# 水分
2001年01月23日(火)
仰向いて目を閉じたら、
眦から何かがつうと伝って落ちた。
なんだろうって僕は思った。判らなかったんだ。
君はその細くて骨っぽい手を伸ばして、
親指の腹で僕の眦を拭った。
そして、悲しいのか と訊いたね。
でも僕は気付かなかったんだ。
自分の目から涙が零れていること。
君が悲しそうな顔するから、
僕は可笑しくて笑った。
だって、僕は全然悲しくなんかなかったんだもの。
ただ、欠伸が出ただけだったんだよ。


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