彩々

2003年06月19日(木) ひとりになって考えること

二人で聴けば、
雨音さえ甘く響くことを知る。
今の部屋は、
ベッドから窓を見上げると
裏山の木々が風に揺れるのがよく見える。
昨日の朝は、彼女の匂いと雨の音の中で目覚めて、
この部屋が益々好きになった。
後1年くらいで転勤だけれど、
それはそのときで、彼女との生活が待ってる。
けれどその想像は余りにも雲を抱くようで、
切なくなった朝。
もう、雨音はしとしとと悲しげ。
彼女のために作ったみそ汁の残りが、
机の上で冷め始めている。

最近の彼女は、
なぜか腕枕をしようとしてくれる。
その仕草を見るだけで、幸せに胸が痛む。
華奢すぎる胸板で、
私が好きなでっかい手がなくても、
誰からも得られない安心を手に入れる。

午後は、おじさんたちとひとしきり雑談した後、
がしがしキーボードを叩く。
尊厳ある生と死について、考える。


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喬(きょう) [MAIL]

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