ケイケイの映画日記
目次過去未来


2023年01月14日(土) 「アバターウェイオブウォーター」




お正月の二日、朝いきなり夫が、「今日『アバター』観に行こう!」と言うではありませんか。IMAX3DのスクリーンがあるTOHOシネマズなんばは、もう良い席が無い。この作品は、上記で観ないと値打ちがないと、あちこち書いてあるも、三時間超の3D、疲れるだろうと、空いているなんばパークスで観ました。3Dだけです。因みに夫が「観たいから、連れて行って」と言うので、言わば私は「引率」で、夫が言わなければ、多分見逃しか、もっと後で観たと思います。これから書く感想は、モチベ低め、長い映画嫌い、3Dも嫌と言う者の感想です。はっきり言おう、10年待って、これか?でした。監督はジェームズ・キャメロン。

前作から数年。地球から離れ、パンドラで幸せな家庭を築いているジェイクとネイティリィ。しかし彼ら家族は、執拗に追ってくる人間たちによって、森を捨て、海の部族メトカイナ族に助けを求めます。しかし、そこにも人間たちの魔の手が忍び寄ります。

三時間超は気にならないくらいは、楽しめました。これは本当。神秘的なパンドラの様子は美しく、深海の様子もファンタジックで楽しめます。アクションシーンも、グラフィックならではの破天荒さで、これも楽しめます。

まぁこれくらいかな?どれもこれも、正直特筆とまでは行かず、です。映像は確かに美しいけれど、私には前作より格段に進歩したとは感じませんでした。私は普段は裸眼ですが、映画の時だけ眼鏡をかけており、眼鏡on3D眼鏡はなかなかしんどく、また左右の目の視力に差があり、3Dには適していません。そして3D眼鏡は、暗く見える。これなら2Dで明度も彩度も上がった普通のスクリーンで観た方が良かったと感じました。これは視力の良い夫も同意見でした。

筋の内容は期待していなかったので、まぁこんなもんでっしゃろ、的な感想です。前回は愛は人種を超えるか?でしたが、今回は愛が成就して家庭を成し、その愛の結晶の子供たち、気持ちに余裕があるのか、人種の違う二人の養子までの大家族。家族の絆を軸に、何度も映画で観て来た賢兄愚弟の葛藤、難民問題、果ては捕鯨反対を匂わすプロットまで描かれています。どれもこれも悪くはないですが、映像の添えものの域は出ていません。

唯一良かったのは、奥様方が武闘派だったこと。昨今男女の平等が謳われますが、それなら妻も戦わにゃ。特に前作ネイティリィに殺された敵が、「ミセスサリーには貸しがある」と言うと、ネイティリィは「何度もやり返す」的に応えるやり取りがあり、ここが一番好きです(笑)。私も自分の大事な子供に手を出す奴は、何回でも返り討ちにしてやるわ。もっと若ければ、きっと身体を鍛えるところです。

しかしだね、絶対絶命のピンチの時、「血は水より濃し」を感じさせるシーンは、どうなんだろう?私はこの例えはあまり好きではなく、それまで散々、養子たちも家族を強調してきたのに、これはどうかな?海の部族の奥方が、妊娠中にやり持て戦うのを、夫が止められないのも、どうかと。ジェイクも含め、全体的に夫弱過ぎ、妻が猛母過ぎです。これ狙ってんのかな?

映画は見世物から始まっているので、こう言うCG主体の、アトラクション的映像が主体の作品も、全然有りだと思います。それならね、もうドラマなんか、すっ飛ばせばいいんですよ。中身はもっとスカスカ、脚本に賭ける力を大幅に削って、もっと映像の方に力を入れたら良いのに、と個人的には思います。どうせ大したドラマ性はないねんから(←大暴言)。

「後まだ3作作る予定やねんて」と夫に告げました。「その頃には、もう死んでるな」ハッハッハ!と夫婦で笑い合いました。因みに「10年待って、これか?」は、前作の虜になり、今作を待ちに待った夫も同意見。まぁこう言う感想もあると言う事で、ご参考まで。



ケイケイ |MAILHomePage