タモリの見る夢
増刊号 / 昨日のゲストからのご紹介 / 明日も来てくれるかな
“続く”と書いておきながら1週間もほったらかしという行為に、もうそろそろ終わり逝くサイトとしての片鱗を見せた気がするシャンコバ35歳の冬でございます。
しかも長くなったという理由だけで続くとかいたもんですから、しかも「まずいラーメン」と出オチでございますから、これをどうやっても面白く落とせそうにない空気がうっすらと漂ってきましたので、コレははっきりとさせたほうがよいと思いますので先に宣言します。「今日の日記は面白くない」と。「無駄に長いうえに面白くない」と。
―――では続き。
「な、なんかテンパってますね」
「まずいっスよ、いきなり3杯も頼むなんて」
ヒソヒソとバイト2人がボクに耳打ちをしてきまして、ボクもああ、こういう空気になるんだと、改めて思いしらされたのです。この空気を変えなくてはと、重い空気を打破しなくてはいけないとボクは口火を切ってみたのです。
「あと、追加で餃子2人前」
全ての流れが止まった気がしました。オヤジの手が止まり、隣のオッサンが目を広げゆっくりとボクを見ました。ちょ、マズいっす…と、バイトのクチが音も出さずにパクパクしてました。そんな中、何かがプツッと切れた音がすると、「…あーい、餃子、2…人前…」壊れたロボットのような返事をしながらオヤジがカクカクしながら餃子を作り始めました。
オヤジは餃子の具と皮を冷蔵庫から取り出すと、それを両手にしばし考え始めるのです。
というのもこの店のキッチンはスナックを改造したので具材を切ったりするスペースがほとんどないからなのです。
流しの上にまな板をのせ、そこを利用しているのですから、先ほど用意していたラーメンの具をどかし、餃子を作るスペースを確保しなくてはいけないワケです。オヤジはやっとの思いでスペースを確保し、何日前から仕込んであったかわからないタッパーに入った具をグニグニとこねくり回すのです。どうすりゃいいんだよチクショウとかいいながらグニグニしているのです。やっとの思いで皮に包み終わるとオヤジがフと気づくのです。火が足りない、と。
そこにはコンロが2台しかなく1台は麺を茹でるお湯に使ってまして、もうひとつはスープを温めているのに使っております。そこに餃子ですのでフライパンを使うワケです。オヤジはヤケ気味に鍋に沸かしていたお湯を流し、ああ、なんでこんな時に餃子なんだよとフライパンを熱して餃子を投入するのです。
そして、やっとの思いで焼きあがった餃子をボクたちの前に出し、さあラーメンにと思ったときにオヤジは愕然とするのです。お湯を捨ててしまった事実に。ああ、なんて事をしてしまったんだと。なぜにオレはお湯をどこかに避難させて置かなかったのかと。これから麺を茹でるためにまた最初からお湯を沸かさなければならないのかと。一時の感情でお湯を流してしまったオレはなんてバカかと。なんてアホかと。キチガイかと。黒んぼかと。コジキかと。
そんな自己否定をくり返し、やっとの思いでオヤジはボクたちにラーメンを差し出したのでした。 餃子が出てくるのに30分。それに遅れること30分。その間、ボクたちは気まずい空気にひたすら耐え続けてきたのです。(←ボクが作ったのですが)
出てきたラーメンは温泉玉子とは絶対にいえない黄身までしっかり火が通ったグズグズのゆで玉子、ノリ、もやし、ピーマン、ナスといった斬新な具、そしてダマになった麺、何で取ったのか分からない、むしろダシなど取っていない、お湯に醤油を入れただけだといったほうが清々しいほどのスープ、とラーメンの常識をことごとく覆す一品でした。以前に来たことのあるバイトのハリマくんは「ここからが本当の地獄ですよ」とラーメンを見据えつつ、えづきながら一心不乱にアタックしていました。
これだけの一品を、オヤジは“やってやったゼ”感を存分に出して一服しているのです。生っぽいナスをクチャクチャを噛みしだいている途中、オヤジの“どや?”的目線と遭ってしまったボクは、発作的犯罪はこういう時に起きるんだなあと思いました。あと、壁に「レモンサワー」と貼ってある隣に「カルアミルク(おいしいよ!)」と貼ってあったコトにも殺意を感じました。
↑web拍手ボタン↑
web拍手返信 12/11 :きちのすけさん、ジャン鶴ネタ存分に引っ張ってください。あの時は天龍その他大勢がSWSに行き大変な時だったんですよ。だから鶴田VS川田なんて無茶苦茶なカードが組まれたんですよね。それでよりジャン鶴最強説ができあがったと。 12/12 :いやいやうさべーさん、ボクは天邪鬼じゃないんです。オヤジがテンパるとか空気が変になるコトが大好きなんです。チャレンジャーとでもいうのでしょうか。時々失敗してヒドイ目に遭うのもおつなモンです。 12/18 :いおりさん、結果はグダグダでございました。長いとグダグダになるってわかってるんですけど…ホント、スミマセン。ボクはチンコの皮を引っ張るくらいがお似合いです。
|