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 ○ハジメマシテ   ○オエビ   ○ノベル   ○ダイアリー
2004年06月13日(日)

13-14日と、久々に兄貴家族が、呼んでもないのに、遊びに来やがった。
兄・嫁・子供(13日で3歳になった)
うざい。


小さい頃から、私はいつでもどこでも何でも兄貴と比べられてきた。
私より目の大きい兄貴
私より睫毛の長い兄貴
私より顔の小さい兄貴
私より体毛の薄い兄貴
私より色の白い兄貴
私より細い兄貴
私より要領の良い兄貴
私より絵の上手い兄貴
私より料理の巧い兄貴
私より楽器が弾ける兄貴
私より勉強が出来る兄貴
私より運動が出来る兄貴

私より、人に愛される才能を持っている兄貴


兄貴と比べられるのが嫌だったけど、
兄貴に負けないように努力できる点は努力した。
勉強した。
運動だって頑張った。
料理もできるようになった。
楽器だって兄貴より長く続けていた。

それでもなんでも、兄貴の方がいつでもなんでも上だった。
ずるい。
ずるいんじゃない。
うざい。
あんな奴、いなけりゃ良いといつも思ってる。
それか私が消え去りたい。


兄貴は母と似てる。
要領が良い。
私は父に似てる。
要領が悪い。
でも私も父も、兄より母より頭が良い。
だから腹が立つ。
世の中を巧く渡っていけるのは、頭が良い人間じゃない。
要領の良い人間だ。
私も父も、頭でっかちの世間知らずだ。


兄貴は21で今の嫁を孕ませて結婚した。
母はその日、泣いてた。
私はその日の母の涙と、薄暗い家の明かりを一生忘れない。
兄貴が出て行った私の家は、それからずっとカビ臭かった。
兄貴みたいな男の所為で、なんで私の家が。
オマエのせいだ、オマエのせいだ。全部、オマエのせいだ。ちくしょう。

母は今だって兄貴の結婚を心から祝ってない。
嫁が来る時はどこか余所余所しい。
それでも良い姑を取り繕ってる。
それが見ていて痛々しい。


1,2年前に、兄貴家族はすごく新しくて綺麗ででかい車で遊びに来た。
どうしたんだこんな車。
と訝しく思ったけど、別に特に聞かなかった。
けど、
それが1千万する車で、それを、
母と父が、私に内緒で兄貴に買ってあげたということがわかった時、
私は消えてなくなりたくなった。

母も父も、なんだかんだで兄貴を溺愛してる。

私だったら言えない。
病気の父に。自分でお金を貯めて大学に行ってる母に。
車が欲しいんだ。1千万くらいする車なんだけど。
なんて。
例えそれを「買ってあげる」と言われたって、買わせるものか。
絶対にそんなお金を出させたくない。

それからも、兄貴は、テレビ・エアコン・ヒーター・家具・子供服、
なんでもウチの親に買ってもらってる。
そしてそれに、悪びれもせずに甘えてる。そして言うんだ。
「親は、子供のために買いたいから買うんだよ。欲しがったわけじゃない」


兄貴は、知らない。
母が4,5年パート勤めをして貯めたお金で大学に行ってる事を。
ここ1年足らずで、父の病気はどんどん悪化して、
仕事もままならなくて、土日出勤なんてことすらしてる事を。

父は兄貴にこっちに帰って来て欲しいらしい。
やっぱり長男だし、父母の将来のことも考えて欲しい。と。
でも兄貴はそのつもりはないとはっきり言う。
いらつく。
兄貴の都合で父の病気は悪化の一路を辿ってる。
「お父さんのからだの事を考えるなら、オマエは帰ってくるべきだろ」
そう言ったら、喧嘩になった。

「オマエだってただの寄生虫だろ。ガキ」

あぁ、もう。殺したい。
本当にコイツを抹殺したい。
感情でモノを言ってるのは、いつだって兄貴だ。
なのに誰もが兄貴の味方をする。

私は父の病気のことを心配してるだけなのに。
母は兄貴をかばうんだ。
父の病気のことをもっと考えて欲しいと言いたいだけなのに。
私は、私は、私は、
兄貴の前では、どうでも良い人間だ。
私の言葉なんて、母も兄貴も聞いちゃいないんだ。
私の存在すらを否定する。

こんな奴と血が繋がってるかと思うと、自分の体中の血を抜き取りたい。
入れ換える必要はない。抜き取るだけで良い。
そうしてこの世のものじゃなくなれたら、どれだけ良いことか。


私は、兄貴に対して、私のことに関しては何も期待しない。
けど、親は別だ。
父の病気を少しでも良くしてあげたい。
母の助けにだってなりたい。
それには、少なからず兄貴の協力だって必要だと思ってた。
けど、それももう諦めた。


もう来んな。オマエなんかいらねぇ。家族じゃねぇ。
オマエの家族はそっちにいるんだろ。
じゃぁもうこっちは家族でもなんでもねぇよ。
もう来るな。来るな。顔も見たくない。消えろ。なくなれ。

それだけ言って、家を出た。同じ空気を吸いたくなかった。


父と母の将来は、私がそばに居る。
父と母の墓は、私が建てる。
あんなの、もう、兄貴でもなんでもないんだよ。
次アイツが家に来たら、「誰だオマエ、勝手に家に入るな」と言いたい。

死ね。ちくしょう。殺してやりたい。クソ。










本当は、私が死ねば良いと思ってる。
兄貴より、私の方がお荷物だってこと、わかってる。
死にたい。
あぁ、もう、生きていたくないんだよ。誰か。誰か。殺してよ。

こんな時でも思い浮かぶのは君の顔だ…。あぁ。

死にたい。ちくしょう。
どうして生きてるんだ、こんな私みたいのが。ちくしょう。

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