++kakerara++

彼女と彼へ


「あなたたちは絶対に幸せになる」

あなたたちが幸せにならないで
誰が幸せになるの ?

あなたたちの幸せは
絶対なんだから...

安心して

おやすみ


2001年04月26日(木)

チクリ


花を摘み取ることに
秘められた
残酷さがあると
知らなかった頃

恋をすると
秘められた痛みなど
わたしには
来るはずもないと


無邪気に


恋に心摘ままれるのも知らず
チクリ
チクリ


2001年04月25日(水)

割れた爪


爪が小さく割れたから
不協和音で泣きました
その爪で反対側の腕辿り
紅い細い傷を付けました

そのほかいい尽くせないほど
割れた爪を味わいました

2001年04月24日(火)

安堵

コンビニから

リバースで

出ようとする



どこか見覚えがあり


見覚えのある車の

助手席に人影は

なし


この安堵はナニモノ




2001年04月23日(月)

タンポポ

タンポポは
綿毛を飛ばしていますか ?

もし飛んでいたら
あなたそれに乗って

北へ

ここまで飛んできてください

2001年04月22日(日)

炭酸プール

炭酸水でいっぱいの
プールにトンッと
飛び込んで
気泡の流れで
裸のあたし
洗ったら

とっても
とっても

気持ちよいね

2001年04月20日(金)

お料理

粉砂糖をまぶして食べたなら
きっとパクパクパクと誤魔化せる
ここんとこずっとあたしを支配する
不愉快らしき思いにたっぷりと
粉砂糖まぶしてちょうだいな

2001年04月19日(木)

狂喜乱舞

美しく
儚げで
舞い遊ぶ
花びら

桜と共に
わたしも
心おきなく
ご乱心


2001年04月18日(水)

一人暮らし



今日は話し足りたから電話は出たくありません

電話にバサッと布団かぶせて
シャワーを浴びて眠った夜もありました



2001年04月17日(火)

だからいつも

街中に溢れるピンクの花々が
黙っていても
わたしの瞳をピンクに染めるし
じっとしてたら
瞳から心もピンクに染められるし

あなたに伝えたいことも
こんなにたくさん溢れるし

「こうあるべき」
なんてわたしはいつも壊したい

だからいつも
その時その時
素直に
好きでいるということ



2001年04月16日(月)

青いマニキュア

休日のオフィスビルの
誰もいない1階広場で
待ち合わせの時間潰しに
塗るマニキュアは



きっと似合わない

わたしにも
朝にも



2001年04月15日(日)

甘え

何に手を伸ばしたの
紛らわす時間
ふりほどく心
あきれた思考

「ついで」の感じが許せず
笑ったよ

2001年04月14日(土)

相合傘

おもちゃのような
小さな傘に入って
高架橋を歩きました
本当は
わたしもあなたも
傘をさして歩くのは
嫌いでした嫌いでした
だけど
わたしはあなたとだったから
あなたはわたしとだったから
おもちゃのような
小さな傘に入って歩くのが
嬉しかったのです

高架橋の下を電車が走っていきました

わたしはあなたのシャツから
お日さまが雨に溶ける匂いを
嗅いでいたのです

2001年04月12日(木)

ぜんしんぜんれい

いつもではないから
それはそれでよくて
いつもではないなら
あたしおもいだす
そんなまれなときは

ぜんしんぜんれいで

全身全霊

ぜんしんぜんれいかたむけてよ

2001年04月11日(水)

突然

どうしてあなたを
好きになって
どんなふうにあなたを
好きになったか
はっきりとくっきりと
思い出させる
そんな午後は嫌いでもない


2001年04月10日(火)

桜便り

素足でアクセルを踏めば
開いたルーフから
桜の花びら
舞い込むように

助手席に
サンダル
転がして


その日の花びら
あなたに見せたいわ

2001年04月09日(月)

夕焼け

君を色づける
なんでもない日の
夕焼けにさえ
おそらく
嫉妬するよ




2001年04月04日(水)

みずたまり

みずたまりを蹴った
無邪気さを
いつ忘れたの

恋を知ったから

みずたまりを蹴る
無邪気さが
また欲しいの

恋を忘れれば

2001年04月03日(火)

Helly Hansen

少し肌寒く
気軽に袖通す
大きめのジャンパーの
やさしいあたたかさに

少しおちつかなくて

知り尽くした
まなざしは
責めもせず
やさしくいつもつよく

その風景を創る

少年

少女





2001年04月02日(月)

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