ケイケイの映画日記
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2005年02月17日(木) |
「呪怨」(地上波放送) |
いやいやいや、良かったです。テレビ放送のCMあり、家族で観るなど掟破りで観ましたので、怖さは弱まりましたがそれでも中々の出来でした。これを観たサム・ライミが、清水監督に惚れこんだのもわかります。出来は日本版が上ですが、見比べると、ハリウッド版も健闘しているのが良くわかります。
筋は噂どおり、ハリウッド版と同じです。ただ全く同じと言うわけじゃなく、神経に触る怖がらせ方の枝葉が、日本版の方が陰気で湿った感じがします。この手の作品では、大げさな仕掛けより枝葉が大事と思われ、妙に出演者に哀愁や好感を持ってしまったハリウッド版に比べ、終始思わせぶりな、何か起こるぞのムードが途切れません。効果音もこちらの方が盛り上げていました。
話の筋は上手くフラッシュバックを使って説明していた、ハリウッド版の方がわかりやすかったと思います。日本版は怨念に憑依された夫の、ぶつぶつ語るセリフが伽耶子と俊雄の怨念の始まりとは、何も知らずに観る人は、見逃してしまうかも知れません。その他時空が入り乱れるので、少しややこしいかも。
しかし伽耶子呪怨の理由は、ハリウッド版のように先達のホラークィーンの顔に泥を塗るような代物ではなく、似てはいますが明確な証拠も出てこず、塗れ衣とも考えられます。ただ社会から受けたバッシングにより恨みを抱く「リング」貞子の無差別攻撃に比べ、こちらはやはり逆恨み感満載で、好きにはなれませんが。
ハリウッド版にない、退職刑事と娘のパートがしみじみきました。女子高生ゾンビはお笑いですが、どこかで息を抜くのも必要なので、そういう気で入れたのかも。俊雄役の男の子は小さかったんですね〜。こんな役を2回も引き受けた根性は偉いですが、親御さんはどうしてやらせたんでしょう?子役の世界も厳しそうですから、そんなこともふと思いました。
うちの近所でも、その家に住むと病気になったり夜逃げしたり、離婚したりで良いことのないと言われている家があります。家を借りたり買ったりする時は、不動産屋だけでなく、御近所の評判も聞かねばと実感しました。ここまではないでしょうが、家に取り付く怨念と言う、現実として感じ易い題材を上手く使ったホラーでした。何でもビデオOV版が一番怖いそう。これは誰も家にいない時みよっと。
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