ケイケイの映画日記
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2013年08月26日(月) |
「ホワイトハウス・ダウン」 |
親愛なる映画友達のヤマさんご推薦作。飛ばそうと思っていましたが、ヤマさん的評価では「A中」。(ちなみにA上は観た事がない)これは見に行かなくては!と、勇んで観てまいりました。いや〜、普通にすんごく面白かったです!脱ぎの王様チャニング・テイタム主演ですが、今回ビューティーな胸板もお尻も封印。素敵な上腕二頭筋のみご披露ですが、とってもカッケー大活躍でした。
元軍人で議会警察官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)。別れた妻との間の一人娘エミリー(ジョーイ・キング)の憧れるソイヤー大統領(ジェイミー・フォックス)のSPに応募するも、あえなく不採用となり、その事はエミリーに隠したまま、二人はホワイトハウスのツアーに参加。しかし程なくホワイトハウスはテロリスト集団に占拠され、偶然が重なり、ジョンは大統領を警護する羽目になります。
私は現在「あまちゃん」に夢中なんですが、その中で主役のアキちゃんのママ役のキョンキョンが、「主役は大根でいいのよ。脇が固めるから。脇に回る方が下手が目立つの」と語って、へぇぇぇ〜!と、目から鱗でしたが、確かにそうかもなぁ。チャニングは華はあるんですが、確かに演技は上手いとは言い難い。脇はオスカー俳優のフォックスを始め、マギー・ギレンホール、ジェームズ・ウッズ、リチャード・ジェンキンスなど芸達者ばかりで、図らずもキョンキョンの言葉(と言うか、クドカンね)が立証された気がします。若くて身体能力が高く、ほとんど自分こなしているらしいアクションのキレは抜群で、「ダイ・ハード」型の巻き込まれアクションである今作では、彼の美点が生かされています。
エメリッヒと言えば、豪快に破壊したり天井から落っこちるアクションで名がしれていますが、今回も健在。なんたってホワイトハウスですから、壊し甲斐もあると言うもの。当初からどんどんスピードアップで、手を変え品を変え見せてくれるので、もう一度同じようなシーンが出てきても、「またかよ」と思う暇もない(笑)。2時間15分と少々長い作品ですが、とにかく展開が早くて、アクションはやっぱりスピードが命だよと改めて思いました。
エメリッヒと言えば、猿でもわかるお安い正義と人間愛(笑)。それが今回一捻りあり、作品の底上げに貢献しています。ジョンは20歳前後で結婚。まだ大人に成る前に父親になり、家庭から逃げたかったと語ります。それが30歳を幾つか過ぎた年齢になり、父親としての責任に目覚め、娘の信頼を得たいとの思いが、とても伝わってくるのです。テロリストも安直にアルカイーダなんかにしなかったのも良かった。犯人の一人、ジェイソン・クラークの背景なんか、そりゃ恨むわなと、しごく納得するのです。犯人側も動機はそれぞれ。一枚岩ではなく、同情は出来ても悪意や復讐心は利用され易しと、これも教訓になります。
出色は政治オタクのエミリーを演じたジョーイ・キング。役柄同様まだローティーンですが、勇敢で溌剌とした様子が、とても好印象です。この手の役柄は男子にふる事が多いですが、女子の設定によって健気さが加わった感があります。
ホワイトハウスのツアコン君の、ハウスに対する深い愛情も良かったし、随所に散りばめたユーモアも、良い息抜きになります。普段は知り得ないホワイトハウスの内覧会的な部分も楽しみながら、鑑賞後は魚の骨が喉に引っかかる部分もなく、素直に面白かったと思える作品です。
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