「夢がかなう場所」 - 2009年05月06日(水) ディズニーランドに行ってきました。 楽しかったなあ、と思うのだが、それにしても家に帰ってから何か頭がぼんやりしていて動かない。これは一体なんなんだ、と思ってよく考えてみると、どうやらパレードでの興奮がまだ冷めていないみたいだ、ということに気付いて日記を書くことにした。 小学生のころ、家族で一度行ったことがある。 20年ほど前のことだ。 現在東京在住の弟いわく 「俺もこっち来てからまた何回か行ったけど、子どものころとはだいぶ変わってるよ」 とのことだったが、確かに記憶の中のディズニーランドとは変わっていたように思う。まあそんなに細かいところまで覚えているわけじゃないんだけど、確か昔は、池とか湖にある白鳥の陸上版みたいな感じで足でこいで園内をぐるっと周回する乗り物があったと思う。乗って写真を撮った記憶がある。 それがなくなっていたのはわかった。 ともあれ園内へ。 チケットブースをくぐったところでいきなりドナルドとピノキオ、ゼペットじいさんたちに遭遇。 テンション上がりまくり。 四方八方からカメラや携帯が伸びてくる中、ドナルドが「写真撮らせて!」と言われた順番をちゃんと覚えていて、待ちぼうけの人が出ないように見事な流れで客をさばいているのに感心した。強引に割り込んできたギャル軍団を尻目に、子どもとかおばあちゃんとか、若者の勢いに押されてつい腰が引けてしまいそうな立場の人がカメラを持って待っている姿を見逃さずにさっと肩を組んでカメラに向かってポーズ。 これは他の着ぐるみも同じで、公明正大このうえない采配に早くも感動。 入ってすぐのカフェでまず食事を摂る。 ウエイトレスさんたちの質の高い接客、清潔感と統一感あふれる上品な給仕服。 「これが本物のメイド喫茶だよね」 と陽一君とふたりでしきりに感心する。 料理もおいしく、前に来たときに比べて価格帯も割と適正になってるんじゃないかと思った。 あまりの居心地の良さに 「もう閉園までずっとここにおるわ」 などとのたまう陽一君を無視し、アトラクションめぐりの作戦を練る。 後で気付くのだが、入るなり悠長に食事などしている時点でファストパス争奪戦にはとっくに出遅れているのだが、このときはまだ意気揚々と「こことここでファストパスもらって、その間にこことここで」とかものすごい綿密なプランを練っていた。 まずトイ・ストーリーのアトラクションへ行くと2時間待ち、却下。 ここで初めて係員さんから、ほとんどのアトラクションでファストパスは発券が終了していることを聞く。 仕方ないので向かいの3Dシアターへ。 まあ待ち時間が短かっただけあって内容はそれなりだったけど、ネズミが足元を這い回ったり、犬のくしゃみの飛沫が飛んできたりする様子を非常にリアルに体感させてくれたそのアイディアに脱帽。トイレに行きたかったのも忘れて感心してしまったよ。 ミニーの家に散りばめられている小ネタがすばらしかった。 本棚の本は全部チーズかネズミに関するものだった。冷蔵庫のメーカー名が「cheesemore」でそのまんまやん!みたいな。それに冷蔵庫に貼ってあるお買い物リストが全部チーズだったり、冷蔵庫の中身は当然全部チーズでオーブンの湯気はさりげなくミッキーマウスマーチを歌っており、電話の横にあるTodoリストの「マウササイズをする」もよかった。ミッキーの家にも行けばよかったね。 イッツ・ア・スモール・ワールドは昔ながらのかわいいムードで、ほのぼの。 その後、チップとデールに遭遇。 ドナルドと同様、公平きわまりない接客をこなす二匹に感動。 抱きついてきたチップはとてもふかふかしていてあたたかかった。 それからパレードを見た。 ディズニーランドのパレードの何が魅力的かって、音楽がすばらしいのだとわたしは思う。見た目の華やかさももちろんかなりのものだけど、観客を夢の世界へ誘うのはきっと背後のスピーカーから流れてくる美しく壮大なテーマソングだ。キャラクターごとのBGMとメインテーマとが混ざりさって、ひとつの大きなシンフォニーが出来上がる。 それからマーク・トウェイン号に乗り、西部開拓の様子を観察。インディアンたちが開拓者に対してあんなに友好的だったはずはないと思うのだがどうなのだろう。燃えている小屋の横にオーバーオールが干してあったのがなんとも物悲しくて秀逸だと思った。 それからジェットコースター系のアトラクションを一通り巡り、いちばん待ち時間の少なかったスペース・マウンテンに並ぶ。 陽一君は幼いころ、このスペース・マウンテンに乗った経験がトラウマになってジェットコースターに乗れなくなったのだという。 わたしの弟も、子どものころ乗せられたビッグ・サンダー・マウンテンがよほど恐ろしかったようで以後数年、悪夢にうなされては夜中に起きて泣いていた。 そんな弟のことを見ていたのだから陽一君の傷の深さも想像することはできていたのだが、それでもわたしは「せっかく来たんだから乗らないと気がすまない」と強引に陽一君を説き伏せて同乗してもらったのだ。 結論から言って本当に申し訳ないことをしたと思う。 まさかあんなに怖がるとは思わなかった。 アトラクションを降りた陽一君はうつろな目をしていて唇が白かった。 これがいわゆる「放心状態」ってやつなのか、とわたしは思った。 何かあたたかいものでも食べさせて元気をつけさせないと、と思い、近くのテラスに連れて行って椅子に座らせ、あたかかいピザとお茶を買ってきた。 ピザを食べると、とりあえず声が出るようになった。 わたしは安心した。 すると陽一君は「ミッキーは悪の手先だ」と言い出した。 このかわいいネズミの顔は仮面をかぶっていて、本当はこういうのが下に隠れているんだ、と、モンスターズ・インクの一つ目の怪物を指差してぶつぶつとつぶやいていた。スペース・マウンテンは悪質な嫌がらせで、客がこうして動揺するのを見てミッキーはせせら笑っているのだ、というようなことを言っていた。 わたしは困った。 その後、エレクトリカルパレードを見る場所を探した。 子どものころは、時間の都合でエレクトリカルパレードを見ることはできなかった。だから今日は特に楽しみだった。 スタート直前だったのでまともな場所が見つけられず、最後列で遠目に眺めることになってしまったんだけど、それでも十分に堪能できたと思う。 上でも書いたけど、ここのパレードの魅力はやっぱり音楽だと思った。 特にエレクトリカルパレードってそうだよね。 音楽とイルミネーション、パフォーマンスの一体感が他にはない高揚感をもたらしてくれる。 今日記を書きながら思い出してどうしようもなくうずうずしてしまい、あの感動をいつでも思い返せるように携帯で着うたをダウンロードしてしまった。 ミッキーたちの声まで入ってて、鮮明に思い出しすぎる。 パレードの後はウエスタン・リバー鉄道に乗り、カリブの海賊に乗った。 -
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