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2004年04月07日(水) ハイデルベルク

まるで観光客という身なりで、いかにも観光客というルートをほぼ毎日歩いている。今日は車でハイデルべルクまで2時間半のドライブ。途中で立ち寄ったサービスエリアで出されたウィンナーは両端が皿からはみ出るほど長く、そして細い。マスタードはわさびなど及ばぬほどに辛い。南へ降りてきたものの天候は思わしくない。時に見せる晴れ間と雨雲が、絵画のように微妙な濃淡と筆先で描いたような光のラインを浮かび上がらせ非常に印象的であった。自然は無限である。人間が作り出す芸術のみに限定して比較するなら、人間は常に限界に向かって創作しうるのみであり、無限ではない。常に人間は自然に属しているほかにない。

ルディの家に着く。きちんと調律されたピアノと、1850年製のヴァイオリンから目が離せない。しかし今何を弾けるというのだ。楽器から離れてずいぶんとたつ。一度一体化しかけたものから再度離れると、再び元に戻るのは難しい。楽器においてのみ強くそう思う。

そのあとハイデルベルクを散歩。石畳の通りと居酒屋のアンティーク調の看板。いかにもドイツですね。


川村 |MAIL