ケイケイの映画日記
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2014年01月16日(木) 「インシディアス 第2章」




監督のジェームズ・ワンの作る近年のホラーは、家族愛に満ちていて、大好きです。今回も前作同様、クラシックで品のある作りが好ましく、二つのお屋敷と廃屋を行ったり来たりで、ちょっとゴシック調の雰囲気もありました。まずまずの出来です。

息子ダルトンを悪霊の魔の手から奪還したジョシュ(パトリック・ウィルソン)とルネ(ローズ・バーン)夫妻。しかし、その事に尽力してくれた霊媒師エリーズ(リン・シェイ)の死亡により、ジョシュは殺害の疑いをかけられています。疑心暗鬼のまま、夫を信じたいルネ。家族五人はしばらくダルトンの母ロレイン(バーバラ・ハーシー)の元に身を寄せる事にします。しかし謎の現象は収まらず、家族は恐怖にさらされ、ロレインはエリーズと一緒に仕事をしていたスペックス(リー・ワネル・脚本も)とタッカー(アンガス・サンプソン)を通じて、エリーズと懇意であった霊媒師カール(スティーブ・コールター)に調べて調査を依頼します。

「ソウ」でセンセーショナルにハリウッドデビューしたワン監督ですが、以降シリーズは制作に廻り、監督が交代した為か、回を追うごとにシリーズは劣化。う〜んと思っていた頃に、「インシディアス」を制作。個人的にまた好きな監督となりました。「ソウ」の轍を踏まない気概か、この本作は自分でメガホンを撮っていたのが良かったのか、前作同等レベルの出来です。出来れば前作を観た方が、わかり易いでしょう。

もうすっかり忘れちゃったわ的な方も、エリーズ死去とジョシュが何やら悪霊を連れて下界に戻ってきた、と言うのを覚えていれば大丈夫。あちこち超常現象が起こるのも同じですが、その伏線もきちんと拾えており、後半の解説も上手い展開です。

今回の霊媒師カールが用いるのは、アルファベットが書いてあるサイコロを使い、霊からの伝言を聞くという代物。西洋版こっくりさんですな。読み取るまでに時間がかかるのがスリリングで、なかなか面白かったです。

前回は家族愛・夫婦愛に感動しましたが、今回はその愛が拡大。エリーズとジョシュの過去が明らかになり、霊界に行こうとも縁のあったジョシュの事を心配し、大きな愛でエリーズがジョシュ一家を見守っている事に、感じ入りました。ご先祖が見守ってくれている感覚ですね。

今回の悪霊の正体は、哀しさと腹立たちさが混濁です。そんなに女の子が欲しいか?男の子いいぞ。バカだけど単純で素直で可愛くて、育て易いよ。ダルトンを見てごらんよ、「僕がパパを連れ戻す」と言った姿の頼もしさよ。怖いよ〜、悪霊は前回でどんだけ怖いか知ってんのに。まだほんの子供でも、母を守ろう精神が、息子にはデフォルトされておるのですよ。ジャック・ニコルソンになった父からも、見事に息子二人で母を守った事にも、我が意を得たりでした。

息子二人、娘が一人の義妹によれば、「女の子はややこしいで。そやから嫁さんもややこしいと思ってたら、間違い無いで」と、最近脅かされた私。義姪は、最近では稀な、大人しくて真面目な良い子で、その子をして母親から「ややこしい」と言われるってか?と、先行き暗い気持ちになりそうでしたが、今回のロレイン&ルネの嫁姑は、なかなか協力タッグで、ジャック・ニコルソンになった夫・息子に対しての態度は一枚岩で、ブレのないコンビネーションの良さを見せます。まぁあんだけブレないのも、外見はジャック・ニコルソンではなく、パトリック・ウィルソンのままなので、それもどうかとは思うんですが。時間の関係で割愛したと思っとこう。

そのジャック・ニコルソン化したパトリック・ウィルソンなのですが、最近の私のハニーなのですね♥。俳優としではなく、男性として好みでして。誠実で真面目なハンサムなれど、大味でちょっと(ちょっとの匙加減が難しい)鈍感な感じでしょ?(←褒めてます)。男はちまちました事に囚われず、繊細な妻の逆鱗に触れた時は、意味がわからず狼狽するぐらいがよろしい。彼ならその後のフォローも出来そうでしょ?(←ここ重要ポイント)。現在朝ドラ「ごちそうさん」の悠太郎(東出昌宏)もこの系譜で、ワタクシ大変気に入っております。この系譜では、アンソニー・エドワーズ@マーク・グリーン先生を死ぬ程愛していたのですが、「ER]降板後、ほとんど音沙汰無しで非常に寂しい思いをしておりました。ウィルソンがワン監督の常連となりつつある今、非常にめでたい気分なのです。このままスリラー映画の良い夫で終わって貰っても困るけど、アンソニーよりは使い出があると思うので(おい!)、大船に乗った気分です(笑)。

そんなこんなで、私にはポイントの高い作品。次も作ると思います。出来ればパトリック出演でお願い!


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