“独言”
にゃちこ





今日献血に行ったら
担当の看護師さんが
おそらくこのセンターに4月に赴任されたのだろう
この業務にはまだ慣れてないようで
どの血管にするかの判断をうまくできない様子
先輩を呼んで確認をとっている
テレビを見ているふりをして
話を聞いていると
判断は間違ってないのだが
経験が足りない分
どうも自信がないようだ

 いくら看護師歴が何十年あっても
 新しい職場は誰だって緊張するし
 郷に入れば郷に従え的なこともある
 これまでの経験で押し切るのも手だが
 ここは先輩の意見を聞いてみよう
 うん、よくわかる
 間違っていません
 私もそうしたと思います
 でもだ
 
 その方が今日私の右腕に針を刺す


あーーーめっちゃこわいー
こわいよーこわいよー
テレビを見ているふりをして
平常心を装うが
私の眼は右腕の血管にくぎ付けだ
ミギー状態

いざ針を刺される
痛みは特になく、いつもの献血の時と
変わりない
ほっと一息つく
よかったね、うまくできました
大丈夫でしたよ
そう心の中でたたえてあげようと思ったら
看護師さん動揺
えっ なになに
超怖いんだけど
私から離れたところで先輩と話を始める
なんだよーこわいよー
先輩も一緒に来る
なんだか血液の流れが遅いらしい
体温が低かったりするとそうなるのか
部屋が寒いか指先が冷たいかとか
いろいろ聞かれたが
私の体調はなんらいつもと変わりない
そして先輩は後輩の刺した針先を
再確認すると言い出した
えっ これって血管の中で
針ぐりぐりされちゃうやつ?
え゛ーこわいよーこわいよー
あ゛ーーーそれはやだよーーー
ぐりぐりはこわいよーーー

時間にして1,2秒
先輩は異常なしを確認した様子
ぐりぐりもされずに(感じずに)
私のそばから離れた
はぁ よかった
針もうまくさせてたんですね
血流が悪いのはきっと私の体が
なにかいつもと少し違っただけなんでしょう
私も痛みはありませんから安心してください

そう心の中でお伝えしようかと思ったが


その後看護師さんは何も言わず私の担当を降りた


え゛ーーー私の担当から外れたのーーー?
不安だったかもしれないけど
今まで判断は全部あってたじゃないですかーー
そのまま最後まで二人で乗り越えましょうよーーー
なんでなのーーー


さすがに
平常心を装ったふりをしていたのがばれたのでしょう
先輩看護師がやってきて
「血流戻ってきましたよ!あと半分ね♪」
パントマイムを混ぜて
私をリラックスさせようと一生懸命声を掛けてくれた


そして本日の献血も無事終了




しかし
今日一の恐怖が
このあと私を襲う


髪を伸ばしている最中なのだが
どうしても傷みが気になる個所があり
でも行きつけの美容室に行くには時間がない
すいてもらうだけだからと
勇気をだして
入ったことのない
1000円カットに入ってみる
(実際は1100円だった)


あ゛ーーーこわいよーーー


結果大丈夫だったんですけど
1100円カットは必要以上のサービスはしないので
シャンプーブローなし
店内装飾一切なし
鏡はあるが髪型が見やすいように椅子をあげたりもせず
私の顔は上半分しか映っていない
そして
切り始めから切り終わりまで
会話も一切なし



知らない人に無言で髪を切られるって
むちゃくちゃ怖いと気付いた
今日この頃でした



2015年04月23日(木)
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