2001年04月07日(土)
『天空の城ラピュタ』ってご存知ですか?(知らない方のほうが少ない?)あれ、その天空の城にたどり着く前にでっかい雲に突入するんですよね。
で、運良く雲を抜けるとぱァッと視界が開けて、多分そこに天空の城が現れる仕組みになってるんじゃないかな〜と思うんです。
覚えてないですけど、確かパズーのお父さんが見たであろう光景がそんな感じだった気がするんですよねー。ホントに詳しくは覚えてないんだけど。
・・・で、突然何でそんな話をしたのかって?
今の心境がその、雲を抜けた瞬間みたいなカンジだから(それだけかよ)。
ようやく書こうとしてる小説のイメージが固まったのです。
昨日まではいくら考えてもしっくり来なくて、苦悩してました。
日記を書く気力もなかったです。ごめんなさい。
でも今日になって突然イメージが固まってきましてね。
なんとか仕上げられそうです。
といっても仕上がるのにまた時間がかかるんですけどねー。
恐ろしく遅筆なヤツですから、ワタシ。
イメージが固まった記念に、私の小説執筆法について語りませう。
そんなもの聞きたくないですか。かまいませんよ。読まなきゃいいんです(笑)
私ははっきりいって小説考えるのが苦手です(笑)
昔は書きたいものが沢山ありました。あれも書きたい、これも書きたい、と。
でも中学の頃長編オリジナルを仕上げたそれ以降、ダメ人間になりました。
そこからワンピ小説を書き始めるまでに、4年程間が開くわけですが、
(その間に別ジャンルの小説を書いてましたが、これはオリジナルに近かった)
パロディというものを書くのは、ワンピが初めてといっていいと思います。
でもダメ人間になって以来、ネタが湧いてくるなんてことはなくなったのです。
湧いてこないんですよ、ネタ。今でも。
私はめったに「こんな話を書きたい」と思いつくことがありません。
(昔は思いつくどころか書きたいことが溢れてましたが・・・)
なので、頭の中に断片的にある妄想の欠片をかき集めてくっつけます(笑)
云わせたいセリフ、とか書いてみたい場面とか。
まずその書きたい欠片にそれっぽい肉付けをします。強引に。
何か例があった方がいいですかね。
じゃあシリアスなゾロル小説、『血ノ染ミタ世界デ』を例に挙げましょう。
というわけで以下、この話のネタバレになります。
どんな小説だろう、と思った方は良かったら先に小説読んでみてください。
この話で一番最初に書いてみたいと思ってたのは、ルフィがゾロに刀の刃を突き立てようとするシーンです。喉に剣先を向けるシーンね。
次にその後のシーンを思いついたんです。
「・・・なんで逃げねェんだ?」
「殺気がねェ。それに・・・」
「それに?」
「おれは逃げねェ。お前がおれに刃を向けてもだ」
「ああ、そっか。そうだな」
っていう会話のシーンですね。
で、どういう経緯でこの場面が現れるのかを考えたんです。
でも考えても考えても、ルフィがゾロに刀を向ける理由がない。
うーん困った、と悩んでるうちに、別の部分を思いついた。
それが以下の会話。
「なぁゾロ、今まで何人くらい斬った?」
「・・・さぁな、数えたことねェからわからねェよ」
「ふーん」
何気なく思いついたこの何気ない会話。ここで私ははたと考えた。
なんでルフィはこんなことを訊いたのかしら。(自分で思いついておいて)
ってか、ルフィってゾロが人を斬ることについてはどう思ってるんだろう。
そう疑問に思ったのが契機になりました。
ここでようやく、「ゾロが人を殺したことに衝撃を受けるルフィ」というテーマみたいなものが確立されたわけです。
さて次に何をするかというと、ここでいきなり本文を書き始めます(笑)
私はプロット(構想)というのをあらかじめ考えません。
結末や落ちすらほとんど考えません。考えるのは流れぐらい。
小説を書く人には、きっちりプロットを組み立ててから書く人と、考えながら書き進めていく人がいるらしいです。
私は明らかに後者。プロの方は前者でしょう。
正確には考えながら書く、ではなくて、書きながら考える、ですが。
で、とりあえず書き始めて場面をくっつけていくんです。
この話は「血」がキーポイントみたいなカンジになってますけど、
これは最初から決まってたわけじゃなくて、ゾロが人を殺したあとの二人の会話の流れからこんなキーポイントが出てきました。
私は書きたいテーマとそれを表現する為のおおまかな流れだけ先に考えておいて、あとはほとんど書きながら作っていきます。
文章先にありき。いうなればいきあたりばったり。
「書き始めはこんなカンジだろう、でそのあとにこんな描写を続けてみよう。
そうするとこのへんで人の動作が欲しいな、じゃあこいつ動かしてみよう。
あ、そうするとこんなセリフが出てくるな、それだと相手はこう返すかな。
ここでこう云われたらこいつはそれについてなんとなくこう考えるだろう。
そこで相手のセリフをいきなりばーん。唐突さに思考が中断。
ばーん、にびっくりして視界が開けたりして。ああ、そうかってカンジで。」
・・・以上が書いてる最中の私の思考例です(笑)ヒドイもんですね。
こんなふうに書いていく流れで話ができていきます。
上の例だと、相手の唐突なセリフがキーポイントになってきたり。
『血ノ染ミタ…』だと、ルフィの、
「・・・おれ、その匂い嫌いだ」
ってセリフがそんなカンジですかね。ゾロの血なんか普段気にしないルフィに、
「ゾロこそ、早く血ィ拭けよ」
なんてセリフを云わせてみた。
ゾロは我が身を見て、自分が常に血まみれの体であることを意識する。
そこに追い討ちをかけるのがその匂い嫌い、という発言。
(これがラブラブ話なら、ルフィの嫌い発言にショックを受けるゾロ、なんてものも書けますが、これはあくまでシリアス。)
この「匂い」をキーポイントとここで決めて、最後でその「その匂い嫌い」発言の本当の意味をあかすわけです。すると、この「その匂い嫌い」という発言は、ただの生理的な嫌悪感の発言のようで、実はもう一歩深い意味があったという効果が。
なんかただの『血ノ染ミタ…』制作秘話になってしまっている(笑)
ようするに、私の場合伏線は伏線ではなくて、前に書いたことを、書き進めていくうちに「こりゃ使えるぜ」と気付いて利用する、という卑怯なエセ伏線なんです(笑)
ああ、クソ長くなっちまった(何故かサンジ調)
面白かったので、また小説の制作秘話やりましょう!(笑)
次回は・・・そうだな、シャンバギ小説『ストロベリィボーイズ』の制作秘話なんていかがでしょう。と云いつつその時になったら何書くか判ったもんじゃないですが。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとう。
そしてお疲れ様、ご苦労様でした。
宜しかったら今後もお付き合いください(笑)
(今日の日記、過去最高の長さですよ)
つけたし。
昨日日記に8日にワンピ映画を見に行くと書きましたが、上映時間的に行けそうもないことが判明しまして、別の映画になりそうです。
ワンピ映画はビデオ化までおあずけとなりました(T_T)
詳しくは明日の日記に。