30余年もの人生、文字を覚えて以来、ずっと何かしら書き続けてきた奇妙な生育暦を持つあたくし。 ここのスペースに日記を書き始めてからもすでに数年が去来し、膨大な量になってきたのだけど、 ここ最近のサボりようったらない( ̄∇ ̄;) どうなの、1ヶ月ほどあきましたが、皆の者は達者ですか、そうですか。
アナログで地味に育児日記は書き続けているけれど、メモみたいなものだ。 で、このままではあんまりだってことで、最近、昔書いた作品に目を通すなどして読み返し、 以前、どんな感覚で書いていたかというのを取り戻すべく、リハビリ中。 情けないことに、本当に書けなくなってきていて、このままではやばいと思うようになった。
文芸・・・・ということで、まともに創作しようかとも思う反面、 クロワさんの存在にかこつけて言うならば、彼女の紡ぎ出す言葉の数々ときたら、 本当に柔軟で面白く、「これぞ文芸!!」って感じすらする。 しかもこの29日で満1歳9ヶ月・・・・毎日のように新しい言葉を1つ以上覚えているような計算。 昨日まで上手にいえなかった言葉を、朝起きるなりすらすらすら〜〜〜〜っと披露してくれたり さっきまでよくわかんないことを言っていたのに、昼寝から覚めたら上手に説明できていたりと 大人の感覚では到底ついていけないスピードで学習を重ね続けている。 殊、言葉についてはそれが顕著で、うちらが普段使わないような言葉でもどっかから拾ってきて 自分のものにしているから驚きである。 最近では、会話らしき物も成立する。
「かぁちゃーーーーん? だぁいじょ〜ぶぅ??」
「うん、大丈夫よ。」
「あのねぇーっ、あのねぇーっ!」
「ハイ、なんですか。」
「※▼◎△×〓$л★↓・・・・」
「うんうん、それで?」
「●м★∂▽$☆ミ↑!!」
「ふぅ〜〜ん♪ い〜な〜、くぅちゃん♪」
「う〜〜〜〜ん(●⌒∇⌒●)」
正直、相槌を打っていても、言語的によくわかんない部分はあるけれど、 そこは学生時代に培った「ジブリッシュ」のトレーニングが功を奏し、 言葉の意味に妙を見出さずとも、声のトーンと顔の表情と語気を総合して、 大体何を言いたがっているのかを読むことは難くないので、コミュニケーションをとるのも楽なものだ。 こっちが否定をせずに全て受け容れる姿勢を表示すると、彼女に限らず、似たようなサイズの子供たちは 必死になっておしゃべりを続けようとする。 これがねぇ、あたくしにとってはとても興味深い現象だったりするのだ。 無論、自分の子供の言語発達を具に見て取れるのは楽しいに違いないのだけど、 乳幼児の言語発達の過程サンプルが沢山見られるというのは、言葉を扱うことばかりをやってきた あたくしにとっては、それこそお金を払ってでも手に入れたい重要資料でもある。 それが定期的にフツーに生活に飛び込んでくるので、ますます彼らとのおしゃべりはやめられない。
たまに、自分の子供が何を言おうとしているのかわからないと言っているお母さんに出会うことがある。 全部じゃなくて、極々一部の単語に限り、解読不能・・・・という感じでなんだけど。 で、困っちゃうのは、あたくしの方が先にその子の言おうとしていることがわかっちゃった時なのだ。 子供は要求を言語にすることを覚える年頃だったりして、それが通らないからイライラすることも多く、 癇癪を起こしたりもする。お母さんは子供が何を言おうとしているのかわからない・・・・ この悪循環に、あたくしが「あ、わかった!」というだけでは入っていけないのだけど、 子供のほうから、こっちに「わかってるんでしょ?」と言うような目つきで通訳を求められることも たまにあるのだ(苦笑)。 無碍にするのも可哀想、わからない振りをするのも可哀想。 かといって、わかったからと要求を呑むのは筋違い・・・・奇妙なジレンマが生まれて(; ̄ー ̄A でも個人差はあれど、みんな必死に言葉を操ろうとするのは同じみたい。 人間ってそもそも、そうやってコミュニケーションをとるべくして生まれてきてるんだなぁ・・・・。 そう思うよ。 言葉を覚えて、その後に、初めて得手不得手が生まれて、 喋るのが下手だとか、苦手だとかいう概念が出てくるみたいだ。 伝えたい! 覚えたい! という情熱はそれぞれにきちんと持っているみたい。 稀に、先天的な障害でコミュニケーションの能力が長けていない子もいるけれど、 そういう子は他の能力がものすごく長けていたりも。 こういうのを単純に「障害」としてしまう日本人の感覚と、 大いなる「個性」として受容するイタリア人の感覚の違いに複雑なものを感じつつ、 わが子以外もみんなかわいいぞっ!!と痛感する毎日。 (保育士じゃないので、責任も発生しないから好きに感じられるし、好きに言えるってもんだ)
「うーしゃいねぇっっ!」
「うるさくなんかないよっ! そういうこと言わないの!」
「o(>< )o o( ><)o O( > <)O ぅきゃぁ〜〜〜〜〜〜〜っっ!!」
「こらぁっ! そうやって物を投げないのっ!!」
「うーしゃいねぇっっ!!」
「まだ言うかっ!!」
毎日、こんなん(笑)。半分、からかわれてる気もするよ( ̄∇ ̄;) しかし、あたしが例えば「ものを書きたいなぁ」と欲求を抱くのと同じように、 かなりレベルアップさせた「衣食住」以外の欲求を言葉で表すようになってきた彼女を見ていると、 たったコレだけの時間を生きるだけで、人間というのはそこそこ文化的に成長できるのね・・・・ ということを教えられる。 彼女に寄り添って、面白い言葉を拾いながらの生活は、文芸をたしなむ上で悪くない。 彼女に色んなことを教えたいかも♪という欲求は胸の中に殺しつつ、 彼女が覚えたいとシグナルを出したことに対してはとことん付き合いつつ、 次にここに執筆できるのはいつになるかしらと、消極的な思いを馳せる。
そうそう。 あたくし、34歳になりました。厄も落ちたよ。 この場を借りまして、たりた様(3日)、トモコ、えっちゃん、みらい、かおりゃん、 麗らかな4月生まれのあたくしの友人たちもそれぞれおめでとうでございました^^
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