想い出の樹

2001年03月19日(月) 心障学級

いろんな呼び名があるようですね。
身障学級、特殊学級。
私が子どもの頃は特殊学級でした。
ネットで調べたら、特殊学級でも検索できます。

今日、生徒が通っている心障学級へ行ってきました。
心障という言葉、私にとってはちょっと?だったのですが。
というのも、私の生徒は精神的にとても落ちついていて、
伸び伸び育っている子なので。
他の生徒さんたちも、みんな明るい感じで、
伸び伸びしているように見えました。
養護学校の時も感じたのですが、
暗い所が一切なく、とても明るく生き生きとした印象でした。
今まで私が知らなかっただけなのですが。。。

この学級は、養護学校とは違い、
小学校内にある学級の1つです。
この近所の小学校には2ヵ所あるらしいのですが、
私の生徒はわざわざ遠い方の学級に通っています。
ここの心障学級はとても人気があるらしく、
生徒数もかなり多いです。(20名)

どういう違いがあるのかとお母様に伺った所、
もう1つの方は、教室が隅の方の暗いジメッとしたところにある、というのです。
確かに私が通っていた小学校にあった特殊学級も、
そうだったなぁ・・・と思い出しました。

今日見学へ行った学級は2階のど真ん中に教室があり、
日当たりがとてもよく、
とても暖かな雰囲気のする教室でした。
休み時間になると、他クラスの生徒さんがこの学級へよく遊びに来るそうです。
見学へ行った時も、5,6年生かな、の女の子二人が、
縄跳びで遊んでくれていました。
この小学校の生徒にとって、身近な学級のようです。
こういう環境は、大人が意識しないとなかなか作れないもの。
いい小学校なのだなぁと思いました。

ある意味、普通のクラスの子ども達よりも、
恵まれた教育を受けているのではないかな、
それが今回の見学と養護学校へ行った時の正直な感想です。
先生の数が多いこと、
そこから得られるものは、
ひとりひとりに目が行き届くということです。
そして、内容もひとりひとりに合わせたもの、ということになります。

私の生徒で、最近塾に通い始めた生徒がいます。
学校ではわからなかったことが、
塾に行ったことでよく理解できるようになり、
楽しいと自信を身につけはじめています。
1クラスの生徒が多ければ多いほど、
先生の目は行き届きにくくなり、
ひとりひとりに合った授業は困難になります。
そして、置いてきぼりをくってしまう生徒が、
どんなにがんばっても出てきてしまう。

ひとりひとり得意なこと、理解しやすいこと、しにくいことが違います。
そして、それぞれに教え方も異なってくる。
これは養護学級、心障学級に通っている生徒だけではなく、
普通の小学校に通っている生徒にとっても同じこと。
ただ、1クラスの人数が多い状態では、
ひとりひとりに違った教え方をするのは、とても困難です。
その点、養護学校や心障学級の生徒たちは、
3人にひとりくらいの割合で先生に指導してもらえます。
そして、それぞれに合った方法で指導してもらえる。

これから教育はどこへ行くのだろう・・・
思わずそんなことを考えてしまいました。
私もピアノを通して、一人の教育者として生徒たちと接していきたい。
ピアノは生徒と一対一で接することができます。
ということは、一人一人に合った指導をしていくことができるということ。
常にそのことを念頭に置きながらレッスンしていかなければ、
あらためてそう感じたのでした。



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中嶋 [HOMEPAGE]

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