♀つきなみ♀日記
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2005年01月10日(月) |
国家目標!「いんち木に群れ集うサギを保護」 |
三連休の方も多かったと思いますが、皆様如何お過ごしでしょうか?って、私はシラバス入力で引きこもってました。二足のわらじはキツイっす。って御存知の方は御存知なんだけど、二年前までは三足のわらじだったんだよね、私。今じゃ絶対無理だ。若かったなぁ〜と、一瞬遠い目のつきなみ♀っす。
それはともかく、いよいよペイオフ解禁の17年4月が近づいてきているんだけど、殆ど話題になっていない。
ペイオフについては http://www.enpitu.ne.jp/usr1/bin/day?id=10246&pg=20020314 をはじめ、何度か書いたことがあるんだけど、結局そのときに着目していた日本型ペイオフの一番の問題点
『当座預金や普通預金がペイオフ対象になるって事は手形や小切手も決済されないって事なんだよね。この対応が無茶苦茶遅れている。ざっぱに言えば、健全な企業経営を行っている優良企業が、支払の為にプールしておいた資金を預けているヘタレた銀行が潰れちゃうと、お金が1000万以上は吹っ飛んじゃうってことなんだよね。もちろん後で資産状態によって分配される可能性はあるけど、何時になるか判らないんだよね。月次決済が例え億単位、100億単位の会社だとしても。』
に対しては、まったく解決されないまんまになって、最終的には、なんと「決済性預金(無利息普通預金)」なんて、妖怪っていうか、まがい物っていうか、へんてこな制度を作って、それについては全額保護することが決まったんだよね。
元々ペイオフ制度は、2002年4月1日から導入され、定期性預金、普通預金について預金者1人あたり1千万円までだけを保護するはずだったのが、普通預金については二年間先送りになった経緯がある。本来はその期間に、抜本的な法体系の構築と、金融機関の財務内容のガラス張りの公開システムが登場するはずだったんだよね。でもそんなことは何にも進んでいなくって、昨年秋UFJ銀行の監査阻止事件で話題になったように、銀行の体質はなんにも変わっていない。
もともと、ペイオフ制度導入の目的は、護送船団方式で守られてきた日本の金融機関を、市場原理で淘汰し、金融市場を適正化しようってことで、ざっぱに言えば、「潰れそうな銀行に貯金してたら、お金無くなっちゃうよ」ってことだった。
御存知のように、現在、普通預金は勿論、定期性預金でもほとんど利息は付かないわけで、「決済性預金(無利息普通預金)」に口座を移すデメリットはほとんど無い。ましてや、ドサクサで決まったペイオフ制度では、口座残金と貸し出し残金は相殺できることになっちゃてるから、よっぽど金が余ってしかたない企業以外は、今回のペイオフで影響を受けることは、まったくないんだよね。
そして、もう一つの大きな問題は、仮に破綻に向かう銀行の幹部達が、その情報を大口の取引先に伝えないことは、まず考えられない。そして、現在まで、この行為を厳罰に処する法的な根拠は無い。っつか、忘れてるわけじゃないと思うんだよね、絶対恣意的。
実際にはどうなっちゃうかと言えば、破綻しそうな流れになったら、大口企業やお金持ちには、貸し借り相殺できない金額、つまりペイオフされそうな金額をきっちり連絡して、事前に貸し出しを増やしちゃうか、その金額を決済性預金へ移動して、全額保護対象にしちゃうんだよね。そして、その対象にならないのは、会社員を中心にする、預金と住宅ローンくらいしか銀行と取引の無い俗に言う市民達だ。
ペイオフ制度は結局目的の方は骨抜きになって、強化されたのは国家による金融支配の構造だけだ。足利銀行やりそな銀行の時は、結局預金者は保護されはしたけど、4月1日以降に銀行が破綻した場合は、こんどはほんとにペイオフ制度が適用される。
そして、不良と認定された中小企業の債権は、整理回収機構へ渡って、否応無く取り立てを受けるわけで、そこで働いていた経営者さんや従業員さんたちの、実質バーターで半ば強制的にさせられていた預金もペイオフ対象になっちゃうんだよね。
市場原理は確かに「強者の法則」ではあるんだけど、そこには平等な競争原理が原則としてあるはずだ。最近の流れは、「強者保護」って言うか、悪知恵の働く人達をどんどん優遇して、真面目に暮らす人達から搾取したお金を分配する社会を目指しているようにしか思えなんだよね、まったく。
「いんち木に群れ集うサギを保護」って感じかな。サギのえさは、汗水垂らして一生懸命働いている人達からの掠りだよね。税金も年金も。
さて、今日の夕ご飯は干支にあやかって、って訳じゃないんだけど、鶏肉のカレーなんだよね。今からお友だちも来るし。ってことで、またね。
テキスト庵
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