2006年03月26日(日) |
『クラッシュ』+2月3月の読書まとめ |
アメリカ、ロサンゼルス。 ハイウェイで一件の自動車事故が起きた。 その“衝突”の向こうには、誰もが抱える“感情”の爆発が待っていた。 ペルシャ人の雑貨店主人は護身用の銃を購入し、アフリカ系黒人の若い青年2人は白人夫婦の車を強奪。 人種差別主義者の白人警官は、裕福な黒人夫婦の車を止めていた。 階層も人種も違う彼らがぶつかり合ったとき、悲しみと憎しみが生まれる。。。
「長いものには巻かれよ」という諺がありますよね。 Yield to power 理想や理屈じゃ片付けられない動きを感じた作品でした。
いつも御世話になっているリネさんから「LAの油断できない怖さがよく現れていた」という感想を聞いていて、私はLAには行った事がないけど、見終わった直後に「あ〜、これがリネさんが表現してた“油断できない怖さ”なんだろうな」って強烈に感じました。
「これ、もっすごい現実なんだろうな」って。 どの登場人物を見ても、「きっとこれが現実」と。
私が住む磐田には、数年前からブラジル人が多く住むようになってきました。 近頃は、市指定のゴミ袋の注意書きにもポルトガル表記があったり、広報にも部分的にポルトガル表記があったり、市役所や病院、銀行などには、通訳が居ます。 ホンの10年前とは明らかに変わった街の流れ。
当然、市内にブラジル人も増えてきました。 でも、ブラジル人が住んでいるアパートには日本人はあまり住んでいません。
勤めていた頃、業務で不動産関係もやっていた為、不動産屋さんから話を聞く機会も多かったんだけど、「ブラジル人が住み始めると、日本人がみんな出て行っちゃう」と、どの不動産屋さんも言ってました。 会社の近所のアパートを見ていても、まさにその通りで、いつの間にか日本人の姿が見えなくなり、ブラジル人専用化したアパートになっていってた。 だから、新築のアパートや貸家なんかは、最初からブラジル人は入居不可のアパートもあったりします。
それは、そのブラジル人の人間性の良し悪しとか、そうゆうのは全く関係ない次元で発生している。
劇中に出てきたあらゆる人種の人は、少なくとも全員が共通語(英語)をしゃべっていた。 しかし、うちの方にいる外国人は、まず日本語が理解できない人が圧倒的に多く、1番に言葉の問題があり、生活習慣の違い、文化の違い…etc…近隣に住めば、何かしらの問題が発生してきます。
旅行に行って出会った外国人と触れ合うのとは違う。 日常を生きている者同士の問題は絶対にある。 10戸あるアパートで、9戸に言葉が通じない外国人が住んでいたら、私だって他のアパートに移ると思う。 そこに住みたいとか住みたくないとか言う以前に、「わざわざそこに住む必要がない」と感じるだろうから。
これは「差別」なんでしょうか…?
劇中、中国人の密売人のエピソードで、アメリカ人が中国人を「タイ人とカンボジア人(だったと思う)」と呼ぶシーンがあるんだけど、欧米人からすると、アジア人の顔って、「なにじん」か区別できないものなんだなぁ…って改めて痛感したシーンだった。
我々から見ると、言葉を聞かずとも容姿を見ただけで、「中国人か?日本人か?」は、十中八九、区別がつく。 中国人とタイ人も、ほぼ間違えることはないと思う。
昨年、ニューヨークを旅した時、「どこから来たの?どこの国の人?」ってよく聞かれたけど、自分では「どこって…アナタ、どこからどうみても私ジャパニーズでしょ?!」って思ってるんだけど、欧米人から見ると、しょせん「東洋人」は「東洋人」なんだろうね…。
ニューヨークから帰国後、「日本人は、1度はアジアから出てみないとダメだな」って凄く強く感じたんだけど、いろんな人種の人が居る街に行くと、単一民族国家である日本の(日本人の)感覚を狂わす出来事が起こる。
それは「差別」というより「区別」かもしれない。
全くもって映画の感想になっていないレポですが(苦笑)…評判どおり、非常によく出来た作品だと思いました。 一言で言うと、「鋭い」作品って感じかなぁ。
ドン・チードル演じる警察官のラストの繋がりは、「あ〜、なるほど、ここに…」と思う人が多いんじゃないかな?
どの登場人物もエピソードも本当に鋭くグサっとえぐられるんだけど、、、敢えて印象深いエピソードをピックアップするならば、個人的には、マット・ディロンとライアン・フィリップが演じた警察官の対比が1番印象的だったかな。
そういえば、、、少し前の『ER』で、ガラントとプラット(←共に黒人青年の医師)が、強盗に間違えられて、警察から無理やりな職務質問を受け、道路に捻じ伏せられたシーンがありました。 2人がちょうど車に乗ろうとしていた時、「(黒人なのに)なんでこんな良い車に乗れるんだ」みたいに言われて、2人が「カウンティのドクターだ」と答えても信じてもらえず、強引な職質でした。 結局、犯人じゃないことが分かって、その場は落ち着いた。 そしたら、直後にその警察官がカウンティに患者として運ばれてきました。 2人は、「あの時の嫌な警官だ」と気づいて、プラットは治療を拒否した。
↑ちょっとうろ覚えだけど、こんなような流れの展開がありました。 劇中でもまさにこれと似たようなエピソードがある…。 映画を見終わった後に、この『ER』のエピソードを思い出しました。
ちょうど『ER』の9シーズンには、ドン・チードルも数回出演してたんだよね。 脳に障害をもつ医学生の役で、エリザベスとのシーンはジーンとくるところが多かった。
---
2月3月の読書まとめ。
・『私は美人』(酒井順子 著)★★☆☆☆
・『昭和〜戦争と天皇と三島由紀夫』(保阪正康 著)★★★☆☆
・『なめないでねわたしのこと』(内舘牧子 著)★★☆☆☆
・『ときどきフェノメノン』(森博嗣 著)★★★☆☆
・『国家の品格』(藤原正彦 著)★★★★★
・『語られなかった皇族たちの真実』(竹田恒泰 著)★★★☆☆
・『甘茶日記』(中野翠 著)★★★☆☆
・『ウーマンズ・アイランド』(林真理子 著)★★★☆☆
・『いまどきの“常識”』(香山リカ 著)★★★☆☆
・『魔女の笑窪』(大沢在昌 著)★★★★☆
・『ガール』(奥田英朗 著)★★★★☆
・『人は見た目が9割』(竹内一郎 著)★★☆☆☆
・『超バカの壁』(養老猛司 著)★★★★☆
・『下流社会』(三浦展 著)★★★★☆
♪BGM〜『A Chorus Line』サントラ
<<昨日は『ホテル・ルワンダ』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『歓びを歌にのせて』
2006年03月25日(土) |
『ホテル・ルワンダ』 |
フツ族とツチ族の間で続いていた内戦が終息、和平協定が結ばれようとしていた1994年、アフリカ大陸ルワンダの首都キガリ。 外資系高級ホテル、ミル・コリンの支配人ポール(ドン・チードル)は、近くフツ族の民兵によるツチ族の虐殺が始まるという噂を耳にする。 やがてフツ族大統領暗殺の報道がなされ、フツ族が武器を片手にツチ族を襲撃し始めた。 フツ族のポールは、ツチ族の妻・タティアナと息子たち、そして隣人たちを守るため、ホテルに匿う。。。
私だったら、多分ポールのような人にはなれないと思う。 「正義」という言葉で片付けるのは簡単だけど、行動しはじめたら途中で投げ出せないような問題だし、ちょっとやそっとじゃ出来ないことですね。 彼の信念は凄いです。
『ミュンヘン』の時に書いた感想と同じだけど、単一民族国家である日本人にとって、民族問題というのは、どうしても実感ができない。
劇中、外国人だけがホテルから退去する時、雨が降っていて、ホアキン・フェニックス演じるカメラマンと記者仲間がバスに乗り込む場面で、ホテルマンが傘をさしてあげました。 (ホテルマンが傘をさしてあげてたのは、この2人だけじゃなく、他の外国人にもやってたけど) そしたら、記者が「(自分たちだけ避難するのに傘を差し出されるなんて)恥ずかしいからやめてくれ」って言って、逃げるようにバスに乗り込んだ。
現実を目の当たりにしても何も出来ない悔しさが、このセリフにこめられていて、映画館でこの映画見ている自分も、ある意味「恥ずかしいからやめてくれ」と同じ状況なんじゃないかなぁと感じました。
このシーンは印象的だったな。
あと印象的だったのは、ポールがホテル内では必ずスーツにネクタイ姿で(必ず着替えていて、着替えのシーンも何度かあった)、彼にとって、あのホテルの制服が信念を貫く為の1つの鎧だったのかもしれないですね。 ポールだって怖いはず。 だから、鎧を着なきゃ闘えなかったんだと思う。
劇中、ホテルに避難した人々がポールの提案で、有力な知人友人に事態を知らせまくる「電話作戦」を行うシーンがあるんだけど、一緒に見た相方は、この電話作戦のチラシ(?)みたいなモノを当時、見た事があるそうな。
エンディングテーマの歌詞が、凄く心に残ってます。
---
今日、地上派では『ER』9シーズンが最終回でした。
いつものシカゴカウンティ病院じゃなくて、今日は、ルカとカーターの全面アフリカ大陸コンゴの話。 コンゴがアフリカ大陸のどの位置にあるか知らなかった私は、地図帳で確認しながらテレビ見てました。
いやー、さすが『ER』。 『ホテル・ルワンダ』より、血みどろ血ダーダーだった…。 映画では心配していた血ダーダーシーンがあまりなくてホッとしたのに、マイマイ族の争いの話が出てきて、映画よりよっぽど残虐なシーンが多かったよ。
『ER』の中でも「民族同士の争いは絶えない」っていうセリフがあって、道端にしたいがゴロゴロ転がっているシーンが出ていた。
今日、ちょうど偶然にも映画とテレビでアフリカの話を見たけど、アフリカの内戦は、ずっと続いていることなんだなぁと改めて思いました。 地図を見ると、アフリカ大陸にはたくさんの国があるけど、この中で比較的平和な(外務省の渡航勧告が出てないような)国ってあるんだろうか…。
ルカがカーターに言ったセリフで良いセリフがあったなぁ(忘れちゃったけど、「アメリカ人の君には分からない〜」っていうようなセリフ)。 クロアチアの内戦で妻子を亡くしているルカが言うと、凄く重みがあった。 しっかし、ルカはモテモテだねぇ〜。
---
ってかNHKさん、このまま続けて10シーズンも放送してくりゃ良いでしょ〜。 BSはこの4月から11シーズンスタートですか? だったら地上波でこのまま(半年空けずに)10シーズン放送してよー。
♪BGM〜『A Chorus Line』サントラ
<<昨日は『ある子供』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『クラッシュ』
定職につかず、少年たちを使って盗みを働き、盗品を売ってその日暮らしをしている20歳の青年ブリュノ。 ある日、ブリュノの子どもを出産した18歳の恋人ソニアが病院から退院してくる。 ジミーと名づけられた子どもを見ても何の実感も感じないブリュノ。 そして、ブリュノはソニアに子どもの世話を頼まれた間に、簡単にジミーを売ってしまう。。。
「自分の子供を売る」だなんて、すっごく極端な話だけれど、今の日本でも、あながち、ありえなくもない話なのかなぁと感じました。
小6の女の子がクラスメイトを殺したり、大学生の塾講師が教え子を殺したり、、、ひと昔前の日本なら、こうゆう事件も、すっごく極端な話に感じたと思う。 でも、昨今、こうゆうニュースを聞いても、「え?また?」という衝撃は受けても、昔のような「そんなバカな…」という信じられない感情というのは薄れてきてしまった。 だから、劇中で起こった「子供を売る」という事件も、一歩間違えれば日本のニュースになってもおかしくはないと感じながら見てました。
劇中のカメラワークが、ブリュノの視線で映してる手法が多いので、ドキュメンタリー風で、よりリアルな感情を映し出しています。 本物の若いデキ婚カップルを追っているような内容。 95分という短めの上映時間なのに、無駄な音楽も演出もない分、じーっと淡々と進んでいく流れでした。
子供を売るシーンで、取引の為、ブリュノが子供だけ置いて自分は違う部屋へ移動する時、歩きかけてふと戻ってくる場面がありました。 そこで、別れる前に、子供の顔を覗くとか抱っこするのかと思いきや、敷物にしたジャンパーのポケットにタバコを入れたままにしてあるのを忘れて、それを取りに戻ったんですね…。
私は、このシーンを見て、愕然として思わず溜息をもらしちゃいました。 それで、『ある子供』っていうのは、あちこちに揺られるジミーではなくって、ブリュノ自身の事を言っているんじゃないのかなぁと。
ラストは、2とおりの解釈ができると思います。 ブリュノの希望の涙と、ソニアの絶望の涙と。 あれは、「再」か「別」かどっちの解釈もありなんじゃないでしょうか?
自主上映会にて、今日から3日間の限定上映。 初日、平日の夜だったけど、40人ぐらいのお客さんがいました。
どうしようもない大人が子供を持った話の映画を見たので、最近(というか、常に)感じてることなんだけど。
どこに出掛けても、出掛けた先で必ず出会う子連れバカ親の被害は、ほんっっとに勘弁してほしいね。 最近、もう迷惑という感情も通り越して、呆れてポカーンとしてしまう事の方が多いかも。 これこそ、上記に書いた事件じゃないけど、ひと昔前なら「まさか、こんなところに赤ちゃん連れが?子供連れが?」と思うような場所でも、今はどこでも親が連れてくるから、「はぁ…まただ…」とは感じても、驚きって本当に少なくなったよね?
連れられてる子供には罪は無い。 これからの日本の未来にとって、今の子供たちは宝といっても過言ではないでしょう。 少子化原因の片腕になっちゃってる私のような未婚人間からすると、ちゃんと子孫を残している人は素晴らしいと思いますよ。
でも、ありとあらゆる場所で、子供連れである事を、まるで特権のように考えて開き直っている人が多すぎると思う。 1番被害を受ける、食事の場や飛行機などでは、「やったもん勝ち」というか「入ったもん勝ち」「乗ったもん勝ち」という態度の親が多いこと多いこと。 もし、結果的に騒がなかったとしたら、「ほ〜ら、大丈夫だったでしょ」って。 それは違うと(私は)思うんだけどなぁ。
例えば、セルフサービスのフードコートのような場所は、比較的、小さい子供連れでも来やすいだろうし、食事メニューもレストランよりは安いし、もしも自分がそこに行って、子供の被害(というかバカ親の被害)に遭遇したら、席を移動すればいいだけ。 逃げればこっちも安全。 メニューも安いから、まぁしょうがないかと思う。
だけど、(和洋中華問わず)通常のレストランでは、「禁煙席」「喫煙席」は選べても、「子供禁席」は選べない…。 「子連れ席の周辺に案内されるか?」「後から周辺に子連れが来るかどうか?」これは、もう運です。 賭けです。
しかも、「普通、こんなお店に子供連れて来ないでしょ」とか「普通、この時間帯に子供いないでしょ」っていう「普通」が今は無いんだよねぇぇぇ。
親が交代で子供を抱っこしあって食事してたり、騒ぎ出さないように必死であやしながら食事してたり、こうゆう光景を頻繁に見かけるけど、「あなた達、そこまで、ここで食べたいんですか?」って思うよ。 本人達は「そこまでして食べたい」んだから良いけど、バタバタする周辺で食べてるこっちが消化不良になるっつーの。
レジャーや外食の多様化、時代の流れだと言われればそれまでだけど、病院や公園ならともかく、大人が来る場所で、しかもお金払って来ている(食べている)場所で、子供が相応しくない場所って、やっぱりあると思うんだけどなぁ。
つい先日、22:30頃にラーメン屋さんに行ったら、私たちが食べ終わった頃に、親子連れが入って来た。 もう23:00近く。 連れている子供は5歳と3歳ぐらい。 「なんで、こんな時間に?」っていう驚きよりも、「あ、また出たー」って感じ(笑)。 極めつけは、母親が子供に「しっかり食べなさいよ!食べないと育たないよ!」と叱ってた事・・・・・・・・・・。 おいおい、あんた、夜中にラーメン食べさせてる方が、よっぽど育たないと思うんだけど(笑)。
ね? 映画の中のブリュノの行動は凄く極端だけど、似て近しの『ある子供』は、今の日本にも氾濫してるでしょ?
世間では「少子化、少子化」と言われてますが、(〜35歳)出産予備軍の女性陣が子供を産まない理由の1つに、どこに行っても遭遇するバカ親に、被害を受けまくってるからというのも、あると思うんだよな〜。
少なくとも私は完璧にこれ。 結婚する前から(子供産む前から)もう嫌気がさしちゃってる。
♪BGM〜『The Love Rocks』by:Dreams Come True
<<昨日は『ナルニア国物語』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『ホテル・ルワンダ』 『クラッシュ』
2006年03月15日(水) |
『ナルニア国物語 ライオンと魔女』 |
第二次世界大戦下のロンドン。 ベンジー家の4人兄妹は、疎開のため、田舎の古い屋敷に預けられる。 長兄のピーター、長女スーザン、次男のエドマンド、そして、無邪気な末っ子のルーシーは、屋敷の中で静かにするように、と女執事に厳しく言われる。 しかし、遊び盛りの4人は、言いつけを破り、怖い執事に見つからないように、屋敷中に隠れる。 末っ子のルーシーが隠れた部屋には、衣装ダンスがあった。 扉を開けるルーシー。 すると、そこは一面に雪が降り積もる森だった。 衣装ダンスは、別の世界への入り口だったのだ。。。
安心して見れる冒険ファンタジーですね。 私のように血ダーダーが苦手な人からすると、精神衛生上とっても良い映画でした。 が、、、物足りないと思う人も多いかもしれないです。 緊迫感とか緊張感とかは少ないので。
でも、決して「子供向け」ではない。 小学生や中学生でも、「物足りない」と感じる子はいると思う。
逆に、大人でも私のような人には好評だと思う。 だから、「極度のハラハラドキドキ苦手&血ダーダー勘弁な人向け」って感じですかね。
全体的には、前半はとっても良かったと思います。 末っ子のルーシーが1番最初にナルニア国を発見して、好奇心いっぱいで探索する辺りが印象深い。
難点をつけるとしたら、アスランが登場する辺りから、既に終わり急いでいる雰囲気が漂ってきて…あらあらと思っているうちに凍死させられたり生き返ったり…もう少し、「戦闘」の意味があっても良かったんじゃないかなぁ…。
ラストシーンはとっても好みだったし、なにしろ安心安全の作品だったし、個人的にはけっこう楽しめた作品でした。
---
昨年秋のNY独り旅で観劇し、(観劇直後)「生きてて良かった」とまで思った『ヘアスプレー』が、ミュージカル映画化決定!
いつも御世話になっているリネさんからも早々に「みぃさんが絶賛されたミュージカルですよね?」とメールをいただきましたが、主人公の母親役:エドナにジョン・トラボルタが決定したようです。
この演目は、元々は映画が最初。 それをミュージカル化⇒今度、ミュージカル映画化の流れです。 ちなみに、もうじき公開の『プロデューサーズ』もこのパターン。
「母親なのに?トラボルタ?」と思うかもしれませんが、エドナは、ブロードウェイでも男性役者が女装して演じている役なのです。
今度の映画化が、どのくらい舞台に忠実か分かりませんが、エドナは出番も多いし、歌のシーンも踊りも衣装チェンジもけっこうあるので、トラボルタがどう化けるか楽しみです。 比較的、体格が良いトラボルタだけど、エドナ体型的には、多分、もっともっと太る必要があると思う。
日本公開は当分先だけど、楽しみだ〜。 叶うなら映画公開前に、もう1度ブロードウェイで見たい!!!
---
先日【パート2】には恐怖のたけを綴ったけど(半分脅しのような励まし書き込みをいただいたけど)ついに!親知らずの抜歯決定(怖)。 22日(水)に抜いてきます…。 きゃぁぁぁ〜。
産婦人科といい、親知らずといい、最近、恐怖だらけ…。
♪BGM〜『The Love Rocks』by:Dreams Come True
<<昨日は『ヴェニスの商人』
■感想予告■(映画見済・感想暫待)
16世紀のヴェニス。 ゲットーに隔離されたユダヤ人たちは、金貸し業を営み、キリスト教徒から蔑まれて暮らしていた。 ある日、若きバッサーニオ(ジョセフ・ファインズ)は、美しい遺産相続人のポーシャ(リン・コリンズ)に求婚するため、親友のアントーニオ(ジェレミー・アイアンズ)に借金を頼む。 全財産を船で輸送中のアントーニオは、ユダヤ人のシャイロック(アル・パチーノ)を紹介するが、シャイロックは、無利子で金を貸す代わりに、3ヶ月以内に返済できなければアントーニオの肉を1ポンドもらうと契約をかわす。。。
誰もが知っているシェイクスピアの代表作。
古典好きの私は、けっこう期待して見に行きました。 デキは期待どおり! 私はカナリ好きだなぁ。
「喜劇」より「悲劇」要素が強く感じられる演出内容になっているけど、アル・パチーノの演技は、悲劇に合っていました。 キリスト教徒への皮肉の部分よりも、哀れさや虚脱感が強く伝わってくるので、思わずシャイロックに肩入れして見てしまう。 風貌を含めて、私は自分のイメージどおりのシャイロックだったんだけど、シェイクスピアの精通している人から見ても、こうゆう風に感じる人はきっと多いんじゃないかしら?
アル・パチーノのシャイロックが強烈な存在感と、イメージぴったりだった為、最初は、アントーニオのジェレミー・アイアンズやバッサーニオのジョセフ・ファインズは、少々「あれ…こうゆう感じなんだ…」と思ってしまいますが、物語が進んでいくにつれて、とても良い感じになってきます。 俳優の好みは別として、キャスティングはマッチしていたと思う。
ただ、ポーシャのリン・コリンズが、私の描くポーシャ像と掛け離れていて、最初は、「えぇ〜、ポーシャってこうゆう娘じゃないと思うんだけどなぁ」と、ずっと思いながら見ていた。 もうチョット、子供っぽさというか娘っぽさというか、そうゆうのがあっても良かったんじゃないかな。
でも、裁判官に化けた時は凄く良かった〜。 そうゆう面では、前半の(自分が違和感を感じた)ポーシャ像も活きていると言えるのか?…な。 裁判官の変装をしただけで、あそこまで幼く見えるのギャップがビックリ! 裁判シーンは、そこだけナマの舞台を見ている感じに思えました。
ラストシーンも個人的にはとっても好きな演出。 アル・パチーノあっぱれです!
ヴェニスの街並みや衣装の雰囲気も良いし、シェイクスピア未読の人が見ても、分かりやすい内容になっていると思います。
自主上映会にて、今日から10日までの4日間限上映。 初日に張り切って行ってきました。 平日の夜だったけど、30人以上はいたかなぁ。 そこそこのお客さんの入りでした。
♪BGM〜『The Love Rocks』by:Dreams Come True
<<昨日は『シリアナ』
■感想予告■(映画見済・感想暫待) 『ナルニア国物語』
CIA諜報員ボブ(ジョージ・クルーニー)は、息子の進学を機に、キャリアに終止符を打とうと決心する。 一流法律事務所の弁護士ベネット(ジェフリー・ライト)は、アメリカの巨大石油会社の合併調査を依頼される。 ジュネーブ在住の石油アナリスト・ブライアン(マット・デイモン)は、ある事件をきっかけに石油王の王子ナシール(アレクサンダー・シディグ)の相談役となる。 そしてパキスタン人のワシーム(マザール・ムニール)は、母国を離れ中東の油田で働いているが、過酷な労働と人間以下の生活に希望を失いかける。。。
CIA工作員、弁護士、エネルギーアナリスト、パキスタン人青年労働者、アラブの王子、、、5人それぞれの話が、独立しつつも絡み合って繋がっていて、最後まで集中力が途切れない作品でした。
最初の方は、場面展開が速く、とってもスピーディなので、映像を追うのにけっこう必死。 でも、これについていければ、後半の1/3ぐらいは「あ〜、なるほど」と思うところが多くて、ちょっと最近ではあまり感じられなかった“見終わった後の達成感”みたいなモノを感じられる映画だと思います。
歴史的事実や事件、実話を元にしたストーリーは、「見終わった後に、色々と考えさせられる」って事が多々あると思う。 今作は、「考えさせられる映画」というより、「考える映画」といった感じかな。
5人の中心人物の中では、パキスタン人青年とアラブの王子に肩入れして見る人が多いと思います。 私もそうだった。
特に、不当な解雇をされて、テロリストになっていくパキスタン人青年の話は、やりきれない…。 その過程は、宗教をたくみに操り(操られ)凄く分かりやすい流れで、「こんなに単純な流れなんだ…」と思うんだけど、人間を何かにまきこみ(洗脳する)には、単純な事だからこそ、のめりこんでいくのかなぁ。 彼のラストシーンは、誰もが予想できる展開ですが、それでもやっぱり衝撃的でした。
見事オスカーを受賞したジョージ・クルーニーは、意外に出番は少ないです。 もっっっっっすごい怖いシーンがあるけど、当然私は目をつぶってやりすごしましたー。 この映画、PG−12もR−15も付いてなかったから、血ダーダーは無いと思ってたのに…安心してたのに…。 私は見てないので、シーンの詳細は分からないけど、とにかく、すんごーく強烈(だと思う)ので、弱い方は「あ、これ?…きた?」と思ったら、速やかに目を閉じてください。
「ヒゲのせいもあると思うけど、ダグもやけに老けたなぁ」と思ってたら、役作りの為に13kgの体重増をしたそうですね(←見終わった後から知った)。 ぼてぼてしていて、かなーりオッサンに見えます。 このまま『ER』に出たら、カーターのパパでも良いくらい(笑)。
冒頭の各シーンをしっかり集中して見ないと、そのままずーっと置いてきぼりくう可能性が大なので、これから御覧になる予定の方は、最初から頭を働かせて見る事をオススメします。 あと、事前にある程度のあらすじ情報を仕入れて行った方が良いかもしれないです。
オスカー効果で、これから見る人も増えるかな?
ちなみに『シリアナ』とは、CIA近辺で用いられている中東再建プロジェクトを指す専門用語だそうです。
---
先日レポをupした舞台『ラブハンドル』で、泰造熱がヒートアップしちゃった私は、先週、(火)深夜『ネプベガス』、(水)『銭形金太郎』、(金)『幸せって何だっけ』と、ネプチューンの番組を3つも見てしまった!!! 普段、あんまりテレビを見ない私が、新聞のテレビ欄で番組をチェックする姿は異様…。 上記『シリアナ』のパキスタン人青年じゃないけど、まさしく何かにとりつかれる感じだよ(苦笑)。
でも、『ネプベガス』も『銭形〜』も、他の出演者のロケVTRばっかり流れて、肝心な泰造氏があんまり映んないんだもーん…ちょっとガッカリ。 けど、『ネプベガス』は、なかなか面白い番組だったな。
『ラブハンドル』出演者の小須田さんの日記によると、「原田君は、とっても向上心がある」そうな♪
「泰造はバカっぽい」と言う相方、「泰造って見れば見るほどバカに見える」と言う我が母親にも、小須田さん日記を読ませてあげたい〜。
私、先日のレポにも「お稽古→舞台出演しながらテレビ収録って、、、なにはともわれ体力ないとできませんなぁ」と書いたけど、小須田さん日記の最新ページに、泰造氏の凄いスケジュール移動が載ってますね…。
舞台観た観客が新幹線で帰るのに、出演者の彼が、本番後に寝台列車→飛行機って、それ自体がバラエティのロケだよ、こりゃ(笑)。
『ラブハンドル』は千秋楽も無事に終えたようで、私もこの舞台に(泰造氏の演技に)出会えて本当に良かったです。
さて、今週も『ネプベガス』見ちゃおっと。ふふ♪
♪BGM〜『The Love Rocks』by:Dreams Come True
<<昨日は『ラブハンドル』
■感想予告■(映画見済・感想暫待)
|