海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2003年09月28日(日) 楽しうて、やがて哀しき秋祭り

マキノカントリーフェスタ2日目、大快晴で雲ひとつない青空です。

日曜の今日は、きのうの2倍お客様がおいでになるのではという期待をこめ、生ビールとみぞれ酒の準備をしました。

会場に9時に到着。ビールとみぞれ酒のセッティングを終え、お商売の開始です。シャトルバスからは次から次へとお客様が流れ込み大盛況です。

無料試飲や試食のコーナは配り始める20分前から長蛇の列です。

あまりお待たせするのもということで、予定の10分前から配布開始。

竹生嶋純米酒と琵琶湖ワインの無料試飲1500人分。里山汁(マキノの新鮮な野菜と猪肉の味噌汁)1500人分、マキノブランドコシヒカリ「清水桜」が、どれも配りはじめて1時間程度でなくなりました。やはりタダはすごい!

無料配布を終え、お昼からは販売に専念というわけで、みぞれ酒と生ビール、竹生嶋本醸造のコップ売りの客引きです。

イベント会場でビールが売れるのはあたりまえ、お酒はといいますと、みぞれ酒もお客様の好奇心をひくのか案外売れていきます(常連さんもけっこうおいででした)。紙コップになみなみ入れて300円の本醸造も少しずつ売れていきます。

なんやかんやで、生ビールが280杯。みぞれ酒80杯。お酒50杯が2日間の概算販売数量でした。

イベント終了後、後始末していると、会社から持ち込んだ試飲カップのダンボールケースの中に、使用済みの割り箸やら、コップ、味噌汁のカップがつっこんであります。

ゴミ箱がわりに誰かがしたのでしょう。中を見ればまだ1000個以上未使用のカップが入っているのがわかるのに、心無いことをするものです。

うきうきした気持ちが一気にしぼんでしまった、ほろよいでした。

会社にかえって道具を洗ったり、借りたものは返却したり、明日は数時間をその作業に取られるでしょう。ボランティアも大変です。




2003年09月27日(土) マキノカントリーフェスタ

6時起床 9時からマキノカントリーフェスタに出店するため、朝食もそこそこに、本日出荷しなければならないお酒を、荷造りし送り状をはります。

8時すぎには、氷屋さんにお願いしていた、角氷(4貫4個6.400円なり)を取りに生き、紙コップやら、炭酸ガスボンベやら、POPやらを軽四いっぱいに乗せ、会場のマキノピックランドに出発と思ったところに至急の電話、その処理に30分かかってしまい、ぎりぎりのタイミングで搬入を終えました。

マキノ町には、四季それぞれに大きな観光イベントがあり、春の「桜まつり」、夏の「サマーカーニバル」、秋の「カントリーフェスタ」、冬の「スキーカーニバル」と目白押しです。

秋のカントリーフェスタは、農産物とその加工品の振興を目的に、国の補助金をもらって運営しておられるので、いろいろと「やってはいけないこと」があるのでつまらない気をつかいます。

たとえば、ほろよいの蔵の地酒を無料試飲するコーナーは設けても、そのお酒を販売することができません。あくまで「農産物の振興」が目的なので、1企業がイベント会場で利益をあげるのはダメなのだそうです。

試飲して、お客様が気にいられ「これどこに売っているんですか」とおっしゃるのは自然な流れなのですが、「ここには販売していません」会場近くのM酒店を御紹介いたしますとしかいえないもどかしさ。イヤになってしまいます。

何ヶ月も前から商工会と役場との打ち合わせをしているのですから、もっと町内の事業者が少しでも利益を上げるような工夫はできなかったのでしょうか。

今年はほろよいは「生ビール」と「みぞれ酒」、「本醸造酒」のショット売りをやっています。(もちろん収益は、ほろよいの蔵ではなく、マキノ酒友会」という町内の小売酒販店さんの団体にはいります、ほろよいはあくまでボランティアです)。

明日28日も9時すぎから、営業していますので、お暇な方はぜひおいでください。

無料試飲は「竹生嶋・純米酒」と「琵琶湖ワイン 赤・白」。
無料試食は、マキノ町ブランドこしひかり「清水桜」と、マキノの野菜と猪の肉を味噌仕立てにした「里山汁」が準備されています。御期待ください。

「栗のイガ投げ」は午後からのメインイベントで、40メートルくらい投げると栗がもらえるそうなので、御挑戦のほど(今日の大会では、痛いのを我慢して栗のイガを押しつぶし、体積を小さくして投げている方が何人かおられ、けっこうよい成績でした)。
















2003年09月25日(木) 知酒聞酒の会

大津プリンスホテルの和食料理長、北野登さんが開催しておれれる「知酒聞酒の会」に参加してきました。

この会は隔月で「近江銘酒蔵元の会」加盟の蔵元が2蔵ずつ参加し、季節の懐石料理と合わせて楽しむという、お酒のみにはこたえられない食事会です。(今回は3巡目の一番最後の会なので、1蔵多く、ほろよいの他に金亀さんと浪の音さんが呼ばれました)

料理は1品ずつはこばれ、きき酒師の資格をもつ北野さんが事前にきき酒し、その酒質に応じて、冷やしたりお燗をしたりする温度を指定し、グラスも変えてサービスする気の配りようです。

さて、本日のメニューは……。


先付 
子持ち鮎煮浸し 鱚(きす)柚子胡椒干 蟹身とんぶりあえ 射込み蓮根
黒枝豆蜜煮松葉刺し はじかみ

おしのぎ
鯵手綱寿司 三つ葉 江戸生姜

土瓶蒸し
松茸 鱧 笹身 銀杏 海老 酢橘


●竹生嶋 大吟醸 雫 発泡性滓酒(シャンパングラス5℃)/吉田酒造
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向付
鮪腹身 蛸焼霜造り 鮃(ひらめ)へぎ造り 烏賊細作り雲丹粉まぶし 白髪大根
大葉 紅葉人参 いちょう南瓜 山葵

●金亀 純米吟醸生(ピルスナーグラス10℃)/岡村本家
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焚合
才巻海老豊年煮 満月長芋 すすき牛蒡 紅葉麩 菊菜束ね 友地

●純米吟醸 ええとこどり(ワイングラス15℃)/浪乃音酒造 
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仕込み水2種/竹生嶋・金亀(6オンスタンブラー)

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油物
秋鯵(あじ)萩包み揚げ 貝柱団子串揚げ 山砂シメジ 青唐 卸し 天汁

●竹生嶋 特別本醸造 ひやおろし(リキュールグラス10℃)/吉田酒造 
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焼物
かます卯の花焼 菊菜乗せ 小芋辛子焼 酢取り茗荷

●浪の音 大吟醸(ワイングラス15度)/浪乃音酒造 
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蒸し物
穴子南禅寺蒸し 百合根 三つ葉

●金亀 純米吟醸(ブランデーグラス5℃)/岡村本家   
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 汁   焼き茄子 なめ茸 赤だし
香の物  3種盛り
ごはん
果 物  季節の果物

………いかがでしょうか?



これに、北野さんの料理のお話が聞けて、蔵元のお酒の話が聞けて
会費8000円は、お徳です。

毎回とはいきませんが、年に何度かのハレの日にぜひ1度おいでください。

次回は、11月27日の予定で「笑四季」の笑四季酒造さんと、「萩乃露」の福井弥平商店さんがおいでになります。



2003年09月23日(火) きき酒王誕生!

「滋賀県きき酒王決定戦」がありました。

立場上ほろよいは競技委員長です。

エントリーした参加者は59名。そのうち半分ちょっとがリピーターで、ここ数年連続挑戦という猛者も何人かお見えでした。

競技は7種類(吟醸酒、純米吟醸酒、原酒、辛口酒、生酒、本醸造、純米酒)のお酒をきき酒するものです。

全国大会では全問正解があたりまえ、例年プレイオフに必ずもつれこむ位のレベルの高さなので、全国を狙える選手を選抜するためにも、競技委員長としては出題に頭をひねります。

たとえば一番濃厚でコクのある酒を一番先にもってきて、2番目は辛口の酒を出し、選手の舌を早いうちに疲労させるとか、淡白な酒と濃い酒を交互に並べて選手を撹乱させるとか、とにかくストレスの大きな中で確実にきき分ける能力がある人を選抜しなければなりません。

今回は、減点2で2名がならび、プレイオフで決着がつきました。

プレイオフのきき酒は、7社のレギュラー酒(上撰クラス)のきき酒で、最初の問題とは格段に難しくしたのですが(私たちプロでも全問正解が難しいと思います)、2名とも3点を的中され、間違いの度合いで女性の方が優勝、男性の方が準優勝になりました。

ちなみに優勝者は、賞状、優勝マス(恒例で「きき酒選手権滋賀大会優勝」と焼印を押した一升桝がトロフィーがわりです)、お酒720ml50本(県内の蔵元ほとんどすべてのお酒がはいっています)。準優勝は賞状とお酒720ml25本が副賞です。

お二人とも10月17日、東京サンケイプラザで行なわれる全国大会に滋賀県代表として出場していただきます。

ちなみに、去年まで10位以内に顔をだしていた、きき酒大会の常連好成績組は今年はおしなべて不調で、フレッシュな新人が何人も上位に進出してくれました。この世界も構造改革が進んでいるのでしょうか。

さて今年はは全国でどの程度に食い込めるでしょうか。2名の代表選手に期待です。















2003年09月22日(月) 竹生島の天敵

竹生島の天敵といっても、弊社の強力な競合蔵元のことではありません。

今朝方、台風一過であんまりきれいに晴れ上がったので、湖岸に出てみると川鵜の大群がすぐ近くの琵琶湖を遊弋していました。

その数、数百羽にのぼり、黒々と禍禍しいウンカのごとき大群です。

朝ご飯時なのか、落ち鮎をねらいしきりにダイビングをくりかえし、しばらくすると飛び去っていきました。

ほろよいが子供のときには、川鵜などまったく見かけることはありませんでした。よく見かけるようになったのは十年余り前くらいからでしょうか。

実はこの膨大な数の川鵜の営巣地のひとつが竹生島なのです。深い緑に包まれた竹生島の木々に何百もの巣を作り雛をそだてます。そのフン害たるやすさまじく、数年のうちに木が枯れはじめました。

謡曲で湖に映すその姿を「緑樹陰(りょくじゅかげ)」とたたえられた姿は今はもう一部に残るのみ、木々が枯れ果て、荒涼ととした部分が広がりつつあります。

なんとかならないものでしょうかねえ。





2003年09月13日(土) マキノ東小学校 運動会

うちの豚児たちが通う、マキノ東小学校の運動会がありました。

台風14号が日本海に抜けた直後、どんよりと曇り、少し小雨が残る朝6時に「運動会の可否の決定」なるものを、校長先生とPTA会長ほろよいの2人で決断しました。

晴天がほぼ確定的な明日に順延してもいいけれど、明日は法事やら、敬老会を予定している家庭やグループがあるそうですし、朝6時といえば、もうお弁当の準備をしているおうちもけっこうあるはずです。

今日決行して、雨がだらだら降りつづけると、子供たちが濡れたり、進行が思うようにいかない可能性があります。「今日やっても、やらなくても、どこかから文句を言われますねえ」などといいながら開催に決定しました。

今日やって大正解でした。天候はそれから急速に回復し、8時には青空がひろがり、雨雲は西の空の片隅に追いやられて「台風一過」の空模様!きもちよい風も吹いています。まさに「文句のつけようがない」運動会日和となりました。

用具の出し入れをお手伝いしながら、子供たちの演技をみていると、それぞれの個性が見えてきます。小学生の3,4年くらいになると走るフォームがしっかりしていて末が楽しみな子供たちがちらほら見うけられます。

(私は体育の先生ではありませんが)6年生ともなると体型とか走るフォームで短距離向けとか中長距離向けといった素質さえ垣間見えて、子供たちの成長というのはすごいものだなあと実感します。

そのぶん、親の私が年をとっているわけで、酒ばっかり呑まずに、ちょっと体力をつけねばと反省しきりのほろよいです(現在体重90キロのほろよいが、中学生時代100mハードルを13秒6で走り抜けたことを覚えている友人もすくなくなってしまいました)。








2003年09月12日(金) 来月は出張ラッシュ

今年からお取引が始まった東京のM酒店さんから試飲会のお誘いがありました。

10月13日に「燗酒のすすめ」というテーマで業務店対象の試飲会をされるそうです。ほろよいの蔵の「竹生嶋」は、いろいろタイプがあるのですが、総じて味の濃いタイプが多く、熟成させると重厚な味わいになるので、お燗向けに提案できるお酒もいくつかあり、喜んで参加させていただきますとお伝えいたしました。

それにしても来月は出張がかさなります。

10月5日には「純米酒フェスティバル」で東京の椿山荘

10月10日は「徳島県山田錦視察」で徳島県阿波町(ついでに兵庫県中町の山田錦もみてきます)

17日は「全国きき酒選手権」の滋賀県代表の随行で東京大手町のサンケイプラザ。

26日は東京H酒店のきき酒会に参加。

たかだか400石の零細蔵元にはけっこう堪える出費と時間なのですが、「種をまかないと芽が生えてこない」のも事実です。

このチャンスを有効に使って、商売繁盛につなげましょう。



2003年09月11日(木) きき酒会場の下見

滋賀県きき酒王決定戦の会場の下見にいってきました。

10日に募集を〆切ったのですが、定員60名のところ参加者54名とそこそこの盛況になりました。このうち初めて参加されるのが4割ほど、過半数がリピータ組で、一度参加されますと何度も挑戦したくなる、禁断の競技会と化したようです。

本年の会場は、大津プリンスホテルのコンベンションホール淡海を2区画借りて行ないます。日本酒の需要低迷が続き、こうした需要開発関係の組合予算も充分には付かなくなりました。会場設定を工夫したり、募集チラシを自製するなど、やりくりしながらのイベントです。

大津プリンスホテルの北野和食料理長の御好意で、会場をかなり勉強した価格で提供していただいたおかげで、のびのびと競技ができそうです。

ことしは滋賀県代表が、全国大会でどこまで活躍してくれるでしょうか、需要開発委員長最後の仕事として楽しみにしています。



2003年09月10日(水) 需要開発委員会

午後から大津の滋賀県酒造組合連合会の事務局に行き、需要開発委員会の会議に出席しました。

ほろよいはこの役職をもう10数年拝命しており、そろそろ次の方にその役を譲りたいと考えております。

この委員会では、滋賀県産酒の需要振興イベントの企画・運営案を練り上げます。

海津大崎の花見船のイベントや、長浜大通寺の秀吉博でのイベントなど毎年いろんなことをやらしていただきましたが、就任3年目に東京のイベントがあり、銀座和光前の交差点で真っ赤な忍者のコスチュームを身にまとい、黄色と青の忍者の格好をした他のメンバーと一緒に滋賀県の地酒キャンペーンの客引きをしたのは今でも懐かしい思い出です(天下の目抜き通りでこれをやったのだから、もう何をやっても恥ずかしくないと思ったものです)。

今日の議題は今月23日に行なわれる「滋賀県きき酒王決定戦」の最終打ち合わせ(最終エントリー数が54名でしたが、もう少し増えるかもしれません)、10月8日に滋賀旅館組合青年部さんが行なう「料理の鉄人ーブラックバス料理ー」イベントに対する協賛、などなどで5時すぎまでかかってしまいました。

ほろよいが活動した10年余りの間に、消費者さんは滋賀県の地酒に対して、よいイメージを少しでももっていただけたのでしょうか。






2003年09月09日(火) 重陽の節句

本日9月9日は重陽の節句だそうです。

中国の伝統的な習慣では奇数は陽の数とされており、「陽の数の中で一番大きな九が重なる」ということから「重陽」と呼ばれるようになったと、ものの本に書いてありました。

昔は、この日は長寿の効があるという菊の花びらを酒に浮かべた「菊酒」を飲んで、お祝いしたそうです。

今ではそんな習慣もごく一部となってしまいましたが、そういう故事来歴を知っているとひと味違ったお酒の楽しみ方ができそうです。

真っ赤な朱の大杯に黄色い菊の花びらを浮かべて、ひと息に飲み干す。なんと色彩豊かで粋な飲み方でしょうか。

パック酒をコップに入れてレンジでチンとか、酎ハイでグビッも悪いとはいいませんが、たまにはこういう飲み方もいいものです。



2003年09月08日(月) 徳島からの手紙(2)

「JA全農とくしま」の米穀特産課から手紙がきました。

今年3回目の山田錦圃場見学会の案内(10月10日だそうです)とともに、出穂した山田錦の写真が5枚添えられていました。

写真によると徳島山田錦も8月20日すぎに出穂したようで、今のところ順調に生育しているそうです。

東北地方に比べれば、徳島県というのは恵まれた地域で、冷夏には縁のない土地柄のようです。

京阪神という一大消費地をすぐそばにかかえ、本四架橋により2時間足らずで市場に到着するという地の利を生かして近郊農業が発達しており、きゅうり、なす、たばこ、れんこん、ぶどうなどなど、まるで農産物の総合商社といった観のある徳島県です。

全農とくしまや、阿波町農協さんたちが展開している、私たち酒造会社というユーザーの気をそらさないソツのない得意先管理は、「ならべれば売れる」と未だに思っているこの酒業界の一部の方に、見習って欲しい技術だと思います。

本来、商売をして生きている者にとって「お客様にいかに快適な思いをしていただくか、満足していただくか」という心配り、気働きは、技術ではなく当たり前のことでした。

コンビニやファーストフードの店員の言葉使い、客あしらいなど現状をみるにつけ「お客様を思いやること」に対して鈍感になってしまったことを残念に思います。





2003年09月07日(日) 鳥人間コンテスト放送!

鳥人間コンテストの放送が今日ありました。

7月28日の日記「鳥人間着水す」で書いたことが事実と少し違っていたようで、おわび申し上げます。

海津に着水したのは、東北大学のグループで、飛行距離は24キロ、第3位が正しい競技結果でした(ちなみに1位は琵琶湖大橋手前に着水した日大のグループで飛行距離は34キロ)。漁師のN氏の船とぶつかりかけたかどうかは、編集上カットされたかもしれませんので、事実はいまだ藪の中です。

「ほろよい、おまえ酔っ払って聞いたそのままを日記に載せたろう」という御批判には返す言葉がありません。伝聞による情報伝達の怖さを思い知りました。

でも、本当に海津に向かって飛んできたのですねえ。ほろよいの蔵の大ケヤキや、浜の石積みがはっきりと映ってました。来るとわかっていれば早起きしてデジカメかまえて待っていたのに。



2003年09月05日(金) セールスファックス

サラ金やら、ETC(高速道路のノンストップ自動料金支払いシステム)のキャンペーンやら、激安清酒生産管理ソフトやら、はてはマーケッティングでは定評のあるF総研の講演会の案内までがファックスで一方的に広告を送りつけてきます(プルータスおまえもか!)。

DMなら一瞥してゴミ箱行きなのですが、ファックスの場合は、短時間とはいえ、こちら側の電話回線を広告主のの勝手な都合で占有し、ファックス用紙を浪費させるのがタチの悪いところです。

少額とはいっても「相手先に負担をかけて、自分の広告をする」会社の経営感覚が、頭の古いほろよいには理解できません。

登録したファックス番号に、機械が自動的に決められた広告の原稿を送りつけるわけですから、広告主は人件費が不要で、電話代だけで広告できるわけですから楽な方法だとは思います。

1.000回ファックスして、2.3件程度しか反応がなくとも、それでペイできるのでしょう。ある意味、合理的といえば合理的なのでしょうが。

でも、ほろよいはこの類のセールスファックスをしてきた会社には、(いくら商品やサービスがすばらしく、激安でも)絶対おつきあいしたくありません。



2003年09月03日(水) 金紋本醸造のビン詰めでした。

朝から金紋本醸造のビン詰めでした。

きのう濾過作業を行ない古酒500リットルと新酒1200リットルほどをブレンドして17.9%の原酒をつくり、15.8%に割り水しておいたものを、小林君と早藤君と3人がかりで、お昼までかかって1.8リットルビンで1100本ほどビン詰めしました。

まだまだ残暑がきびしいですが早朝はけっこう冷え込み、布団にもぐりこまないと風邪をひいてしまいそうです。

これから釣瓶落としに気温も下がっていき、日本酒のお燗が恋しい季節となってくれることを祈りつつ、ちょっと多めにビン詰めしました。

新酒が半分以上入っていて、味の変わりがどの程度かちょっと心配なので、ビン詰めしたお酒のなかから1本抜き出し、利き酒をかね、いっぱい呑みながら日記を書いています。

どうやら、バッチリの濾過とブレンドでした。次から次へと杯が進んでいきます。今日は4合は呑めそうです。




2003年09月02日(火) 本醸造の濾過作業

金紋本醸造(他社の上撰クラス)の原酒を、貯蔵タンク1本分(6600リットルほど)ろ過しました。

これまで去年のお酒(平成13年12月から14年3月に造った酒)をビン詰めしていたのですが、ようやく在庫が切れ、今年のお酒(平成14年12月から15年3月に造った酒)に手をつけることができました。

しぼりたての時期からひと夏すぎ、貯蔵タンクで6ヶ月余り(常温)熟成していますので、まあまあ落ち着いた感じの原酒になっていたのですが、若干、若さが残り、荒荒しさも感じられましたので、1000リットルあたり70グラムほどの活性炭を使い、落ち着いた感じの原酒に仕上げました。

いつもは春の需要期間が終わる6月位にに新酒に手をつけるような製造計画を立てるのですが、レギュラー酒の販売量がここ数年漸減しているので、予定より3ヶ月ほど遅れています。

去年の古酒の半端が500リットルあまり残っており、それに本日ろ過した新酒を1200リットルまぜて明日ビン詰めの予定です。これを合酒(あいしゅ)といい、古酒から新酒に切り替えるときに、急激な味の変化がおこらないようにする配慮です。

残り5400リットルほどは、ろ過済みの原酒をいれるタンクに貯蔵しなおし、これから何回かにわけてビン詰めします。

古酒から新酒への切り替えは、どの蔵元さんでもあることなのですが、たまに「味がかわった」と電話してこられる愛飲家の方がおいでです。

事情をお話し納得していただくわけですが、味が変わったことがわかる位、続けて愛飲してもらっているお客様がいることは、まことにありがたいことだと感謝いたしております。

しかし蒸し暑い中、汗ずくになっての作業でほっこりしました(ろかの具合を確認するため、何回かきき酒をしながらの作業で、もちろん呑んじゃいないんですが、結構よっぱらってしまい、これもこたえます)。

今日は、お風呂に入ってはやめに寝ます。










2003年09月01日(月) 涙雨

隣町の蔵元さんの会長さんがお亡くなりになり、御葬式にいってきました。

県内では吟醸酒醸造のパイオニア的な存在で、すでに全国区の蔵元として評価の定まったお蔵なので、取引先や、同業者など多くの参列者がおいでになっていました。

12時からの告別式ということで、日が照りつけ残暑厳しい中での葬儀となったのですが、出棺の際、晴れた空からいきなりパラパラと雨が降ってまいりました。

強く降るわけでもなく、まるで死者を悼むような雨の降り方はまさに「涙雨」。
天が泣いているような風情でした。


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