頬を刺す寒さも澄める雨上がり仕事を終え、外へ出ると、暗がりの中、路面が濡れているのに気づく。雨が振ったの止んだのに、無縁でいた自分が怖くなる。駐車場までの短い道のりの中。全身のうち頬のあたりだけを露出し、そこでのみ寒さを受け止める。痛いくらいの寒さ、でも不思議と心地よく。しんと静まり返った雨上がりの夜の駐車場にしばしたたずんでみる。 冬の夜の凝縮されし像となり我ただ一人駐車場に立つ