2003年05月12日(月) |
外人さん part2 |
「お電話ありがとうございます。賃貸のクスクスです」 「もしもし、わたしは、スオウカン505に住んでおります、マーロウと申しますが…」 「はい。お世話になります」 「あ、こちらこそ。……モリグチさん、いらっしゃいますか」 「あいにくですが、守口は外出中でございまして…」 「あ…外出。そうですか。……では、本日出張から帰ってまいりましたので」 「はい」 「モリグチさんに、連絡してください。よろしく、お願いします」 「はい、畏まりました。申し伝えます」 「ありがとう」 …カチャン♪
マーロウさんは、最近入居したばかりの人だ。 日本語は、まだ幾分たどたどしいが、はじめて電話を掛けてきたときに、「先ほどお電話をいただいた者ですが…」という高度な日本語を駆使した強者だ。
外国人のお客様は、ここが日本であるにも関わらず、また自分が少しなりとも日本語がしゃべれるにも関わらず、うちの会社に英語で応対できる人間がいることを知っているため最初から容赦なく早口の英語でまくし立てる人が大多数である。 だから、ワタシはたどたどしくとも日本語を一生懸命しゃべってくれる(その上敬語まで使える)マーロウさんの大ファンである。
そして守口さんにメモを残す。 「マーロウさんから伝言有り。 “本日出張から帰ってまいりましたので、守口さんに連絡してください”」
帰って来た守口さんはメモを見て。 「マーロウさん、電話あった? この通りしゃべりはってんやんなぁ」 「そうです。そのまんま。まさに一字一句この通り。意味分かります? 折り返しじゃなくて、伝言ですよね?」 「伝言でOK。ほかの人やったら、これどういう意味って聞くけど。 いいなぁ。なんか、カワイイなぁ、マーロウ」 「そうでしょ。和むでしょ? ワタシ、マーロウさんの電話大好き」 「ほんまええ人や。和むわ…。」
そしてここに、マーロウファンクラブ成立(笑)。
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