オミズの花道
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『 文筆業バレよりは日記書きバレの方がマシ 』
2004年02月11日(水)


真田さんから『なおちゃんの日記を探すの止めたよ。』と言われた。
まあどっちでもいいです。
既に何名かのお客様にはバレてるし、何とでもしてくれ。


ところが文筆業が周りにバレるのは絶対イヤな水上です。

身内は初期の頃ネタにさせて戴いたので告知せざるを得なかったんですが、友人さえ私が何を書いてるのか今でも知らないくらい。これがバレると何だかもう書く気が起こらないっていうかなんて言うか。

先日うちの親父様と話してたんですが、私が書いてる物をどうもコッソリ読んでおられるようで、『お前、最近は意外と真面目なモノを書いてんのね。』とかボソリと言われてしまいました。
この一言で三日くらい、妙なスランプに陥ったヘタレな水上です。

何なんでしょうね、この心理は。
自分でも妙なもんだなと思います。


ええと、断言しちゃうと、もともと私は文筆業に向いてません。
なんちゅうんですか、さいのーだの何だのは私には論外なんです。役割として『伝達』が主題の、私のようなちっこい看板の『書く奴』なんて、世の中には腐るほど居るんですものね。

締め切りが来る度に『でぇぇい、辞めちゃおうかな。』と独り言を繰り返し。
編集者には怒られ宥められ褒められ脅され、迷惑かけて泣かれて泣いて。
睡眠足らずにボロボロになりながら酒を飲んじゃったりね。
そんな状態なんですよ。
辞めたくもなるわな。っていうか向こうこそ辞めさせたいんじゃないの。はは。

こんなに気合いの無い精神なのに、こんなに不真面目なのに。
だったらバレていっその事スッパリ辞めりゃあいいじゃねえか、と。
なのに文筆業バレは絶対に嫌なんですね。
何なんでしょうね、ホントに。


何だか申し訳ないんで(誰にだ)辞めちゃってもいいかなと思うんですが、私みたいなのは文筆業だけだと、さいのーが無いんでしっかり鬱病にでもなってるんじゃないかと思うんです。
凡人の辛さってヤツですか、波を乗り切る神様も中々降りてきてくれないし、書くのが堪らなく好き!・・・・って気合いで波を超えるタイプでも無いですし。

だから接客業と両方でバランスを取りながらやってると言うか。
さいのーがあったら、こんな内面的な調整は無用なんでしょうけどねぇ・・・・。


『日記はどうでもいいけど、お仕事のほう、読ませてよ。』
『・・・・絶対に嫌。』

真田さんとは、そんなやり取りをしちゃったりしてる訳ですね、最近は。
文筆バレするくらいなら、日記バレのほうがずっといいです、私。

ああいうタイプは日記を見つけても黙って読んでるし、おくびにも出さないし、逆手にも取らないし、計算もしないし、それで私の性格を判断したりしない。そんな妙な自信が私の中にあったりします。


大体あの人ってば、私より文章馴れしてるのです。
短文で明瞭簡潔、活気と誠意に富む。
そういう人ってね、日記は日記だと・・・・大目にみてくれるんじゃないかと思うんですね。

それと、あの人こそどこかで銭を貰って書いてるんじゃないかと疑うくらい達者です。
本人は読むのが好きなだけ、と言うが限りなくあやすぃぃ。どこまでもあやすぃぃ。


ひょっとして同業者だったらどおしよおおおお。

そういうのも有り得るもんなあ・・・・先日いらしたお客様も、会社経営者でありながら実は同業者だったもの。この人の本、実は読んだ人多いんじゃないかと思う。歴史物だという事しか言えないけれど。

その人に『なおちゃん、ひょっとして何か書いてる人?』と聞かれ、いえいえそんな〜と濁したが時既に遅く、勘付かれたようだ。同業者は何となく匂いで解るんだよね、匂いで。私もそうなんだから、向こうもきっとそうなんだろうなあ。


真田さんは某○○系企業の勤務なのだけれど、日本国中に出向くから移動時間を上手く使えば文筆業も可能。一週間のうち本社に居られるのは二日くらいだと言うし。

同業者だとしたら、もう文筆業もバレてるかも知れない。
私は今までの会話で、何かドジを踏んでるかも知れない。
書いてるジャンルが特定されるような。

凄く恐怖なんですけど。



同業者だとしたら泣いちゃうな。
これも妙な感情だなと思います。


何なんでしょうね、この心理は。







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