# 巡
2002年04月22日(月)
あらゆる寒さに震えた冬に
柔らかな暖かさを手に入れて
吐き出す息の白さに空気の冷えた温度を感じても
心が思い描くその時だけはそれさえも忘れるほどに
春のようなあたたかさを心が感じた

寒さに震えることがあっても
心が寒さに震えることはなかった
溢れるものはいつもあたたかくて
どれだけ伝えられているか判らないけれど
こんなにもいつもあたたかかった

気付けば世界は春めいて
次の季節が来たのだと気付いて

ね、春が来たよ

凍えた心をあたたかく包んでくれたのは、
あなただった
悲しみの涙ではなく
喜びの涙を教えてくれたのはあなただった
冬を越え、春を迎え
巡る季節を一つ、共に過ごした時の流れ
たったひとつ季節を越えただけなのに
共に新しい季節を越えることが、
これほどまでに嬉しい

夏が来たら
花火を見に行こう

他愛もない約束が嬉しかった
巡る次の季節を共に迎えたくて
先の約束ばかり考えた
ひとつ約束が叶えられると嬉しくて

あっというまに春なんか過ぎて梅雨が来て
夏や秋が過ぎて
きっとまた冬が来る

ずっと、一緒にいたいね
どの季節も


春めいた晴れた青空を見上げながら
あなたを思い出す
春の午後



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