タモリの見る夢
増刊号 / 昨日のゲストからのご紹介 / 明日も来てくれるかな
ボクの部署のアルバイトにノグチくんというコがおります。
いつも「こんな会社いつでも辞めてやるゼ」と仲間にいきがっており、恋愛や女の話になると、廃寺のエサを与えられてない池の鯉のように食いつき、さもできる男、モテる男のような言動や振る舞いを見せるのでございまして、同じ部署のバイト仲間はもちろん、他部署のバイトたちからも一目置かれる存在のコなのでございます。
先日、他部署へ新しいバイトのコが入りまして、ボクの部署に挨拶に来たのでございます。 若いコを見るのにかなり厳しい選球眼を持つボクが、「ほほう、これはなかなかいい仕事してますね」と思わず鑑定してしまうような容姿のコだったのでございます。
挨拶が済み、そのコが帰ったとたん、当然のようにボクの部署のコたちは男女問わずにやれカワイイだの彼氏はいるのかだの「ちょっと用事が」と前屈みでトイレに駆け込む野郎はいるわだので大騒ぎでございました。
そんな中、真っ先に食いつくはずであろうノグチくんがな超絶クールな振る舞いで輪の外におりまして、それを訝(いぶか)しんだバイト仲間のコがノグチくんに、「すげえカワイイよな?」と促すと、
「いやあ、自分はちょっと」
と得心がいかないといった風情で首を傾げたのでございます。
超絶に仕事ができないノグチくんが上から目線でございまして、しかもチン毛みたいな天然パーマのノグチくんのクチからもの凄い上から目線での言い回しでございましたので、かなり離れた席で仕事をしていたボクの背すじが凍りつくほど、場が急激に冷えきってしまったのでございました。
ボクはその場の空気をなんとか暖めようと、大泉洋を100回くらい殴ったような風貌のノグチくんに、
「あのコの部署に出入り禁止」 から始まり、 「あのコをみたら隠れること」 「しかもその間息を止めていること」 「あのコが出勤の日はオマエは休め」 「というか辞めろ、今すぐ」
といった辞令をやむを得ず発するにいたったのでございます。周りからはヤンヤの大喝采でした。ただ、ノグチくんは自分が人気者だと勘違いしたようで、ニヤニヤ笑いながら照れてました。チン毛みたいな頭を掻きながら超絶に照れていました。(←どうも辞める気はないようです)
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:バニラさん、じゃあ中古じゃないじゃないですか。ビックリしましたよ。コンパはボクもしてないです。お呼びすらかかりません。(どうやらシモネタが生々し過ぎるそうです)
:ハルシオンさん、確かにボクも日本語で書いたつもりです。ただ、理解できなかったのでしたらそれはボクの文章力の無さ以外の何物でもないのです。プロレスに例えるのが一番分かりやすいという己の周りの環境にアグラをかいてたのです。ゴメナサーイ。(ドリーファンク・jrのモノマネで)
:そうそう、うさべーさん。まさにその通り。コンパに誘われないという独り仲間はずれにされた西村みたいな状態にボクはされてしまったのです。無我の境地とはこういうコトをいうんでしょうねえ。
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