|
|
■■■
■■
■ 本質的な孤独。
誰かが去っていくシーンを、わたしは今までの人生でいったい幾度見つめていただろう。
どちらかといえば、自分が去るほうが多かったわたしだけれど(ひとつところに長くいられない性分だから)、誰かが去るシーンというのも、哀しいかな、気がつくともうずいぶん慣れてしまった。
去るほうよりも、去られるほうが淋しいとはいつも思う。 でも、この淋しさだけは降ってこない日はない。 それでも、わっと泣いて、淋しいという感情を表に出せる人間ならよかった。でも、わたしはこういうシーンをたくさん見すぎて、いつしかこころにぽっかりとした空洞を抱きながら、自分自身に向かって微笑んでいるようになった。ほら、また。という感じで。
だからわたしは、クールだねと言われることが多い。 誤解されがちなのは、クールとは対極にいるからだ。どのように感情表現をして良いのか、わからないのだ。
ひとは皆、本質的な孤独を抱えていると誰かが言う。
誰かが去っていくと、わたしはじっと自分の人生を見つめる。 また自分自身と生きていかなくちゃと思い、微笑む。 どれほど淋しくても、淋しいと泣くこともなく。
2006年09月04日(月)
|
|
|