Love Letters
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2008年07月31日(木) 浴衣と筆


 二日目の朝食の時、

 私はあなたにメールを送っていました。




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 それから、夜になるまで

 私達はそのことを封印していました。



 その日は藍色の絞り染めの浴衣を選びました。

 夜のお散歩から帰ると、

 私はあなたに有馬で買って貰った

 人形付きの朱色の筆を渡しました。



 浴衣の帯だけ解き

 あなたの布団に忍び込むと、

 あなたは私をじっと見つめ

 浴衣の胸元を開きました。



 着けていたブラをするりと外すと、

 あなたは悪戯っぽく

 筆の上にちょこんとのっている人形を

 揺らしてみせました。



 暗闇にぼんやりと浮かぶ

 白い胸の裾野から先端に向かって

 柔らかい筆先で撫でられながら、

 敏感過ぎる二つの突起は

 あっという間に硬く尖りました。



 そのあまりにも軽いタッチに焦らされながら、

 私の身体が悶え、

 喘ぎ声を上げているのを

 あなたは面白がっているようでした。


 「ねぇ…」


 耐え切れずに言いました。


 「お願い、噛んで…」


 それからあなたは

 痛いほどに尖った私の葡萄を

 一つずつ順番に口に含むと

 私が最も感じる強さで

 それを舐めたり噛んだりしました。



 葡萄の先端が硬く尖るほど、

 私のその部分からは

 熱くとろりとした液が溢れ、

 私の声は次第に泣き声に変わっていくのでした。



 あなたに甘噛みされると

 どうしてあんなに気持ちがいいのでしょう。

 甘い痛みと狂おしい快感の間を

 意識が行きつ戻りつする悦び。

 恥ずかしさと切なさと嬉しさが

 身体中にこみあげて、

 息も絶え絶えになってしまう…。



 脚の奥を濡らしながら

 あなたの硬くそそり立つものを

 舐めたり、しゃぶったりした後は、

 あなたの上に跨り、

 その熱い一点で繋がりました。



 ピクピクと脈打ちながら

 突き上げられるあなたのそれを

 体の奥に最も感じる角度で、

 私は貪るように腰を振りました。



 出かける前に丁寧に着付けした藍色の浴衣は

 布団の上に脱ぎ散らかされていました。



 さっきまで 私の素肌を撫でていた

 朱色の筆はどこかに置き去りにされて…。



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2008年07月30日(水) 幸せな午後


 二日目も朝からとても暑い一日でした。

 それでも朝食を食べて一休みしてから、

 あなたの提案で私達は近くのお寺を見に行きました。



 賑わう通りから離れた場所にそっと佇むそのお寺。

 鳥居をくぐると、外の熱気から隔離されたように

 心地よい風が吹いていました。

 よく手入れされたお庭はとても綺麗でした。

 お寺を出た後、

 私達は地元のお蕎麦屋さんでランチをしました。



 旅館に戻ってからは、

 夕食までの時間をお部屋でのんびり過ごしました。




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 とても気持ち良さそうにあなたが眠っていたので、

 私はあなたが目を覚ますまでずっと起こさずにいました。



 「気持ち良く眠れたよ。^^」


 後になってあなたが言いました。

 あなたと二人っきりで静かに過ごした、

 ただそれだけのひと時だったのに、

 何だかとっても幸せな午後でした。



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2008年07月28日(月) 待ちわびて…


 私達が泊まった旅館は

 お料理が美味しいことでよく知られています。

 私達はゆっくり時間をかけて、

 地元の新鮮な海の幸がいっぱいの夕食を堪能した後、

 温泉街に出かけました。



 私はこの日のために

 自分で浴衣を着られるように練習しました。

 自分の帯も持って来ていました。

 とは言え、

 借りた浴衣はサイズも大きくて、

 家で自分の浴衣を着たようには上手くは出来ません。

 ささっと手際良く着るつもりが

 思ったより時間がかかってしまいました。^^;

 ロビーで長いこと待たせてしまったあなたに謝って、

 夜の街に出かけました。



 今回は7月の三連休ということで、

 以前来た時よりもずっと

 夜の街は華やかに賑わっていました。

 私はあなたの腕にそっと手を絡めて

 お土産屋さんの灯で明るい街を歩きました。



 お部屋に戻ると

 既に二組のお布団が綺麗に敷かれていました。

 あなたが私の浴衣姿の写真を数枚取った後、

 私達は二つのお布団をくっつけて

 抱き合って眠りました。



 久しぶりに会った前の晩から

 私達はキスの一つもしていなかったので、

 浴衣を脱ぐことももどかしく、

 あなたの指先が私の肌をなぞっただけで

 私の身体は火がついたように熱く燃え上がるのでした。



 あなたの指が

 蕩けるその部分に滑り込むと、

 私の身体はますます熱を帯び、

 容赦ないあなたの視線に晒されて

 あっという間に登りつめていくのでした。



 甲高い叫び声と共に

 あっけなく逝かされてしまった私。




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 「今夜はもうこれ以上無理よ…。」


 真剣に許しを請う私を見つめて、

 ようやく開放してくれたあなた。

 前の晩の宴会の時から

 ずっとあなたを欲していた私の身体は、

 やっと大好きなあなたと繋がることが出来ました。



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2008年07月27日(日) 二泊三日の温泉旅行


 仲間との宴会があった翌日の正午過ぎ、

 あなたとJRに乗って温泉旅行に出かけました。

 連休初日でみどりの窓口には長い行列。

 楽しみにしていた駅弁を買う時間も無く、

 せわしなく列車に乗り込みました。



 私達にとって列車での旅は今回が初めて。

 今まではいつも車での移動だったから

 運転するあなたに話しかけづらかったけれど、

 今回は隣のあなたとずっとお喋り出来て幸せでした。

 眠くなったら肩を借りることも出来ました。^^



 3時間近くかかって、やっと終着駅に到着。

 そこから送迎のバスで旅館に向かいました。

 懐かしい木の温もり、美しい庭園。

 2004年8月14日、

 私達はここに初めて泊まったのでした。



 窓から庭園が見える綺麗なお部屋に通されて、

 お茶を飲みながらあなたと一休み。

 4年前より少し成長した私達がいました。



 しばらくして、

 仲居さんが大きな木の箱を持って来ました。

 中には綺麗な色とりどりの浴衣が入っていました。




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 今回は二泊したので、二枚の浴衣を着ることが出来ました。



 あなたは早速持ってきた二本のワインを冷蔵庫に入れました。

 美味しい夕食を楽しみにしつつ、

 私達はそれぞれ館内のお風呂に向かいました。



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2008年07月26日(土) あなたの仲間と


 あなたが毎年参加しているグループの宴会に

 今年は私も連れて行ってくれました。

 友達に改めて私を紹介することを躊躇っていたあなた。

 カジュアルな宴会のその席で

 取り立てて私を紹介することはなかったけれど、

 きっとあなたの私に対する特別な態度で、

 誰の目からも私達はステディな仲であることが

 明らかだったでしょう。



 あなた以外全ての人が初対面というその席で

 私は素のままで自然に振舞えるほど、

 美味しいお料理とお酒を愛するという共通項で集まった

 異業種の人達の会はとても楽しいものでした。

 そんな雰囲気の中で、




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 私達の仲をあまりおおっぴらにしたくないと言っていたのは
 
 どこの誰でしたっけ?(笑)



 大きな鍋を囲んでのお酒とお喋り。

 向かい側のあなたが私にそっと目配せして、

 私の器にいっぱいよそってくれるのでした。



 翌日、あなたに聞いてみました。


 「どうして、昨夜私のことばかり見てたの?^^」


 「俺の会社の奴が仲間内の宴会に彼女を呼んだんだけど、

  彼女がその場の雰囲気に馴染めなくて

  後で喧嘩になってフラレたから…。

  それで小夜子の様子がずっと気になってたんだ。」


 「ふ〜ん、それは意外。^^」


 「そうか?^^」


 「うん、あなたは私に振られるなんてこと、

  これっぽっちも心配なんてしていないと思ったわ。」


 「そりゃ、心配するよ。」


 「何だか嬉しい。^^」




 二人きりのデートもいいけれど、

 友達と話すあなたを見るのも新鮮で楽しいものです。

 
 「今度、もう一つのグループの宴会にも行ってみたいなぁ。」


 「いいよ。^^」


 今回の私の振る舞いが合格だったのかな。

 あなたが時々出かける常連だけのお店の宴会にも

 連れて行ってくれると言いました。

 その会に参加できるのは常連メンバーの妻か

 本当にステディな彼女だけです。


  
 「私達はいつか一緒になるの?」


 「だって、そうなるしかないと思うんだよね。」


 あなたらしい言い方。

 でも、そんな言い方が今の私には嬉しいの。

 私達がいずれ一緒になることは、

 きっと出会った時から決まっていたのでしょう。



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小夜子

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