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■ 水底に輝く石
不倫の女の子なんて、水底に輝く石みたいなものね。 拾ったときは、みずみずしく光って、色も形もほかと違って見えて、 宝石みたいに、とってもきれいだけれど、 しばらくポケットの中に入れておいたら、 乾いて表面は傷だらけで、少しもほかと違わない、 きれいでもなんでもない石に過ぎなくなってしまう。 拾ったときは、日差しのきつい真夏の昼間、 暑さと、青空がまぶしいトキ。 気づいたときは、日も落ちて、夕暮れ色が迫っていて、 涼やかな空気になっている。 ねぇ、私は捨てられてしまうの? 何の変哲も無いただの石でも、変わらず宝石のように、 大切に、してもらえるの? 何年もかけて作り上げたプラモデルと、 今日のお昼間に拾った石、 あなたは、どちらを選ぶ?究極の(?)選択。
あなたは、 きっと、家庭を選ぶ。 それは子どものころから、決まっている。
子どもは、見つけたときの輝きを失ってしまった石になんて、 興味を抱かなくなって、「ちえっ、」って舌打ちしたあと、 また、元の川に投げ捨てるのでしょう。
そうして、私はまた、一人ぼっちで涙も水の流れに紛れて、 忘れられたまま、どこかに流れ着くことも出来ず、 大雨で流されてしまうのを、頼りにしたまま、 ずっと、ずっと、同じ水底に留まっているだけ。。。
2001年05月31日(木)
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