Land of Riches
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2024年05月24日(金) |
目指す星があるのなら[前編] |
迷いに迷いましたが、富田江を見に半年ぶりの金沢へ行ってきました。 金沢は何度も行っていますし、大典太も福岡市博の侍展で見た経験があります。 何より、最初に金沢行きを予定していた新設のゴーゴーカレースタジアムでの FC岐阜戦がGW前半とあって、あまりに遠征費(新幹線も安くないがとにかくホテル代)が 嵩んで断念したため、覆して行く決意を固めるのに大変な時間を要してしまいました。 (FC岐阜はギラヴァンツ戦も9月シルバーウィークで日程が全然優しくない)
それでも富田江を見逃すのが惜しく思われました。2015年開始のとうらぶで 富田江が実装されたのは今年2024年ですが、この間で展示機会は3回のみ。 直近は2021年7月末から1か月、キョーハクで稲葉江と並んで展示されたものです。 稲葉江は美術館所蔵なので割と見る機会がある(私は大阪で初めて見ました)のですが、 前田育徳会、つまり今も事実上前田家の刀である富田江は簡単には見れないのです。 (とうらぶ実装刀で展示機会があったのに見てないのは小夜だけのはず。 篭手切は実装前の一度だけなのでやや反則気味ですが見てはいるので!)
問題のホテル代を軽減するため、宿泊は午後半休取得しての金曜日。 金沢、1万4千円かかるけど、北陸新幹線かがやきで大宮からたった2時間なのです。 (帰宅時に大宮が都合良いため大宮発にしてますが、都内から大宮が意外に遠かった…) 場所も金沢駅近辺ではなく、今回初めて片町のはずれにしました。 2番目に安かったホテルが近江町市場近辺だったのを思い起こしても、 駅近くはやはり高いようです。初めて金沢に行った時は駅直結のヴィアインで、 それはそれでめちゃくちゃ便利なのは身に染みて理解していますけれども。
片町に3店あるアパの中で最も古い(アパの1号店でもある。金沢でアパは ホテル以外にも様々な不動産を保有している)今回の宿泊先は、外壁こそ これがアパ?!―と驚きましたが(1984年オープン)中はいつものアパでした。 ここを選んだのは片町に素敵なパフェを出す夜パフェの店があると見かけたからでした。 しかし、21時開店のその店はスナックなどが入り、エレベーターでも明らかに 夜のお仕事のお姉さんと一緒になるようなガチのバーで、入口で回れ右してしまいました。 片町は繁華街だと認識してましたが、正確には『日本海側随一の歓楽街』だったのです。
晩飯も別のアパに入っている居酒屋を宿泊者10%OFFに惹かれてチョイスしたのですが、 特に美味しくはない普通の居酒屋でした。それでも3000円超えちゃいました。 私がたまに仕事帰り行くビアバーが美味しすぎるだけかもしれません。 あそこは1品1000円超えで軽く飲むだけで4000円超えたりするのですが、 カルパッチョもここよりずっと美味しかった…東京では金さえ払えば美味しいもの喰える…。 (あと最近、露骨に酒に弱くなってて1杯で充分になっており、余計に美味しい肴が良い)
仕方なくローソンで東海北陸でだけクリーム大増量されているロールケーキを 買ってホテルで食べました。このローソンもある片町のスクランブル交差点、 常に居酒屋の客引きが角にいて、横断する人に声を掛ける無法地帯でした。 大宮の東口も凄いと感じましたが、ここまでぶっ飛んでるのは初体験です。
幸か不幸か、5/24はニコニコでの廻最終話放映に合わせて1話からの一挙上映が 組まれていました。頭痛と眠気(バスが面倒くさすぎて金沢では本多の森まで 全て徒歩移動が定着)に苛まれながら全部見ました。頭が痛くなったのは、 アパの洗面台に設置されたシャワーレバーが変な位置にあるため、顔を洗うたびに 頭をぶつけた(複数回)のが原因かも…と翌朝になって思い当たりました。
廻の虚伝、通して見ると緩急つき過ぎだと感じました。不動は舞台よりは ヘイトコントロールが(恐らく時代に合わせて)丁寧に行われていましたが、 それでも審神者歴長いと共感しにくいキャラに見受けられました。 (どうして歴史を変えてはいけないネタ、意外とメディアミックスでは初期しかやってない)
長谷部は樽助さんによると言いたいことを言えない、分かりやすく舌打ちなどもしない 未熟な青年らしさを感じさせるようですが、それでも舞台よりははるかに大人びてて、 周回数を感じさせました。いや、本丸全体で舞台より周回数を積んでいるというか。
先日、久々に無双をプレイして、無双本丸は審神者不在という長谷部の根本を 揺るがすような特殊状況とはいえ、めちゃくちゃ分かりやすく怒っていると 再確認できたので、それと比べたら廻では無言によって内なる感情を推測させるので、 視聴者側が察するしかないのだと感じました。あと廻の長谷部は優しいですね。 本能寺出陣前は散々対立しましたが、それでも仲間だと思っているのだと。 (実は舞台でも外伝で本能寺後も口論を繰り返している描写がある)
最終話は舞台虚伝の名台詞連発で、チェックアウトまでホテルの大画面で 何度も何度も繰り返し見ました。abemaで。ニコ生はやはり画質が悪い…。 々伝の特報も幾度か。こちらもyoutubeなので画質良いとは言えず。難しいですね。
2024.5.26 wrote
久々に花丸映画3部作の円盤見てますが、どの本丸とも違う温かさが好きです(挨拶)
地下謎を定期券だけでクリアしてしまい、未使用で残っていた東京メトロ24時間券。 使用期限が5月末で、来週は遠征を組んだので、この週末で使うしかありません。 24時間使えるため、土曜午後〜日曜午前で使おうと動き始めました。
しかし、ようやく400ml献血可能日を迎えたからと予約までして向かった 献血ルームをヘモグロビン濃度不足で追い出される開幕となりました。 もともと男性が年3回400ml献血できるのに女性が2回しかできないのは、 女性の方がヘモグロビンの回復が遅いから。急に暑くなって汗をかくようになった、 毎日1万歩以上歩いている、ストレスで胃酸のバランスが崩れると鉄の吸収量が減るetc. いろいろ要因は思い当たるのですが、体内で鉄が巡るサイクルを考えると 鉄分を含むグミやドリンクを摂取しても3か月〜半年ぐらいの長期戦になります。
SNSを検索したら、50回100回献血した猛者でもある日突然ヘモグロビンが足りなくて お断りされる例は多々あるようです。そもそも生理がある年代の女性は 6人に1人はヘモグロビン不足で追い返されるらしいので、鉄分摂取は大変です。 (1個人としては健常の範疇だけど、そこから400ml抜くのはやばいという判定値) お茶のカテキンも鉄と結びついて吸収を妨げるらしいので、もう水しか飲めません(苦笑)
先述の通り、定期券で地下謎をクリアできてしまうレベルの長距離通勤な私。 24h乗車券を活かすなら行ったことがない遠くを目指したいものですが、 有楽町線・副都心線の練馬方面か、東西線の千葉方面くらいしかありません。 今回は光が丘団地の四季の香ローズガーデンを目指してみました。 ローズガーデンの最寄り駅は都営線なので、赤塚から炎天下を歩く無謀行程です。 小竹向原の分かりにくい乗換も身をもって体験。メトロと西武と東武…。
第二次大戦後の歴史的経緯から生まれた光が丘公園。子ども向けの遊具には 少子化時代ではまず見掛けないようなたくさんの子ども達の姿がありました。 樹木の大きさから年数経過が感じられ、綺麗に整備されている…とはやや離れた 雑然とした空間が、逆に落ち着く不思議な場所でした。練馬ファミリーまつりが 開催され、屋台の焼きそばを食べたり。柏と同じ、歴史がない土地の人工的な祭りですね。
実はローズガーデンも同じような…団地の建物の合間、狭いスペースに たくさんの品種がびっしりと植えられた、想像とやや違う場所でした。 こんな多品種が見られて無料なんて、日本の税収の3分の1を占める東京だからこそですが。 この日3万5千歩を記録したのですが、疲れすぎていてガーデンのうちハーブと 色別に植えられた方のバラを見ないで帰る失態をやらかしました(苦笑)
後は渋谷で刀剣乱舞廻の自販機を見たり(京都と違って長谷部の白手袋は見えない) 賞味期限を迎えて食べた編成羊羹を万屋本舗で補充(最近出た極ver.は小倉バターや リンゴ、柿、レモンとひねった味が多い)したり、久々に東京大神宮参拝したり。 縁結びみくじは藤の大吉でした。全く同じくじを数年前に引いた覚えがあります。
帰宅後、財布を確認したら今年に入ってから5回以上おみくじ引いてるのが判明。 まだ5月なのに…(悪いものはその場で結んで帰るから月1より多いのは確実) 一晩明けた今日、深川不動尊→富岡八幡宮→築地本願寺と周りながら過去分を 結んできました。あちこち回ると、商売上手な寺社の差を感じますね。
ランチは門前仲町に出来ていたローストチキンコオロギのスポーツバーでチキン南蛮。 店の存在に気づいたのが看板に書かれていた磐田vs浦和の中継予告(笑) はね肉ともも肉の違いを勉強しました。普通に地元の人がテイクアウトを買いに来ていて、 興梠さんの看板とは関係なく、味で愛されている店なんだと感じました。
どんなものも、自分で探しに行って、自分で手に入れなければ何も変わらないのです。
この歳になってPowerpointやExcelの関数を勉強したくなるとは思いませんでした。 派遣社員だった頃、会社が設けていたのは習合型のスクールでしたが、今は動画コンテンツ。 自分のPCでソフトが使えなければ身に付きません。悩みものです。
昨日からジョイフルの刀剣乱舞廻コラボ来店スタンプが長谷部の週になったのと、 前回白井店で500人にしか当たらないデジタル500円食事券(長谷部がいる方の柄)を 当てたので、仕事帰りに家から一番近い越谷レイクタウンの店舗に行ってきました。 結果論なんですが、3回とも違う県にある店舗なの面白いですね。
最初に店舗一覧で調べた際、レイクタウンにはなんでもあると思ったのですが、 私がイメージしていたレイクタウン(イオンモール)ではなく、地名としての 「越谷市レイクタウン」にあるのでした。いや、本当にそういう地名なんですよ。 あの調整池の周りにある住宅街も。だから駅から歩くとなかなかの距離でした。 (関東のジョイフルは車で行く前提の立地なので駅から徒歩15分以上が標準値)
駅前ロータリーから見える範囲だと高層住宅しかないんですけど、少し歩くと 一戸建てが並んだ区画があります。この街並みにやや違和感を覚えたのですが、 計画的に分譲された範囲には電柱がなく、そこに付随する街灯がありませんでした。 街灯が全然ないわけではないんですが、やはり柏に比べると暗さを感じます。 この区画は電気のみならず都市ガスも地下から供給されていて、整然としていました。 距離的に、イオンレイクタウンには車で買い物に行くんでしょうね…。
Wスタンプキャンペーンの恩恵で5スタンプ特典のポテトフライまで食べちゃいました。 ジョイフルはファミレスの中ではかなり格安なので、やはり客層が相応です。 ニューロダイバーシティは難しいなと終始唸り続ける老人男性、並びに その隣を嫌がって途中でテーブルを変えた別の客を見て思いました。
刀ステ虚伝初演では軍議で使う食べ物を末満さんが北千住マルイで調達していました。 (シアター1010はマルイの上の階) 2日目は今はなくなってしまったサザエのおはぎ。これを染谷さん演じる鶴丸に 無理やり口へ押し込まれた和田さん演じる長谷部は板の上へ吹き出してしまったのでした。 このアクシデントを契機に刀ステではおはぎがネタ化。LINEスタンプにまでなります。
8年後、虚伝を原案としてアニメ化された刀剣乱舞廻でも軍議でおはぎが登場。 鶴丸の暴挙はありませんでしたが、放送後に柿安の和菓子部門である口福堂との コラボが発表されました。大福や団子、饅頭やどら焼きも扱うチェーンですが、 おはぎの宴を繰り広げる面々のクリアファイルはおはぎの800円以上購入が条件。 こしあん/つぶあん/きなこは1個140円のため、1部隊分にあたる6個買わねばなりません。 当日中に食べる必要があり(冷凍は自己責任)独り暮らしにはなかなか高いハードルです。
初日だった昨日もルミネ北千住に足を運んだものの、12時台できな粉以外の おはぎが姿を消していました。口福堂のきな粉は埋まるぐらい大量なのが特徴で、 逆に困ってしまうのです。店舗によっては初日でクリアファイルが終了したようですけど、 北千住は2日目も残っていました。開店の10時過ぎに到着すると、10人以上の待機列。 そこは中間点で、最後尾はルミネの建物入口に離されていました。 ややお高めのずんだもあったので、つぶあん×3+ずんだ×2でクリアしました。
松戸駅の西口でクラフトビールのイベントが開催されているのも昨日知ったので、 5個のおはぎを持って向かいました。参加費としてリユースカップ300円が必要で、 後は各店舗で相応なお値段のクラフトビールをカップ洗いながら好きなだけ飲みます。 クラフトビールは高いんですが、スーパーやコンビニの商品と違い悪酔いしないのも事実。 つまみのナッツもアフガニスタン産の豆にガラムマサラふりかけたスパイシーなものでした。
酔っぱらってからのトラブル多いし、今は完全禁酒が健康に最も良いのが定説ですけど、 美味しい物を食べながら飲む誘惑にはなかなか勝てません。酒量も分かってきましたし…。
舞台カミシモ3決戦前夜篇を見てきました。会場は初めてのIMMシアター。 東京ドームホテルの手前に今年できた劇場で、こけら落としは木原さんが 座長を務めた『ばくおぺ』でした。比較的小さめで、音が少し聞き取りづらいかな…?
今回はアマゲンがメインで、実質の座長は現多役の陳内さん。 ノノクラゲとねあんでるが参戦し、残りの3組は11月のTVシリーズ後の舞台に出ます。 公式からコンビごとのペンラカラーも提示され、全員曲では客席がアマゲンの黄色に 染まるのではないかと危惧していたのですが(入場前はやたら言式のバッグを 持っている女性見かけたし)意外と割れてました。さすが男士率高いだけはある?!
コンビの関係が危うくなるも、なんだかんだで丸く収まって終幕を迎える。 時代劇ばりに確立したお約束の展開は不安や心配いらずで、午後半休取るだけでも 朝から職場で奔走しなければならずIMMシアターの所在さえ当日調べた私には とてもありがたいです。諸注意ですら目を通さない観劇なんていつ以来でしょうか?
とうとう湘南劇場は作中世界で取り壊されスケート場に。このスケート場が無いと 大成しないアスリートがいて歴史が変わると未来から派遣されていたタイムパトロールの 天野(梅津さんas)は上司から帰還命令を受けますが、頼み込んでパチファン3回戦を アマゲン最後の漫才と決めます。祖父母に育てられた民宿SHONAN HOUSE(今回の舞台)を 継ぐか迷っている相方の現多、じゃない方芸人が入れ替わってしまったノノクラゲ、 ドバイに飛んで全く成果を得られなかったねあんでると紆余曲折のお涙頂戴ものを 繰り広げた末、ノノクラゲとねあんでるは3回戦を突破。アマゲンは天野が 板の上で泣き崩れる醜態を晒すも、それが幸いして売れない芸人として存続決定。 (歴史改変にならない程度の存在にしかならないと判断された) 天野は現代に“帰化”し、もともとやりたかったコントをやっていくことになりました。
相変わらず真顔でとんでもない言動を繰り出してくる梅津さん面白すぎるんですよね。 しかも無駄に顔がいい(笑) 6人とも演技に安定感あって安心して見ていられました。 まあ、演劇として1万円超える演目かと言われたらやや疑問でもありますけど、 ライブパートが結構長く、かつ客席下りが何度もあって(今回無駄に通路席でした) 昨今の2.5次元好きには大好評ではないかと思われます。ダンスも皆さんキレキレでした、
もともとカミシモは荒牧さんが数年の時間をかけて日テレで送り出したプロジェクトです。 今日も演劇ドラフトのスピンオフでディナーショーとライブの開催が発表されるなど、 荒牧さんは2024年だけでもいくつ新たな企画を繰り出してきたか、数え切れません。
最近では若手を起用しすぎて(荒牧さんが自ら声を掛けた模様)一部で物議を かもしている結合男子や昨年のキャッテリアのように自分は一歩下がった立ち位置が多め。 明治座で三国志という自分の好きな分野をやった際も、本当は梅津さんとW主演を やりたかったわけではない様子。全ての企画が歓迎され、成功したとはいかずとも、 2.5次元の未来のため常に切り込み続けているのは間違いありません。
昨日もお風呂に入りながら考えていたんです。今、人気のある2.5次元俳優とは 荒牧さんを除いたら誰なのかと。GWスマホ不調で実家では珍しくバラエティ見てましたが、 山崎育三郎さんのようなミュージカル俳優でも、「ミュージカル俳優」という 枠組みでTVなどでは一つ下に見られる現状と戦ってきたのだと知りました。 2.5次元俳優は更にその下です。有澤さんや岡宮さん、崎山さんは2.5次元というより ミュージカル俳優、ストレートプレイの役者と言った方が良さそうな感じで。
荒牧さんには和田さんのように役者として共に戦う戦友は少なからずいますが、 業界の未来を共に切り拓くプロデューサーとしての戦友はまだいないのではないでしょうか。 Pastureも人数は増えていますが、頼もしき戦友とまでは至っていないように見えます。
今作のカミシモにもちらりと映像出演していましたが、この舞台だって いわば荒牧さんの戦利品の残り香みたいなものです。いまだに楽しめていることに 感謝するしかないのでは…と思いながら推しのいないステージを眺めていました。
先月買った『横浜フリューゲルスはなぜ消滅しなければならなかったのか』を やっと読了しました。2700円もした、ここ最近購入した中で最も高い書籍です。 買う際も書店をいくつも探しました。近頃、本当に本屋が減っていて大変です…。
20世紀末の出来事を4年以上かけて筆者は綿密なアポイントメント(人脈をたどっても 一部のフロント関係者は周囲との関係を断ったらしく捕まらなかった模様)と 丹念な聞き取りで取材。当時何が起きていたのかを淡々と編み上げた文章は フットボール批評に連載され、今回、大幅加筆を経て400p近いハードカバーとなりました。
書籍としては評判にたがわぬ良書でした。間違いなく。フリエ消滅を描きながら 序章はなんと日本へのサッカー伝来から。外国人居留者が多かった港町がその入口となり、 横浜もその一つとして日本人がサッカーを始めました。KING KAZUの父親や李国秀氏など 驚くような人名が飛び交う黎明期より横浜にあった一つのサッカークラブは やがてある企業により実業団(読売はやや異色なれどそれでも読売という企業) リーグに巻き込まれます。それが全日空です。会社、選手、指導者それぞれの 思惑が噛み合わなかった結果、トライスターなるそのチームは日本リーグで 選手が試合をボイコットする(そしてその選手はJFAを追放される)汚点を残しました。
重厚長大―日産、古河、川鉄、住金、日産、トヨタなどJクラブのオリジナル10は 製造業の会社をルーツにしているケースが多いです。その中にあって、 どこか地に足がつかない振る舞いの全日空。この風土がフリエをのちに突き落としました。
Jリーグはとてつもないブームで幕を明け、オリジナル10はどこも優勝狙いを宣言し、 選手の年俸も横並びでした。身の丈経営なんて概念が土着しておらず、 主力を放出すればサポーターが反対署名を集めていました。サンフレで署名に 協力を求められたのはフリエ騒動より前だと記憶していますが、今思えば 悲しいくらい滑稽で切ないですね。ブームが去った後、経営難に苦しむクラブが続出。 ヴィッセルやエスパルスは拾い手が現れ、サガンは地元がどうにかあがきました。
フリエを担っていた全日空も佐藤工業も横浜の土着ではありません。佐藤工業に至っては 社長が個人的にサッカー好きだっただけで、退任と同時にスポンサードを縮小されてしまいます。 不運なことに、横浜には同じく責任企業・日産が傾きつつあったマリノスがありました。 企業が合併するように…よくある合併のように、2クラブは合併しました。 エンゲルスがサッカー界では縁のない「合併」という日本語を知らなかった話、 胸に迫るものがありました。この本はフロントにも現場にも肩入れせず、 ただあった出来事を取り上げているので、合併に至った一般企業の感覚、 社会人歴を重ねた今となっては分かってしまうんですよ、私にも……。
フリエが追いつめられる以前のドーハの悲劇から初期のJリーグ(1996年・ 国立でのフリエvs鹿島など)、フランスワールドカップ予選など自分もリアルタイムで 体感した過去の描写に突入してからは、他人事のように歴史を読み進めていたのとは 読み進める感覚が一変しました。苦し過ぎました。しばらく放置期間があった程に。
ドーハの辺りから既に、常に金銭の浪費が宿命として付きまとうサッカー界は 私の情感とは乖離した現実的な理屈であれこれが動いていました。考えたら当然のことです。 それでも、フランスワールドカップで渡仏するまでの歳月は、最も多感で、 青春していて(私はこの時期しか恋愛していません)、最終予選では国立競技場前の テントから大学に通学するなど、人生の全てをサッカーに捧げた時期でした。
その頃出会い、共に渡仏したサポーター仲間の…フリエサポの応援対象を奪う クラブ消滅へのカウントダウンを、私はフリエの練習場まで行って味わいました。 フリエの消滅は、私の実体験でもあるのです。そんな私にこの良書が突きつけてきたのは、 当時の私が抱いていた感情―憤りや哀しみには何の意味も価値もなかったという過酷な現実。 辛すぎました。もう二度と読まない本でしょう。良いノンフィクションですが。
2024.5.9 wrote
2024年05月06日(月) |
Midlife crisis |
GW後半は実家で過ごしました。2024年になってからコロナ禍の2021年よりも 出かけなくなっています。物価高も間違いなく原因ですが、それ以上に 船山さんの引退によって行動指針を見失い、中年の危機に突入したのだと気づきました。
初日のみアフタヌーンティーに出掛けましたが(お茶請けが胃腸に辛いお年頃) それ以外は実家に引きこもり、昨年末の購入するもなかなか書けずにいた 『自己分析ノート』をひたすら書いていました。どうやら今の私は好きなものが 分からなくなってしまっていて、鬱の手前ぐらいに来てしまっているようです。
両親も短期記憶がかなり怪しいレベルで老化していますが、私も帰省の日程を 誤って両親に伝えていたなど相当やばい状態だったと判明。問題の間違えた 父親宛メールは酒を飲みながら書いていたので、2024年連発している酒乱エピソードにも ノミネートされてしまい、改めて本気で禁酒しなければ…と危機感を覚えた次第です。
5月からサントリーの自販機で刀剣乱舞廻コラボが始まったのですが、 2021年在宅勤務時のようにひたすら散歩に励む中でコークなどに比べて 意外にサントリーの自販機はたくさんあり、値段のつけ方も40円くらいの範囲で 差があるのだと学んだりしました。普段はコンビニでの購入が多いので…。 1日で2本買ったのに、3分の1の確率で引ける壁紙が2回とも宗三だったのには苦笑いです。
2024.5.9 wrote
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