31歳の藤本幸世(森山未來)は、金なし夢なし彼女なし。 派遣会社を卒業し、ニュースサイトのライター職として新しい生活を踏み出そうとしているが、結局のところ新しい出会いもないまま。 しかし、ある日突然、“モテキ”が訪れた。 キュートな雑誌編集者・みゆき(長澤まさみ)、清楚で素朴な年上OLるみ子(麻生久美子)、ガールズバーの美人店員・愛(仲里依紗)、美貌のSキャラ先輩社員・素子(真木よう子)というまったくタイプの異なる4人の美女の間で揺れ動く幸世。 モテキの波を越えて、幸世は本当の恋愛にたどりつくことができるのか。。。
どこかしら、『電車男』や『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』と似ている作品かなぁと思いました。
劇中劇なども含めて、全体的にポップで楽しい雰囲気だけど、後半が進むにつれて、けっこうしんみりの展開へ。
コメディ要素が強い作品と予想していたので、その辺りは意外だったなぁ。
幸世は、“モテキ”って言われれば確かにモテていた。 というか、絶えず女性が近くにいた。 けど、意地悪な視線で見ると、単に振り回されていただけにも見えた…。
今、私の周りの独身男女は、彼・彼女がいない人の方が多いんだけど、みんな「放っておかれるのも嫌だけど、ガンガン来られるのも嫌」って言う。 どっちなんだーーー。 言ってる本人も「どっちなんだー」って笑っているけど〜。
モテるためには、いろんなこと面倒くさがっていたらダメなのかもね!
森山未来くんの母上がダンススタジオ主宰しているのは有名だけど、昔見たことがある彼のダンスをまた見ることができて(スクリーンの中だけど)楽しかった。
<<昨日は『神様のカルテ』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『オペラ座の怪人25thアニバーサリーinロンドン』 『マネーボール』
勤務5年目の内科医・栗原一止(櫻井翔)は、医師が不足しながらも“24時間、365日対応”で大勢の患者を抱える本庄病院に勤めている。 この小さな病院では専門外の診療をしたり、働き詰めで睡眠が取れなかったりすることが日常茶飯事。 それでも一止は、クールな先輩外科医・砂山次郎(要潤)、有能で美人の救急外来看護師長・外村静枝(吉瀬美智子)、同期の冷静沈着な病棟主任看護師・東西直美(池脇千鶴)、新人看護師・水無陽子(朝倉あき)、曲者上司・貫田誠太郎(柄本明)らと共に厳しい地方医療の現実と向き合いながら、同じアパート“御嶽荘”に住む大家兼絵の描けない画家・男爵(原田泰造)、博学な大学生・学士(岡田義徳)との語らい、そして何よりも最愛の妻・榛名(宮崎あおい)との心温まるひとときに日々の疲れを癒しながら激務を凌いでいた。 そんな折、一止は母校の医局を通じ大学病院に勤めないかと誘われる。 「良い医者」になる為の最先端医療が学べる医局。 悩む一止だったが、ある日、彼の前に大学病院から「あとは好きなことをして過ごして下さい」と見放された末期ガン患者・安曇雪乃(加賀まりこ)が現れる。 もう医学ではどうしようもない安曇であったが、何故か一止を頼ってやってきた。。。
「医療」というスピーディーで過酷な題材を扱いながらも、全体的にスローペースで落ち着いて見る事ができて良かった。
医師×末期ガン患者の部分と、地域医療×大学病院の医局の部分と、展開も上手く出来ていたし、一見、頼りなさげに見える栗原医師も、だんだん頼れるお医者さんに見えてきました。
目の前の患者さん。 将来、役に立つ可能性がある最先端の医療。 どちらを今、選択するのか・・・?
私は、こんなこと全く想像もつかないし、例え自分の夫が医師でも(相談されても)答えがでないような気がする。
それは、人の命に関わることは、一瞬たりとも止まっている時がないからじゃないかな?なんて思いました。
母に誘われて&宮崎あおいちゃんファンなので見に行きましたが、櫻井くんはもちろん、ガン患者を演じた加賀まりこさんの静かな演技が素晴らしかった。
私、母と一緒に映画を見に行くと(悲しいシーン・感動シーン)どうしても泣けないんだけど、今日は泣いちゃったわ。
家族にガン患者を抱えている人にとっては、特にいろいろ考えさせられる作品でした。
泰造かっこよかったなぁ♪
<<昨日は『再会の食卓』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『モテキ』 『オペラ座の怪人25thアニバーサリーinロンドン』 『マネーボール』
上海で暮らすユィアー(リサ・ルー)のもとに一通の手紙が届く。 そこには、かつて生き別れた夫・イェンション(リン・フォン)が40数年ぶりに台湾から帰ってくると書いてある。 しかし、ユィアーにはすでに新しい家族がいた。 夫・シャンミン(シュー・ツァイゲン)、イェンションとの息子である長男・ジュングオ、二人の娘、娘婿、そして二人の孫。 慎ましくも平穏に暮らす一家にとってイェンションの来訪は戸惑いもあるが、心優しい現在の夫シャンミンの計らいで、馳走を振る舞い、寝床を用意し、精一杯イェンションをもてなすのだった。 イェンションは長い台湾生活によって、上海語が話せず、聞き取るのがやっとの状態になっていた。 ユィアーを台湾に連れて行くために来たのだと本音を切り出す。 イェンションが国民党軍の兵士だったため、中国に残されたユィアーの人生は過酷なものだった。 文化大革命の時には身投げを考え、それを救ってくれたのがシャンミンだった。 猛反対する娘、自分には関係ないとうそぶく長男、金銭で解決しようとする娘婿。 円満だったはずの一家がにわかに揺れ始める。。。
もう少し派手なドラマティックな展開を想像していたけど、全体的にけっこう淡々とストーリーは進んでいった。 しかし、それが逆にドラマティックだったのかなぁ?なんて思ったり。
発展が著しい大国際都市の上海と、まだまだ下町風情が残る上海。 その景色の対比が、この夫婦の心情にも重なって描かれているように感じました。
人の感情というのは誰にも分からない。 そして、(2つ選択肢があるうちの)どちらを選択しても、それが正しいかどうかは分からない。
長く想いつめていたことが正しいのか。 瞬間の選択が正しいのか。
個人的には、「愛」と「情」は比例していくものだと思うんだけどな…。
劇中のラストで、高層マンションのシーンがあります。
眼下に見下ろすのは昔の面影は全くなくなった中国の都市。
確実に月日が流れているということを深く感じるシーンが、主人公の女性の想いに重なって見え、とても印象的なシーンだった。
自分の日常でも、新しく道路が出来たり、拡幅したり、畑が住宅地になったり、区画整理したり…昔から、ずーっと眺めていた景色のはずなのに、新しいモノが出来ると、いつの間にか昔の景色を忘れちゃうね。。。
今作も、会員になっている小さな映画館での鑑賞でした。
<<昨日は『大鹿村騒動記』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『神様のカルテ
長野県大鹿村でシカ料理店を営む初老の男・風祭善(原田芳雄)は、300年以上の歴史を持つ村歌舞伎の花形役者。 ひとたび舞台に立てば、見物の声援を一身にあびる存在。 だが実生活では女房に逃げられ、あわれ独り身をかこっていた。 そんなある日、公演を5日後に控えた折、18年前に駆け落ちした妻・貴子(大楠道代)と幼なじみの治(岸部一徳)が帰ってくる。 脳の疾患で記憶をなくしつつある貴子をいきなり返され途方に暮れる善。 強がりながらも心は千々に乱れ、ついには芝居を投げ出してしまう。 仲間や村人たちが固唾を呑んで見守るなか、刻々と近づく公演日。。。
原田さんの舞台挨拶姿を見ると、撮影時にはまだまだこんなに元気だったのに…と、ちょっとしんみりした気持ちで見ました。
田舎の狭いコミュニティの中で、駆け落ち騒動を起こした2人が再び帰って来る。
もう、これだけで相当な面白いネタであり、予想通り、この三角関係には笑いっぱなしでした。
岸部さんは、こういう役が本当に上手ですねーーー。 あっぱれな演技でした。 石橋蓮司さんも上手かったなぁ。
私自身、田舎住まいの身ですが、うちよりも、もっともっと田舎町の小さな世界では、起こること全てが「あー、きっとこうなんだろうな」と想像できる展開で非常に面白かった。
劇中、リニアモーターカーの話題が何度か出てきますが、こういうのも(賛成派・反対派とか)「あー、きっとこうなんだろうな」とリアルな光景が思い浮かんできそうな描写が可笑しかったです。
ただ、歌舞伎のシーンがちょっと長すぎて、それだけが少し退屈に感じてしまったかな…これだけが残念。
<<昨日は『ミスター ノーバディ』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『再会の食卓』 『神様のカルテ』
2011年07月25日(月) |
『ミスター ノーバディ』 |
老人の風貌をしたニモ(ジャレッド・レト)は、自らの過去を遡っていく。 両親の離婚によって、9歳のニモは母(ナターシャ・リトル)と行くか、父(リス・エヴァンス)と残るかという選択を迫られる。 母について行き、15歳になったニモが浜辺で座っているとアンナが一緒に泳ごうと声をかけてくる。 35歳になったニモとアンナ(ダイアン・クルーガー)はまだお互いを想い続けていた。 父と残る事になり、15歳になったニモはエリースと出会う。 2人はその後結婚。 だが元々情緒不安定なエリース(サラ・ポーリー)は結婚後に鬱状態となる。ニモは懸命にエリースと子供たちの世話をするが、彼女は荷物を持って出て行ってしまう。 エリースにふられたニモがその日初めて踊った子がジーンだった。バイクの後ろに彼女を乗せながら、人生設計をその場で決める。 ジーン(リン・ダン・ファン)との結婚は全て設計通り。 ジーンとの関係も情熱のない単調なものだった。 ニモと関わる3人の女性たちとその結婚生活。 別々の場所に同時に存在し、幾通りの人生を語るニモの人生はどれが真実なのだろうか。。。
『バタフライ・エフェクト』と『トゥルーマン・ショー』を足して近づけたような雰囲気の作品でした。
ニモと関わる女性陣がとても良かった。
やっぱり、男は女によって変わるし、また逆に、女も男によって変わる。 な〜んてことを思いました。
人は生まれてから、いろんな場面であらゆるものを選択しなければいけません。
自らの意志で選択する場合もあるし、知らず知らずのうちに選択している場合もあるし、不本意ながら選択しなければいけない場合もあるし…etc…いろんな「選択」があるけど、とにかく、何かを・どれかを選ばないと前へ進めない。
これって、誰もが当たり前のようにやってきているけど、随分と過酷なことだよね。 でも、それが人生。
私がいつも思っていることは、思い描いていた夢や希望が叶ったといって、それが本当に幸せかどうか分からないということ。
世の中には、子供の頃からの夢を叶えて、なりたい自分になって人生を歩んでいる人もいると思う。
夢が叶うのは素晴らしいし、幸せなこと。
でも、その人生が幸せかどうかっていうのは、誰にも分からないんだよね。
もしかしたら違う幸せがあるかもしれないし、やっぱり今が1番幸せかもしれない。
人間、死ぬ間際になっても、どれが正しかったかという答えは出ないんじゃないかな〜。
なので、私が常々心がけていることは、ないものに執着するよりも、今、目の前にある人やモノやコトを大事に生きること。
多分、それが自分の今の幸せの近道のような気がします。
映画のレポというより、ほとんど「作文」になってしまった(苦笑)。
この手の作品を見ると、今の幸せを感じられるから、定期的に見るといいかも!?
今作も、会員になっている小さな映画館での鑑賞でした。
<<昨日は『奇跡』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『大鹿村騒動記』 『再会の食卓』
九州新幹線が全線開業の朝、博多から南下する“つばめ”と、鹿児島から北上する“さくら”、二つの新幹線の一番列車がすれ違う瞬間に願いが叶うという噂を聞いた小学6年生の大迫航一(前田航基)は、離れて暮らす4年生の弟・木南龍之介(前田旺志郎)と共に奇跡を起こし、家族4人の絆を取り戻したいと願う。 二人の両親は離婚し、航一は母・のぞみ(大塚寧々)と祖父・周吉(橋爪功)、祖母・秀子(樹木希林)と鹿児島。 弟の龍之介は父・健次(オダギリジョー)と福岡で暮らしているのだ。 兄弟は、友達や両親、周りの大人たちを巻き込んで、壮大で無謀な計画を立て始める。。。
是枝監督がゲスト出演したラジオインタビューや、新聞や雑誌の評など、公開前からいろいろ見聞きしていた作品。
そして、まえだまえだのお兄ちゃんは、半年間ほぼ毎日『てっぱん』で見ていたので、「映画ではどうなんだろうなぁ〜、主演!」と思い、見に行って来ました。
他人から見ると、ものすごく心配されたり気にされたり同情されたり…etc…する事でも、当の本人は(他人が思うほど)その事に対して、さほど気にしていないという事があります。 (※もちろん、逆パターンもありますが…)
劇中の兄弟は、兄が「弟は寂しいんじゃないだろうか…不憫じゃないだろうか…」と心配して過ごしているけど、当の弟は、ちゃらんぽらんなお父さんとも全く問題なく暮らしているし、女の子の友達も出来て、毎日とても楽しく暮らしている。
この対照的な様子がとても上手に描かれていました。
あと、どこの兄弟姉妹もそうだと思うけど… 同じお母さんのお腹から産まれたとは思えないほど、性格が違ったりします。
我が家も、私と妹は性格が全然違うし、もし同じクラスになったとしても、妹は絶対に友達にならないタイプ(多分、向こうもそう思ってる・笑)。
この、兄弟の性格の違いが「あ〜、そうそう!ほんっと、そう!」って、頷けるほど、長男と次男の描き方が興味深かった。
これは、本物の兄弟が演じているリアル感もとても大きいと思うけど、上の子って、やっぱり上の子らしくって、下の子って、やっぱり下の子らしくって、面白かったなぁ。
あんまり出番は多くないけど、オダギリジョー×大塚寧々も良かったし、橋爪功×樹木希林はさすがの貫禄だった!
樹木希林のお孫さん=モックンの娘は、これがDNAっていうものなのかなぁ…凄く雰囲気がある子でしたわ。
子供たちが伸び伸びと演技しているのが印象的な作品でした。
<<昨日は2011年 上半期映画
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『ミスター ノーバディ』 『大鹿村騒動記』 『再会の食卓』
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