あふりかくじらノート
あふりかくじら



 少しずつ、それを改良していくのである。

最近、いつも頭の中にあるイメージが浮かんでいる。
何もないところから、何かを作り出し、それを少しずつひとつずつ、丁寧に改良していくというイメージだ。

これはつまり、村上春樹の『国境の南、太陽の西』という小説がわたしの体内に一部染み込んでしまっているせいであろう。
主人公は青山でバーを経営し、それを改良したり経営「方針」を語ったりする場面が出てくる。主人公に「方針」という方針はないのだけれど、それでもただ真面目に生き、その仕事を楽しむ様子が印象的なのである。

「想像力を働かせる。
ひとつの架空の場所を作って、それをひとつひとつ丁寧に肉付けしていく」

主人公は、店の内装を大幅に変え、使いにくかったところを機能的にし、とびきりのバーテンダーに良いお給料を払う。そういう「努力」をする。村上春樹特有のディテールの描写が心地よく調子付いてくる。


最近、仕事をしている間じゅう、「少しずつ、それを改良していく」ということばがイメージとなってわたしの中にあるのがわかる。
そうすると、いい加減だったわたしが少しだけまめになる。ひとつひとつのことを考えて行動するのだ。ほんとうに小さなことの積み重ね。


主人公がバーを経営する様子は、わたしにしてみれば報告書を書くということに似ている。
つまり、海のように広い情報の山、社会の波から何かひとつをつかみ出し、手探りのままに少しずつそれを肉付けしていく。そうすることにより、あるときふっとひとつの筋が見える。そうして、「論文」の形が出来上がる。あとはそれを、どんどん肉付けしていき、いらないところは削ぎ落としていくのである。

ジンバブエで起きていること。
この国に暮らす人々のこと。

書くべきことは永遠にあり、わたしはこれを終わらせることはない。
そんななか、多くのことを無視して、わたしはひとつの報告書を書くのである。少しずつ肉付けさせ、形にして。



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この文章を載せようと思ったのに、ネットがなかなかつながらず幾日も過ぎ去ってしまいました。
最近のジンバブエはやばいです。
とくに電力が不足しています。毎日のように停電だわ。


2007年01月30日(火)
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