新国立劇場はZ席という1500円の
当日ONLYの席があります。
人気作とか、出演者が超ビックじゃない限り、
↑失礼。5分前でも入れそうです。
ダメでもC席(3150円)は結構、残っていた。
そんなワケで見てきました、「マノン」
そして、何でこの頃、バレエが無性に見たかったか
思い出しました。雰囲気とかも好きなんですけど、
面白いんですもの。単に!
正直、粗筋が判らないと、
何を遣っているかさっぱり意味不明なのですが、
いちゃいちゃべたべたしているのは判りました。
例えば、一幕の天蓋付きベットに座って、
バレエのコスチュームにしては、ロングのチュチュ。
をちょっと、めくって、太股を露わにしたり〜
いや、そんなのは序の口でした。
私が見た回は酒井はなさんだったのですが、
こうネコが人間の身体をよじ登ったり、くるくる周ったり
しますよね。あれの人間版の振り付けが、ここぞと
ばかりに炸裂してました。つつつと、ステージでぴんと
立った姿勢で、滑ってました。斜めに。
肩乗っけたり、リフトしたり、
すぐステージ上にまっすぐ仰向けになったり、
その上に男が乗っかって、足持ち上げたり、
お尻まで、見えたり、振りましたりと、とにかく、
アクロバットが炸裂してました。
うわっと、息を呑んじゃう。その繰り返し。
後でパンフを見返して漸く意味が繋がりました。
一幕。
18世紀、仏蘭西、修道院に入る予定だったのに、
同じ乗り合い馬車に居た老富豪と神学生、
デグリューの心を奪い、彼と恋に落ち、老富豪の金を奪って(おい)
パリへカケオチ、当然、貧乏だけど、愛溢れる生活。
しかし、兄の薦めもあり、老富豪の愛人になるマノンだった。
二幕。
一幕の清楚な感じの水色の(やっていることは娼婦だったが)
衣装から、ゴージャスな黒のロングチェチェで、マノン登場。
デグリューから復縁をせまられるも、贅沢から抜け出せない
マノンは、デグリューが老富豪からカードイカサマをして、
お金を巻き上げたら、戻ってもいいわてなことを云うんだけど、
結局、全部イカサマがばれて、(確かに。だって、何度も同じこと
やるんだもん)その場からとんずらする二人。
アパートでしばし、愛を確認するも、怒った(そりゃあ、そうだ)
富豪に見つかって、兄は殺され、(ナイフで刺されるんだけど、
白いシャツに真っ赤な血が滲むの。セクシー)
マノンは売春の罪で逮捕される。
三幕。
ルイジアナに流刑される。だが、ここでも彼女の美しさは
仇をなす。衣装はすげいぼろっちいオリーブ色。
髪もショートでぼさぼさなのだが、その美貌は看守の
目を引いて、看守に色々イタされる(パンフは口説かれる
って書いてあったけど、そんなカワイイもんじゃないよ。
ダンスで強×だよ、あれ)のを目撃したデグリューが
見つけて、激怒。看守を殺して逃走。
しかし、その逃走先の沼地で、疲れ果てたマノンは、
愛する人の胸の中で、人生を回想しながら、
(この場面もスゴイんだよー。高いリフトとかじゃなくてね、
低いリフトで、嘗めるようなダンスなの)
果てるのであった。。。。。。。
物語自体はですね、
もうダンスを見ただけで筋が判ってしまう
人が居たら、天才だと思う程、判り難いというか、
シンプルじゃなくて、私らがぱっと思い浮かべる
お姫様と王子さまの話しではないんですが、
その分、深みというか、面白みがあります。
装置も衣装も豪華。
ワインレッド色とか、んまり見ない配色。
しかも、レースとかお洒落。ロングチュチュなので、
あのままカクテルドレスでも着れそう。
小道具の使い方も旨いし、特に、
二幕の所で、贅沢の象徴として、最後まで
外せなかったのが、ブレスレットなんですけど、
その手首への巻き付け方もイヤラシイの〜
何より素晴らしいのはその振り付け!!
マノンが様々な男性の心を夢中にさせる場面も
ダンス。リフト。人間の身体って、こんなコトも
出来るんだと感嘆さえ覚えます。そして、仕草が
ポーズがフェロモン、ばっちしです。ラブラブなんです。
もう、普通に男女が絡むよりも、えろくさいです。
私の頭をカメラにして、その一つ一つの
仕草を絵にしたい位です。ああ、このヒンコンで
収拾の付かない文章力が恨めしい。
とにかく、これでバレエって、振りと仕草が大事なんだと、
今までと見方が広がりました。
これで1500円は安い!
もう一回、行ってもいいかも〜
(読み返すと、バレエの感想じゃないみたいだな。。ごめん。
後、二幕目は隣りにおじさんが見に来たんですけど、
とってもフレグランスでした。何日もお風呂に入ってないような。。
その中で自分の世界を作るのはちょっと大変だったことを
追記しておきます。。。ええ、ともすると、匂いで現実に
引き込まれるんです。(;´Д`)お風呂は大事だね、やっぱ)