薔薇職人の実家にいる犬が なかなかのパフォーマンスを発揮したという。 何をしたかというと 自分の飼い主の危機に際して 彼なりに「頑張った」ということだった。 彼の飼い主は、薔薇職人の母親である。 彼女は風呂場で寝入ってしまったらしく、 それを薔薇職人の兄と姪とが 懸命に寝室へと連れて行ったらしい。 その時、アルという名前の例の犬が やってしまったというのである。 飼い主を必至に助けている2人の人間に対して 吠えまくりの噛みつきまくりだったというのである。 当然だが、彼は相当きつく叱られた。 彼としては必至に飼い主を守ろうとしたのだろう。 しかし、そこは犬である。 人間たちが飼い主を助けているとは 思いも寄らなかったのだ。 彼の中では気持ちよく寝ている飼い主に 2人の人間が虐待を加えていると理解したのだろう。 あるいは、具合の悪くなっている飼い主に 更なる加虐がなされたと受け取ったのかも知れない。 ま、俺様程思慮深くなれば むやみやたらと噛みついたり威嚇したり しなくなるのだがな。
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