Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2012年07月30日(月) タガララジオ29を更新 enpitu日記のサーバー復活



ごおおお、このenpitu日記のサーバーが数日間ダウンしていたのであった、復活よかったー

写真は午前5時からリアルタイムで観たロンドンオリンピック開会式のフィナーレで歌うポール。

サイモン・ラトルとミスター・ビーンがヴァンゲリス「炎のランナー」で共演に鳥肌でしたー

タガララジオ29を更新


2012年07月27日(金) 線量計と機関銃をアマゾン手配




片山杜秀先生の『線量計と機関銃──ラジオ・カタヤマ【震災篇】』をアマゾン手配する。

怒れ! クラシック・ファン。 戦後最大の国難に喘ぐニッポンにカタヤマの獅子吼が谺する──
当代随一の論客が放つ痛快無双の文明×音楽批評!BGMは希望の歌か、それとも鎮魂曲か?
(コピー文)

セーラー服と機関銃をだじゃれたラジオカタヤマ、怒って書いてんのかなー

明日は金曜日だから国会包囲デモなんだが、ブラッドメルドートリオ@サントリーホールを観せてくれるというのでジェフバラードを拝みに行ってくる。

次の選挙では原発に対する態度をみて投票するので、はやくしてほしいぞ。

Stephen Cornford, Patrick Farmer, Sarah Hughes, Kostis Kilymis - No Islands


「要注目のドラマー Tyshawn Sorey氏が、
「Al-Tyshaq Abu Soriyah」と名乗るようになった。」とFBで池田さん、
「lpれぁら・・・これから何て呼べばいいの?読めばいいのー?アル・タイシャ・アブ・ソライヤー???」
「或る帝釈 危 そりゃ〜!?」

東京や下北沢や練馬田柄通りや京都や表参道月光茶房前とか、人口密度ばんざいな気分だ。
あちこちのアパートから開けた窓からラジオやテレビの音や話し声がひそひそ響いている夏の夜はすてきだ。

どの道路にも道端にいろんな人々が暮らしている気配がしている。

Michel Doneda, Jonas Kocher, Christoph Schiller


こういう夜はガリガリ君たべながら図書館から借りてきた子ども用の絵本をめくったり。

世界は音が出る世界だ。スーパーで買い物をしたりタイムカードを押して働いたり地下鉄に乗って書類を届けたり年金支給額に愕然としたりするのはかりそめのルールであり、くるまのスピーカーから鳴る音楽だけがリアルだ。CDを検索してウキウキして購入しているわたしたちなんていうのは絶滅危惧種みたいなものであろうか。

Tyshawn Sorey's Oblique, 2012 NYC Winter Jazz Fest


Lol Coxhill - solo at BAC


福島恵一:耳の枠はずし「ロル・コックスヒル追悼」


Max Eastley, Steve Beresford, Lol Coxhill


Eddie Prévost - Flayed


Ain't That Peculiar - Japan


Pat Metheny & Brad Mehldau Quartet - Live in San Sebastian Live (2007)


Jan Garbarek Group - Mission: To Be Where I Am


2012年07月26日(木) 菊地雅章TPTトリオの速さ




この写真は公演時のポスターを原田和男さんが最近アイフォンで撮ったもの。

キースジャレットヨーロピアンカルテットの『スリーパー』のサンプルが届いた。
Intoxicateへ800字で紹介文。
70年代キースの傑作ライブ『パーソナル・マウンテン』、79年4月の日本公演、これの残り音源なわけですが、すっかり彼らの演奏記憶が無くなっている・・・、LPで聴いたなあという記憶しかないのであるし、わたしはアメリカンカルテットの儀式ともいえる演奏『残氓』『心の瞳』に心奪われていたのであるからこちらに加担する耳の論陣とまでは言えないけれど、軽視していたかなあ。

そこは、初めて出会うように聴くことで、33年経って復刻された音源を斬ろう、
あ、斬る必要は無いのだ、ファンに届けるテキストをまとめればよいのだ。

菊地雅章TPTトリオで感じた集中と速度があれからずっと体にあって、
他の音楽が鳴っているように聴こえる以上には聴き取れない感じが続いている。

森本恭正著『西洋音楽論』の著者が感じる“日本人の演奏を感知する”鋭敏は示唆的であるし、わたしもジャズにもロックにもクラシックにもそれは明確に感じてきている。

信号が黄色をはさんで青になる、オートマがまったく普及していない、欧米の感覚!
桑田真澄が一塁送球を日本の武道家にやらせたら、野球の文脈に無いフォームでいとも簡単にプロ野球選手よりも速く送球してしまった、その感覚。
菊地雅章TPTトリオの速さはそういう比類の無さなのではないだろうか。

その、これまで聴いてきた欧米の音楽に乗らない屹立に対して、わたしはビックバンだと言ってもみた。

一歩、前に進んだかな。

タダマス6で番外選曲されたBecca Stevensって、若林恵さん(WIRE編集長)がmusicircusで選んでいた盤だと思い出した・・・
若林さんはCDジャーナルでベスト5も発表していて、ビョークの12インチシングルが挙がっていたのが気になってた、You Tubeにあった!

Bjork - Crystalline (Omar Souleyman Remix)


Test
Bob Hughes: bass
Marc Anderson: percussion
Steve Tibbetts: guitar and kalimba

ただのつまらんロックバンドやんちゃ・・・Northern Song は一瞬の架空だったのだ


2012年07月25日(水) “そこに自分の考えはあるか”音楽評論家・吉田秀和の遺言




小石川図書館に向かう住宅地の一角に原爆で死んだ母子の写真があった。原爆に原発に、黄色い人種をナンだと思っているのか、人体実験させられる丁稚奉公使用人に過ぎないのだろうよ、白人にとってはー。

23日放送NHKクローズアップ現代「“そこに自分の考えはあるか”音楽評論家・吉田秀和の遺言」出演片山杜秀、を観た。

わたしが吉田秀和の名前をきいたのは、レコード芸術誌の特選盤のことを話していた20代はじめの頃(1980年代前半)にクラシックリスナーから「吉田秀和は天皇のような存在だからねー」と形容しているのをきいたときだった。

Jazz Tokyoの丘山さんが追悼文を書いている。そりゃあ、がっかりだよなー。根性ねーよ吉田秀和、と思う。

だいたい小澤征爾が民主党政権に変わったときに小沢一郎に会いに行って
「音楽財団などへの天下り官僚の中抜きをやめてくれ!」と直談判したのは記憶に新しいが。

それは小澤征爾が指揮者がやるべきことだったろうか。

それは音楽評論家の仕事だろう、吉田秀和も天皇扱いされて隠居してんじゃねーよ!とおれは思った。知っている立場に居て、自己の損得で状況に批評を加えないでいるのは、ライターとは言えない。

で、中抜きを抑止する何らかの反応は起こっていない。小澤の行動と発言を新聞で読んだ吉田はどんなことを思って考えていただろうか。

“晩年、特に原発事故に大きな衝撃を受けた吉田さんは、「日本人にはまだ自分で考える力が備わっていなかった」と悔やみ続けたという。”
・・・おおお、そういう上から目線が終わってるぜよ吉田秀和。・・・だから悔やんでいたのだろうか?

日本人の考えるちからのモンダイではない、でしょ!細川護煕がこないだつぶやいた「官僚の個々人はとてもいいひとが多いのだけど、官僚組織になるとどうしてもダメだね・・・」というところにモンダイがあるような気がする。それは寄り合いという日本の文化、宮本常一がリサーチしていたけど、からつながっているから、わたしのような一般人にもモンダイは内在している。

あ、仕事に行かないと。以下、今日聴いていたYou Tube

Lucio Capece, Lee Patterson - Empty Matter


Miles Davis (Live Montreux / 1973)


XTC - The Ballad Of Peter Pumpkinhead


Grateful Dead - St. Stephen - Live 1969 (HQ Audio)


The Beatles - Strawberry Fields Forever [HD][1080p][Remastered 2009][CC Subtitles]


jungle taitei - opening and ending theme


三善晃(Akira MIYOSHI) − 響紋〜童声合唱とオーケストラのための(KYOMON)


広沢虎造 - 森の石松三十石船道中 1/3


Albert Ayler - Spiritual Unity - 01 - Ghosts_first variation


ザ・ヒットパレード


Rainbow - A light in the Black (RIP Dio)


田中陽子 陽春のパッセージ


奈良東大寺二月堂 修二会 お水取り Todai-ji, Nara Japan


四天王寺聖霊会舞楽大法要


Thomas & Seamus Haley - Masabumi Kikuchi



2012年07月24日(火) 聖タダマサの昇天、使徒マスコ、使徒ハシヅメ、神トラック十五夜の光臨。カラバッジオ。




白鵬×日馬富士の全勝優勝決定戦を録画予約してて、134分の序の口取り組みから再生していって、いいだけ気持ちを盛り上げて、いよいよ結びの一番、二人の名前が画面に現れた瞬間に、・・・録画が止まった。容量がいっぱいになっていたのだ。

演奏家は表現者はクリエイターは、狙って作品を表現しているとして、リスナーはその意図に従属しているのかといえば、おれは違って、表現意図を超えたようなものをリスナーは聴いていいと考えていて、世界で自分だけしか妄想してないようなものまで聴取してなんぼだという気持ちがある。空想的創造的聴取、とても言おうか。吉田秀和が拓いたのはそこだろう?

京都在住のイタマキさんから昨日の画像に対してカラバッジオみたいとコメントいただく。

「聖タダマサの昇天、使徒マスコ、使徒ハシヅメ、神トラック十五夜の光臨。カラバッジオ。」

橋爪亮督グループ『アコースティック・フルード』を福島恵一さんがレビューした記事の中で、

「NYシーンの様々な特質(試行錯誤のとりあえずの到達点)、すなわちソロよりもアンサンブルへの志向、フレーズに対するトーンの優先(自然とサウンドは浮遊感を帯びる)、音色とリズムの複層化、余白/間/沈黙の重視、複数の異なる速度の共存(フロントよりもバックが素早く遷移し、相互の同期/非同期を使い分ける)、空間的コンポジション(空間を浮かび上がらせるための時間時の微分的コントロール)等」と記している。

ソロよりもアンサンブルへの志向
フレーズに対するトーンの優先
音色とリズムの複層化
余白/間/沈黙の重視
複数の異なる速度の共存

これらによる「空間的コンポジション」

・・・なんという批評の鮮やかさだろう・・・

かりそめにも多田と益子は批評ユニットを名乗ったはずだ、益子さんは月に20枚くらいの精選した新譜をリサーチしNYへ定点観測へ出かけつぶさな情報収集と発信を行なっているのに対して、このおれはきよちゃんに「おとん、ジャズ、やばい!」と言われて『坂道のアポロン』OSTを買ったばかりにもやしと玉子とシャウエッセンはどうしようと財布と相談するような朝を迎えたり、その前に買ったCDがぱみゅぱみゅレボリューションだという、・・・ていたらく。

菊地雅章TPTトリオの演奏に、「速度」というキーワードに言い及んだが、すでに出ているではないのか?しかし、それは速度という語の意味の捜索にかかってもいるか。

菊地雅章TPTトリオの演奏は、ちょっと隣接する参照点が見つからないくらいに孤立して屹立しているところがある。この集中、この速度。

ギターのニューフェルドがインタビューに応えてるのを今朝発見した。

Q:トッドがPooと知り合って一緒に演奏するようになった経緯は?
Todd Neufeld:Pooの音楽を知ったのは18才の時だ。ローカル・ベーシストだけど、頭抜けた才能のある奴が『テザード・ムーン・プレイズ・クルト・ワイル』を聴かせてくれたんだ。最初の1音から音楽の神秘性に気付かされたCDだった。彼らの音楽がいつまでも耳に残って忘れることができなかった。幸運なことに、それから何度かヴィレッジ・ヴァンガードでポール・モチアンのバンドで演奏するPooを生で聴く機会があった。
それから何年かして、バードランドでPooと合うチャンスがあった。だけど、本気で会ったのはトーマス(モーガン)がPooと演奏するようになったからだ。「ジャズ・ギャラリー」での出会いがPooの印象に残ったようで、それからPooのロフトに出かけるようになった。そして、一緒に演奏するようになり、TPTに発展した、というわけさ。

Q:Pooの音楽に対する取組み方をどう思う?
TN:複雑極まりない。神秘的ですらあり、極めて高いレヴェルにある。深遠で歴史を感じる。学識も豊富だし。それでもなお自発的で新鮮な音楽を追い求めている。失敗はあり得ない。とことん厳しく。

Q:PooやTPTと音楽を創造していくにあたってどこがいちばん面白い?あるいはエキサイティングかな?
TN:非常にパーソナルなプロジェクトだからね。Pooとトーマスは今の僕にはとても大きな存在なんだ。人間としても音楽自体もね。ものすごく凝縮された音楽的な会話があって、瞬間的に3人で絵を描いているように感じている。お互いが強烈に作用し合っているので息を抜く暇さえないほどさ。時には、サムライの真剣勝負やギャングの撃ち合いのように感じている。僕自身の本能や勇気との闘いでもある。

Q:来日公演の抱負は?
TN:日本で演奏できるのは光栄なことだと思っている。早く演奏を聴いてみたいね。僕らの音楽が明瞭にリスナーの耳に届くことを願っている。


2012年07月23日(月) タダマス6後記




昼新ピで『橋爪亮督グループ改め市野元彦セッション』(橋爪さんが演奏できなくなったために、急遽クァルテットからトリオ編成になった) を聴き、新ピ近所のカフェで軽食をとって四谷三丁目に移動。喫茶茶会記の『タダマス6』に参加。こちらのゲストは予定どおり橋爪さん。
益子&多田のジャズ新譜CD紹介の会の6回目。
新譜を扱うからネタ枯れはないが、主催者の話ネタもつきることがないのは、単にジャズ新譜紹介にとどまらず、さらに話の焦点がジャズ表現という一表現形式の枠におさまることがないからだ。そしてこれがこの音盤茶話会のキモでもあるのだ。今日は「速度」の話、「テクスチャー表現」の話等々。橋爪さんの話術の巧みさにも全員魅了されました。
レフト橋爪亮督、不動のセンター多田雅範、ライト益子博之。
(写真:原田正夫さんFace Book投稿)

ううう、神がかった構図の写真・・・わたしは音楽聴いて左右のコメントに目を白黒させてただけ・・・

「耳のグレイトフル・デッド状態になりました・・・。益子さん橋爪さん来場いただいた皆様茶会記の皆様ありがとうございました。「十五夜2010.06.26テイク」、この実測100回は聴いた神トラックを橋爪さんご本人と聴けたのは一生の思い出です。菊地雅章TPTトリオ体験を含めて2012年は耳はもっと遠くへ行けるドキドキです。ありがとーかみさま!」Face Bookへ投稿

マーク・ターナーFLYトリオ『Year of the snake』(ECM2235)2012のトラック(8・11・12)と橋爪亮督グループ「十五夜」の同期は、ジャズ史の潮目を目撃したような感覚になりましたねー。

ジョー・ロヴァーノのジャズ史における革新を橋爪さんが証言されたのもシビれました。

いちおうの名目で現代ジャズと言ってますが、ロックにもSSWにもクラシックにもフィールドレコーディングもドゥームにも同じ水が流れている風景の中に居るわたしたちの耳、な、この集まりの総体がどこかLive Dead / Grateful Deadな高揚な気がしたのは、益子さんからNYお土産でいただいたRolling Stone誌 500 Greatest Album of All Time 特集で同盤が247位に不当を言いつけたきっかけでありました。

Guillermo Klein & Los Guachos トラック1の橋爪さんの拍子分析はすごかったですねー。このトラックはこのところわたくしのヘビロテで、アタマん中にこれを鳴らして仕事していると歩き方がおかしくなってしまって万引き犯人をマークしててもすぐに気付かれてしまう困った事態。

見事に現在進行形を浮かび上がらせる益子さんのアンテナの鋭さと分析はさすがだ。

柳樂光隆さん、藤田康城さん、池田達彌さん、八幡好美さん皆さんとお話できたアフターアワーズ。

藤田さんは福島恵一さんのブログ告知経由でご来場で、音楽サイトmusicircus盟友堀内宏公さんともお知り合い。

Like falling out of trees into collector’s albums / Patrick Farmer (Consumer Waste 04)
をネットで手配完了。

福島恵一さん、原田正夫さんに教わって、耳がすでにざわめいております・・・。



2012年07月22日(日) 山田和樹、ポール・マッカートニー

今年の「サイトウ・キネン・フェスティバル松本(SKF)」(8月4日から9月7日)、
体調不良で活動を休止している小澤征爾の希望で、
メーン公演を指揮するのは山田和樹(38)とダニエル・ハーディング(36)となった。
山田は、小澤から楽譜をめくりながら音楽づくりについて助言を受けたと。

と日経21日朝刊にあった。
山田和樹の指揮には光るものを感じていたので、わたしもこころの奥でガッツポーズ。
小澤、わかってんな!

ヒッピー文化が頂点をきわめた67年のモンタレーポップフェスティバルで
衝撃的なデビューをしたジミ・ヘンドリックス、
その出演はポール・マッカートニーの推薦で決まったものだった。
と、日経19日夕刊で小野島大が書いている。

ごおお、知らんかった・・・。ポール、わかってんな!


2012年07月21日(土) 「四天王寺の聖霊会」、なんで国立劇場でやるのだ?

ぼうと過ごしていると、見逃すことがあります。

野島稔のピアノは見逃しそうだよなー

「四天王寺の聖霊会」なんてのが、なんで国立劇場でやるのだ?

昨年夏の浦野由松じいさんの二十三回忌法要を国立劇場でやるのに等しい暴挙ではないのか。

じゃぽ音っとブログのチェック遅れ、やばい、すぐにチケット手配した、1F13列47番確保。
「四天王寺の聖霊会@国立劇場」

ここ数年年金受給年寄り、今の日本を築いたあの能天気な団塊の世代が暇を持て余すので、こういう催しは増えるかもしれない。
こないだの日本の現代音楽サントリーホールだって団塊の世代が74%を占めていた。


2012年07月20日(金) あさって22日の音源が続々到来している!




あさって22日の「第6回益子博之=多田雅範四谷音盤茶会」の音源が続々到来している!

ジャズは生きている。

あれだな、耳に瑞々しいんだおお・・・。
You Tubeにもたくさん挙がってもいて音質はやっぱり大きなスピーカーで聴きたい!

皆勤いただいている
月光茶房の原田正夫さん

音楽評論家の福島恵一さん

二人の勝負審判部長の物言いも大いに気になりまする・・・。

複数の耳で、自分も集中した状態で耳をそばだて、耳に到来した感触を口にしてみるひととき。いつも2時間ぎりぎりで持たないくらいだ。50枚くらいの精選された新譜群から選りすぐられた10曲+2曲。

回を重ねるごとに耳の変容を体験する。しばらくほかのジャンルの音楽が聴くことが困難になるくらい。


Bon Iver


ブノワデルベック




コリンステットソン



トーマスフジワラ



リョースケハシヅメ


Hugo Carvalhais


マークターナーフライ


ヘンリースレッギル


ジェロムサバー


2012年07月19日(木) ジレミー・サイマーマンのクールな手つきについて




前回の四谷音盤茶会で、ジェレミー・サイマーマンのトラック「Burned Across The Sky」に、
「即興もエレクトロアコースティックも現代音楽も混交した、わたしの好きなものがすべて入っている!」と騒いだので、
『Fire Sign』 Tzadik 2011
『Under A Blue Grey Sky』 Porter Records 2010
『Big Experience』 Solponticello 2007
の3枚を聴いていた。

『Fire Sign』が突出して成功している。

サイマーマンの才能は、聴かせどころの仕立てが巧い、点にあった。
ずいぶんたくさんのCDを聴いて育ったのだろう、既視感いっぱいの過去のカッコいいフォームがサンプリングされているような具合なのだった。
そのあっけらかんとした手つきは菅野よう子に似ている。

ポップ・チューンのように楽しまれる素材として、彼の音楽は成立している。

その際立った力量は、プロデューサー的なのだし、クールで、新しいのだろう。編集者みたいなもんでもあるな。

土曜日の月光茶房でサイマーマンのほかの作品も聴かせてもらったけれど、そのあたりは一貫していた。

菅野よう子プロデュースの『坂道のアポロン』が、わたしのオーディオルームでもジャズ喫茶でもうまく鳴らずに、ツタヤの店内で楽しく聴こえたように、サイマーマンのCDもファッションショーのBGMみたいに接するのが一等良く聴こえるのではないだろうか。


2012年07月18日(水) ジャズにおける速度

日野グループのベーシスト須川崇志さんから
菊地雅章TPTトリオのライブレビュー原稿を受け取った。
次回更新のJazz Tokyoに掲載される。
須川さんは2日目のトーマス・モーガンに自分のベースを貸している。モーガンが使っている同じ弦を張っているので使いやすかったのだろうと述べている。

須川さんはニューヨークでプーさんとデュオセッションをした際の「速度の違い」圧倒的な違いについて言及している。

そう、それはわたしも、速度、光速としか言い及べないところの感覚だ。

チャーリー・パーカーは速度である。

ジャズを聴きはじめて、後藤雅洋『ジャズオブパラダイス』をめくって「チャーリーパーカーってサックス奏者がすごいのかー」と、貸しレコード店でパーカーのオンダイアルを試聴、といっても店でかけてもらっただけであるが、一聴して「断然速度が動きのモーメントがチガウ!」と、ジャズ初心者が判ったという経験が最初にあるから、チャーリーパーカーがよくわからない難解だという文章を見ると、信じられないと思っている。

速度と言っても、さまざまなフェイズがあるから、マイブラに速度を感じる、ツェッペリンに感じる、能の音楽に感じる、いろいろ形容可能ではあり。

タイション・ソーレイがキクチとのピアノセッションで、まったく入って来ることができなかった、しばらく顔を出さなかった、という逸話も、キクチの速度の存在を示していると思う。そして、そうした速度との遭遇が、演奏者やリスナーの感覚を変容させてしまう。

灰野敬二のノイズギター音にも最初から速度が在った。

「速度」は、なんでも解決してくれるキーワードではないにしても、そうとしかとりあえず書くことができない体感。


2012年07月16日(月) Mauricio Kagelの『Acustica』を断ずる

那須塩原での夏休みなんてのは夢の夢でございます。

Mauricio Kagelの『Acustica』のDG盤アナログを聴いてのけぞっていた土曜日でしたが、

2分あたりからイイですね!

どこまでイイか検証中。

6分台から8分台が良く、9分台になると単調に弛んできてしまいます。
それに慣れてしまいます。

インプロとして現代音楽を断ずる!という
まったく意味のないことに夢中になってしまいました。

今日から51さいです。
師の竹田賢一さんとわたしは同じ誕生日です、Face Bookでメッセージいただきました。
火種を持ち進め、との、お言葉でした。


2012年07月14日(土) 松村禎三「交響曲」

サントリーホールへ。
日本フィルのコンサートを聴きに行き、松村禎三「交響曲」にカンドーした。
クラシックのすごいところはスコアが残って、再現できるところだ。
スコアが残っても、時代の空気というか同時代性まで再現はできないのは言わずもがな。
大ホールのオケのパワフルな音響で体験することが求められる、の。

帰りに月光茶房に寄る午後4時40分。
お客さまがおられない土曜の夕暮れ、なんと貸し切り状態ではないか!
ど、どんな音楽でもかけられるぞ!
マウリツィオ・カーゲルのドイツグラモフォン盤アナログがかかる

な!なんじゃ、ドネダもAММもベイリーもヒューディヴィスも居るではないかー、と、大騒ぎする。
ある瞬間に、作品の強度が失われる。
あれ?あれれ?
You Tubeに78分全音源がアップされているので、じゃあ、何分何秒のところで作品は強度を失うのか、おれはあとで検証して発表するっ!

なんて言いながらそのまま那須塩原へ夏休みを過ごしに出かけた。


2012年07月12日(木) ファミリーチャイム / 岡村靖幸 from 『Me-imi』 2004




ファミリーチャイム / 岡村靖幸 from 『Me-imi』 2004

You Tube >http://www.youtube.com/watch?v=8qfeN-FZd2Y

24になった長女と22の長男と20の次男と東浅草のデニーズ日曜の深夜0時。

オーディオを置いた応接間に居候していた14年前?彼らはおれがソファの下に隠しておいたエロマンガを見つけて「おとーちゃん、エロ!エロじじい!」と騒いだ夏休みの昼下がりの出来事が回想される。斎藤和義にしたって岡村靖幸にしたって桜井和寿にしたって、規格外のエロごころが名曲を生むんだ!と、さっぱり説得力の無い。おまいらだってガールフレンド(ボーイフレンド)と温泉行ってんやんか、たまにはおれとかわれ!

なんだかなー、ついこないだまでおまえらを3にん抱っこしていたのに。

「いやー、当時はさ、仕事は見つからないし、かーちゃんとはけんかばかりだし、前の職場で楽しくしている夢見て落ち込むし、スーパーマリオゲームを茶の間のテレビに深夜につけて、いくら跳んでも潜ってもステージをクリアできないし、ゲームの中の橋の裏側のスペースに横になって、ふわーんとした音聴きながら、いっそずっとここでこうしていたいなあ、と、画面見ながら煙草吸っていた、あれは気持ち良かったなー」

「ぎゃはは!おとーちゃん、マリオになってそんなだったのか!やばい、腹いてー、助けてくれー」と彼らに大受けしてしまうのだった。なんかおれもおかしくて腹いてーわ。


2012年07月11日(水) 「現在進行形のジャズ」を巡ってをめぐって




福島恵一さんのブログ「耳の枠はずし」で
「現在進行形のジャズ」を巡って

で、掲げられた“私の耳のとらえた「現在進行形」の音盤からの5枚”、に、魅入ったまま日々が過ぎている。ジャケだけが屹立しており、クレジットがなされない、福島恵一の手つき。

「タダマス」の船出で、“長く孤独な旅路において、束の間「同志」に巡り会えた瞬間”と記述した重さの変奏である。

ジャズの現代性というテーマは、清水俊彦や青木和富やジャズ批評誌や四谷いーぐる連続講演会や村井康司「200CD・21世紀へのジャズ」やマーク・ラパポートの総体として照らされていた。

7月22日に行なうタダマス6「益子博之・多田雅範四谷音盤茶会」の選曲ラインナップが確定した。カラー・ジャケと曲目・パーソネルをデザインした印刷物も上がった。

先月の菊地雅章TPTトリオのライブを体験してから、音楽がまたよく聴こえるようになってきた、と、言葉がついてゆかない感じ、が、トロとわさびみたいになっている。

今になって、ジャズもインプロもないだろう、アヴァンもプログレもないだろう、と、音盤たちから言われているような気がしている。
「げー!すげー・・・」という反応とは限らないが、「くちあんぐり」な聴取体験を追い求めている一点でわたしの日々は成り立っている。

ぜんぜんタイトルどおりの作文になっていないのである。


2012年07月10日(火)



2012年07月09日(月)



2012年07月08日(日)





2012年07月07日(土) TPTトリオの演奏はビックバンのようなものだ




茶話会を「ちゃわかい」とさっきまで読んでいたわたしです、「さわかい」。

菊地雅章TPTトリオの公演は、確実に届くべき聴衆に届いているのだなー。ほんと特別な瞬間、出来事であったと思う。起こっている音楽は、じつは難解ではない。そのような集中の仕方を、あまりみんなしないでいるだけで、つい手垢のついた技法に逃げたり、冒険の度合いを計算してしまったり、してしまうのだ。

TPTトリオの演奏を聴いてしまったら、他の音楽の大半が脱落してしまうようなところがある。こんなに時間を濃密にさせられるやり方が存在するんだ、と驚いて。

そしてその世界は、誰にでもオープンなもの。

怖がらないて、その呼吸法をすればいいだけ。ううん、自転車を限りなく集中させてゆっくりとこぐ、止まるスピードで、高速でゼロに近づく速度で。

TPTトリオの演奏はビックバンのようなものだ。それは断言できるんだが、そのありようを伝達する言葉がほんとうに見つからないでいて


2012年07月05日(木) 7月22日(日)夕暮れは四谷三丁目の隠れ家でタダマス6




PCモニターを新調、タガララジオ29を書けるぞ!と、うきうきする蒸し暑い梅雨空を走る

タガララジオ28
を更新しております。
前回タダマス5で選曲された10トラックについてコメントをずらっと並べてあります!

ジャレット、コンサーツ、ブレゲンツ


2012年07月04日(水) 梅薫楼



静岡県から南アルプスに向かってややしばらく、交差できない山の細道を暴走トラックが一台行くのみの午後。

梅ケ島温泉という五つ星の源泉温泉があるのら。

しかし7月あたまの平日午後。誰も居ない見渡す限り。梅雨の驟雨にしては、土砂降りなのであるし、風光明媚な川のせせらぎのはず、どわーっと濁流が音をたてている。こんなときに山奥の温泉日帰り500円に。

誰もいなくて、ごめんくださいと声をあげるとややあって初老の男性が作業中のつなぎを着て。今日はやってないよ、あらでもせっかく来てらっさるのだし、1時間だけなら、と、誰も居ない浴室を開けてくれたのだった。

まごうことなき一線級のお湯じゃった。宿のまかないをやっているという細身のおじさんが入ってきて、ぼそぼそと四方山話に。温泉につかって話すのは楽しいなあ。お湯を出て、今朝作ったすっぽん粉入り5個たまご焼きとごはんと梅干し4つとサーモスに入れた冷たい麦茶。

目の前に壁のような新緑の山、湧き上がる霧。午後4時、日暮れまでには山をおりなきゃ。

すっぽん効能で、静岡から高速道路を使わないで4時間20分で浅草まで。なかなかハードな走行だけどまだまだおれのドライバーテクは錆びてない。もちろん120%予測安全運転。東名高速と首都高代5000円を節約できたし。


2012年07月02日(月) あなご、または保科正之

おおお、会津藩保科正之の治世はすばらしいねー
すばらしい人柄だなあ。
NHKBSプレミアムに感動して
なんだかコンビニに歩いてゆくのもたのしいぞ。

だいたい現在の政権のありようは
足尾銅山と時の政府と悲惨な農民の図式そのままだなあ
岩波文庫の荒畑寒村著谷中村滅亡史、名著復活読むべし

なあにが民主党分裂だい

投票する政権がなくなったなあ

金曜日の夜に国会議事堂前に行くんだもん
若くて気立てのよいあなごと出会えるかもしれない
あなご?あなごでもいいか!

あいづっこ宣言を暗唱していたおなごがよいなあ

保科正之が正当に評価されていないのも薩長の末裔または藤原家の亡霊たる
現在の治世ゆえであることが、ははーBSプレミアムそこまで言う!

今夜は日本百名山で大台ケ原だ!奈良の大台ケ原だ!


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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