポコモン」って言うのかな、と疑問に思っていたが、本当にその通りであった。
 いちいち数えたわけではないが、恐らくテレビ史上、「チンポコ」という単語が最も多く発せられた番組であることは間違いあるまい。ほぼ5秒起きくらいに「チンポコ」「チンポコ」と繰り返されていたので、しまいには頭の中が「チンポコ」だらけになりそうだった。……って、そういうネタの話なんだよな、これ。
 「チンポコモンするぞチンポコモンするぞチンポコモンするぞチンポコモンするぞ」……やりすぎてケニーがテ○カ○起こすあたり、例のポケモン騒動との関連もあるが、オウム真理教のイメージも重なってる気がするなあ。
 テレビの中に登場する「チンポコモン」アニメが、「似てるけどニセモノなのでちょっと違う」という感じのヘタレた絵柄なのがいい。ピカチュウモドキもニャースモドキもそれとすぐ分るし。『鉄腕アトム』以来、「日本製のテレビアニメは出来が悪い」というのは向こうの共通イメージなのかな。アメリカ製アニメだって相当粗製濫造であるとは思うが。
 日本でこいつが放送禁止になっちゃうってのは、やはりシャレにならん点が多いからかな。ヒロヒト社長の陰謀で、日本のおもちゃ会社が、一見土下座外交をしてみせながら、内心アメリカに対しての復讐を狙ってるって設定、たいていの日本人は笑ってられることだが、一部、図星さされたと思って本気で腹立てる右や左のダンナさまは確実においでになるからである。
 いや、案外「日本人のぺ○スは小さい」というセリフに過剰反応するかもな、あいつらは。「思想信条の自由は認めるが、俗悪なのは許せない」とか論点ワザとずらしてな(^^)。
 日本人のに比して、アメリカ人の「ペ○ス」は、ビッグでラージでガルガンチュアなのだそうである。「ガルガンチュア」と聞くとどうしてもオタクは『ザ・ウォー・オブ・ザ・ガルガンチュア』(『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』の米タイトル)を思い出してしまうが、元々は中世の伝説上の巨人の名前である。日本人がなんでそんな単語知ってんだって感じだが、これはどっちかって言うとRPGなんかのゲームに出てくるキャラクターあたりをイメージしてるんだろうな。いちいち芸が細かいことではある。

 エロの冒険者さま、滅多に見られないものを鑑賞させて頂いて、更には『怪獣ウラン』のDVDまでお貸し頂いて、ありがとうございました。今度は『カニバル・ザ・ミュージカル』の上映会をよろしくお願いします。

 上映会のあと、高宮の「東洋ショー」という焼肉屋で2次会。
 なぜか店内に浜崎あゆみのサインが飾ってある。この辺の出身だったかな。
 肉をつつきながら、オタク話のはずが気がついたらエロ話に移行していくのが、オトナのアソビゴコロというものであろうか。
 女房は初めてソープランドのスケベイスの使い方を教えてもらって感心していた。私も生まれてこのかたソープランドというところには行ったことがないので、教えようにも教えようがなかったしなあ。……ってテメエの女房にソープについて解説する夫ってのもいなかろうが。……いるかな?
 特撮番組の話題を延々としていく内に、昔のヘタレた番組も無性に見返したくなる。『宇宙猿人ゴリ』や『快傑ライオン丸』もCSあたりで再放送してくれんかなあ。

 帰りもダーリンカーで送ってもらって、まだ塩浦さんが見ていない分の『サウスパーク』のDVDと、『妖怪百物語』と『東海道お化け道中』をお貸しする。この大映の妖怪シリーズ、二作目の『妖怪大戦争』だけ店頭になくて買い損ねていたが、これが日本妖怪対西洋妖怪の対決という純然たる娯楽作である。関西弁の「油すまし」が好きだったなあ。どこかの中古DVD屋を回って探してみようかな。
 さすがにぶっくたびれていて、日記を書く元気もなく寝る。明日は出来るだけ書物を片付けていこう。



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