Land of Riches


IndexBeforeAfter

 2022年11月27日(日)   displacement 

松本でイヤーカフを失くし(+スリコで買ったのを2日で壊し)て以来、
ずっとアクセサリー屋をぐるぐるしていましたが、有楽町のブルックリンチャームで
とうとうカスタムアクセサリー・ピンキーリングを作ってしまいました。

▽デザインワイヤーをねじって作ったベースのリング:1500円
▽天秤座のメタルチャーム:400円
▽↑をレジンで紫に着色(販売時点で加工済):300円
▽1mmの紫色クリスタルガラスを丸カン付き立て爪パーツに入れた物:250円

しめて2450円。ブルックリンチャームはUSAのお店で、上記のワイヤーリングや
クリスタルのように半加工されたパーツが店内にたくさん並んでいて、
これをレジに持っていくと店員さんがササッと丸カンで繋いでくれます。
数年前は大阪などでも展開していたようですが、現在は有楽町と原宿のみ。

技術と工具があれば貴和製作所やパーツクラブのような材料専門店、ユザワヤ、
あるいはハンドクラフト商品もそこそこ充実している100均でもっと安く済むでしょう。
繰り返しになりますが、テクニックと工具が要らない…人件費とショバ代なんでしょうね(苦笑)

レジで価格を提示された瞬間、1週間前から引きずっていた感情が昇華した
心地がしました。現実は強いですねえ…あまり良くはない意味で。


 2022年11月24日(木)   陰陽互根 

劇場版刀ステもムビステも上映館が少ないのですが、維伝は180分越え。
仕事帰りに見に行くなら、99分のしにつかを選びたくなってしまいます。
映画館の選択肢が新宿バルト9かTジョイ品川と狭すぎるのですが…。

荒木さん主演・末満さん脚本のダークな漆黒天とは違い、死神遣いの事件帖シリーズは
主役の幻士郎が善人(劇中で振られたルビ:おバカ)で分かりやすい勧善懲悪時代劇。
今回の映画・月花奇譚が4作目になり、私が見るのは1作目の映画以来です。
2・3作目の舞台は見ていないため、主人公の仲間たち同士の関係が進歩しているのに
シリーズものを全部見ていない悲哀を覚えました。もっとも、シリーズ化を意識して
主人公パーティを集めたのは今作がどうやら初めてだったようなのですが。

鈴木拡樹さんの殺陣は相変わらずなのですが、今回の特色はラスボスが北村さんだったこと。
いわゆる2.5次元俳優は悪役をあまり演じない(リアフェが分かりやすい)ので、
既婚者になったとはいえ、北村さんが最後、首をはねられて恨み言こぼしながら
死んでしまう庇いようのないゲス外道を引き受けたのにビックリしました。
過去作のラスボスである陳内さん演じる百目鬼でも、まだトリックスターの立ち位置なのに。
北村さんはガチでやりあえる楽しさを持って演じたようですけど。

このシリーズ、幻士郎が生き返ったのでいつまでも続けられそうですね(笑)
1作目の映画で死亡退場した時は、拡樹さん忙しいんだな…と思ったのに。

2022.11.26 wrote


 2022年11月23日(水)   value 

10月に自本丸長谷部イメージのイヤーカフ(1点物)をとあるハンクラさんに
仕立てて頂き、お守りも兼ねて愛用していたのですが、J3最終節、松本からの帰りの
あずさで右耳から消えているのに気づきました。慌ててJRとシャトルバス担当の
アルピコに忘れ物捜索願を出したのですが、本日現在、発見できず。
再作成OKの方だったので、お金振り込んで同じ物を作って頂いているところです。

舞台カミシモにもつけていくつもりだったのですが、仕方ないので、北千住の
マルイとルミネのあらゆるアクセ屋を巡った挙句、スリコで星のイヤーカフ買いました。

無事、カミシモ出陣を果たし、今日の買い物にも付けていこうかと触ったら
早くも破損してしまいました。これが最近のスリコではむしろ少なくなっている
300円商品の実力か…と呆然としてしまいました。イヤリングではなくイヤーカフなのは
和田雅成さんの影響なんですけど、もともと落としやすい物だとは認識してました。

それにしても、ここまで縁薄いとへこみますね…。


 2022年11月22日(火)   すまし汁 

2.5次元俳優が芸人役を演じるカミシモこと「あいつが上手で下手が僕で」シリーズ。
TV1期→舞台シーズン1→コンビ別単独ライブ(進行中)→舞台シーズン2→TV2期(2023年予定)と
続いている中の舞台シーズン2を見てきました。シーズン1に続き、今回も出ている俳優の大半が
刀剣男士俳優(シーズン1がステ4ミュ3、シーズン2はステ5ミュ2)なのに
チケットの売れ行きが芳しくないようで、リピーターチケット売ってました。

今回はりんたこ先行で3列目のド真ん中という良席を用意して頂き、とても楽しめました。
何も考えずに楽しく笑えて…これは休暇を取ってマチネを見に行くのではなく、
仕事でヘロヘロになった後、ソワレで見るべき作品だなと思いました(笑)

TV1期から主人公の荒牧さん演じる時浦が湘南劇場に島流しされたのは、
東京の劇場で先輩芸人の財布を盗んだ冤罪だとされていましたが、今回の舞台で
その先輩芸人・ラストワルツが登場し、『財布事件』の真相が明らかになりました。
時浦と母親の関係など、今回のストーリーは時浦の過去と、ずっと湘南劇場にいる設定の
芸人たちばかりだったシーズン1の顔触れに、youtube出身などシーズン2の3組が
加わって恐らくTV2期に続いていくのだろうと思わせる流れでした。

舞台は無人島でバラエティ番組を収録する設定で、ネタをやりたい芸人にとって
バラエティに出演する意味をプラスに捉え直す物語でもありました。
ヨーロッパ企画の方が書いた脚本、情報番組で食レポなどのロケばかりに出て
スタジオに呼ばれないタレントはただの便利屋だとか、妙に耳が痛い台詞もあって。
芸能界は実力だけでは這い上がれないんですよね…AKB岡田奈々さんと猪野さんとの
スキャンダルでも、2.5次元俳優の特殊な立ち位置を再確認させられましたし。

カミシモは荒牧さんたちが3年ぐらいかけて立ち上げたプロジェクトで、
この延長線上に2.5次元俳優が本当にバラエティをやっているロクマチがあります。
ロクマチには梅津さんと流司さんという鬼才がいて、今回の舞台シーズン2が
特に引っかかりもなくサラサラと流れて終わったのはアマゲンがいないからだと、
梅津さんの濃すぎるパーソナリティは唯一無二の財産だと思い知らされもしました。

最後に歌(口パク?)とダンスもあって、ここが一番かっこいい見せ場なんですけど、
エクソダスの時浦・島コンビは顔が良すぎて、売れない芸人設定無理がある…とも
改めて感じました(笑) かっこいい和田さんを近くで見られて良かったです―が
小学生みたいにアホな感想とも自認しますけど、これが全てかなという次第です。

2022.11.23 wrote


 2022年11月20日(日)   alternative 

今季のJ3日程が発表され、最終節がアルウィンだと知った時点では行く気満々でした。
まさかSC相模原が最下位で終わるほど低迷し、同じく行くつもりだったミクスタにも
パルセイロの本拠地・長野にも行かずに終わるとは、ぶっちゃけ想定外でした。

船山さんが山雅でプレーしたのは松田直樹さんが亡くなった2011年夏から2014年まで。
私が刀剣乱舞にハマったのはフロンターレで活躍の機会をなかなか得られなかったのが
関係しているので、長谷部推しになってからアルウィンには行ってなかったわけです。
いわゆるソリボールの最前線で孤軍奮闘していた船山さんが、J1昇格を果たした
山雅から更に格上のクラブへ移籍した心情は理解できたのですが、私にとって
初めての沖縄となったフロンターレのキャンプ、しんどい思い出です。
(この時に首里城に行ってます。車の免許ないと行ける場所が限られるので…)

週間天気でも試合の日だけ最高気温1桁の雨模様で、モチベーション上がりませんでした。
そんな中、飛び込んできたのが隼磨さんの引退リリースでした。
松田さんの死後、重すぎる3番を背負うべく故郷に帰った隼磨さん。
10代最後の日々をユース代表チームで見ていましたが、公私のあれこれを経て
松本に帰還した隼磨さんはチームの支柱として山雅を牽引し続けたのでした。
そんな彼がコンディション回復を見込めず、あと4日でスパイクを脱ぐというのです。
契約満了がリリースされた船山さんが、せめてベンチ入りには食い込んで、
最後に直接言葉を交わせることを切に願いました。それに、船山さんが
Jリーグのピッチに立つチャンスは最終節が最後の可能性もあります…。

私が山雅の試合や練習に足を運んでいた当時の特急あずさは、学生時代と変わらぬ
古い車体(E351系)だったので、2017年デビューのE353系は初乗車でした。
新幹線だと長野はあっという間ですが、中央本線のうねうねした山道は
コンセント付きの車体になっても時間がかかります。すずめの戸締まりノベライズを
韮崎辺りで読了した後は、車窓の色づいた木々を眺めていました。

昔、財布を忘れて1000円のシャトルバス(路線バス車体で運行)代を捻出するのに
あずさ回数券を金券ショップへ売りに行った時代と異なり、J3に落ちた山雅の
アルウィン行きシャトルバスは観光バス車体を使用しながらなんと無料。
スタジアムにも隼磨さんラストゲームながら8000人台の人しか集まりません
いや、相模原のホームゲームと比べたら飲食売店並ぶのが煩わしいぐらいの人の数ですが。
昔はアルウィンでスタグルなんて食べる気もしなかったですからね…列が凄くて。
今回は黒酢バーガーを買いました。

今年のJ3はハードとフィジカルを鍛え上げたいわきが優勝。

★まだ書きかけ★


 2022年11月12日(土)   放心 

最近LR放置してしまうことが多いですけど、今日は前回が10/20で、
工藤さんがICUにいて…という話だったので呆然としてしまいました。

実はICUにいるとリリースされた18日の時点でいわゆる植物人間、
もう意識が戻る見込みがないと医学的には判定され、それでも人間に最後まで
残る五感は聴覚だから、と万に一つの奇跡を信じて近しい人たちが映像を集めたり、
アカデミー時代の仲間は宮崎に即飛んだりしていたんですよね…後で分かったことですが。

切ない限りです。


 2022年11月11日(金)   Arrangements 

経過観察としてのMRI検査(私は1か所だから20分程度ですが、範囲が広がると
マスクのノーズワイヤーが金属かもしれないと交換させられたり、90分くらい
かかったりするようですね)で消化率が足りてないと言われている有休も消化し、
タスクをWでこなした自分へのご褒美として、トーハクの国宝展…のつもりでした。

しかし、火曜10時に発売開始ながら、まさかの正午まで持たない物凄い人気で、
11月になったら見に行くという当初の見込みは崩壊してしまったのでした。
考えてみたら、刀だけでも審神者が集まればいつぞやのキョ―ハク状態なのに、
トーハクの特別展は鳥獣戯画など、ジャンルによっては人がめちゃくちゃ集まるのでした。
審神者やってると忘れがちなのですが、刀は美術品としては不人気ジャンルなのです…。

仕方ないので、国宝展の帰りに寄るつもりだった上野駅のハードロックカフェで
提供されているコラボのお酒 "Crescent Blues" を平日限定のランチで呑んできました。
審神者向けを意識してかノンアルver.もあるのですが、私はもちろん日本酒ベースで!

上野のエキナカ飲食店にはチケ割という、上野公園〜御徒町にある文化施設の
入場券(ミュージアム系統が多いけどTOHO上野でもOK)持参すると受けられる
サービスがあって、ハードロックカフェは1割引。しかしハードロックカフェは
もともとサービス料10%加算システムなので、単に持っていかないと高くつく流れです。
だから、私もトーハク行った帰りに寄りたかったんです。

もともとのお値段が高めのお店でもあり…平日限定のランチPORK MELT
(豚肉のトーストサンドイッチ)が1400円なのに、三日月のカクテルは1230円。
ノンアルだと200円引き。正気だとオーダーに躊躇いが出てしまいます(苦笑)
実際、国宝展が始まる前のプレ期間、仕事帰りに店の前まで行ったのに
回れ右して帰ってしまったことが一度あります。

検査を終えたテンションの高さで迷わずオーダーしたCrescent Bluesは
その名の通りバタフライピーで絶妙に着色された蒼が美しく、
(バタフライピーで着色したドリンクは時折コラボカフェで見かけますけど、
美しいと思えるのはなかなか無いですね)オレンジシロップでとても甘く仕上げてあって
三日月の優しさを感じさせる味でした。偶然ですけど、描きおろしグッズの彼が
大侵寇を乗り越えた穏やかな表情だと思わせるのに通じるものがあります。

あとコラボメニューとは関係ないのですが、添えフライドポテト(少量)に
2袋もケチャップがついてくるアメリカンな食事が出てくる店なのに、
周りの3卓が例外なく幼児連ればかりだったのがとても印象に残りました。
うち1組は欧米人だったのでまだ分かるんですけど、店員さんもベビーカーの扱いに
慣れている様子でしたし、もしかしなくても終始ロックが流れている店内が
子供が騒いでも問題ないと…居酒屋ランチにママが集う、みたいな理由なのかと思いました。

食後は池袋に移動。この日から開幕した「ずっと花丸展」に行ってきました。
PARCO Factoryは刀ステ展以来と記憶してますけど、池袋エキナカの柱から
店内の壁のみならずエレベータやエスカレータまであちこちに告知として
長谷部たちの描きおろしイラストがあって、PARCOもマルイばりに
オタクに近い店になったのか…と思ってしまいました。イラストレーターさんたちとの
コラボ(コロナ禍で展示場所を提供する試み)も同時に展開していて、
とにかく2次元絵にあふれているからそう感じてしまった可能性も若干あるんですけど。

刀ステ展は使用された物と写真パネルがメインでしたが、今回はパネルだと
3部作を表現しきれないという判断か、画面に静止画が次々と映し出されるスタイル。
撮影OKは最初にある刀剣男士の紹介パネル(80振り以上いるから圧が強い)と、
中盤にある等身大パネルのみ。この等身大が…本当に等身大なんだと、
太刀は私より大きいから本当に本丸で対面したら大変なんだと感じさせてくれました。
博物館などで見かけるパネルは、多少縮小されていたりするんでしょうか?

線画(描き手の個性がかなり出る)がいわゆるアニメ塗りされると
かなり印象が変わるのはufotable cafeで学んだことですけど、
今回の3部作は動画工房さんがとても頑張って準備して下さったんだと実感できました。

華ノ巻ではアフレコ時に流す絵コンテ映像が流れている箇所もあって、
それがちょうど長谷部の部隊が本丸の危機を知る場面で、こんな状態で
樽助さんたちは声を…命を吹き込んでくれたんだとしみじみしたり。

新刀剣男士の設定画含め、見られて嬉しかったし最高の展示だと思いましたが、
同時に、そういうのは東京(仮に巡回があっても大阪と福岡止まりだと思う)だけの
展示会や買えない人も出る映画のパンフレットではなく、誰もが買える
紙の設定資料集として発売すべきだとも思いました。売れないのかな…?
(かく言う私も地上波アニメの発売された設定資料集買ってませんが←)

動いていてあっという間に流れていく映像の隅々まで…たとえばエンディング絵巻でも
登場男士を全員それらしい場所に配置しようと考慮して下さっていたのも
静止画の展示だからこそ分かったりしました。とにかくたくさん登場するのが
花丸本丸の醍醐味で、そんな本丸で修行して『主のために仲間も守る』へ
ステップアップした長谷部を見られたのはとても幸せだと改めて感じました。

唯一残念なのは、花丸本丸は基本、内番装束だから、描きおろしてもらっても
『芋ジャージで肩甲骨はがしをやっている』姿になってしまうことです(笑)

2022.11.12 wrote


 2022年11月03日(木)   Pratyaya 

天下五剣はとうらぶやモンスト、日ノ丸相撲などフィクションで知名度を広げましたが、
元は全て実在する強めのエピソード持ち太刀です。御物の鬼丸は未見ですが、
トーハク所蔵の2振りは今、国宝展で展示されていますし、大典太は実装前に金沢で、
実装後は福岡で展示されたことがあります。そして数珠丸は毎年、文化の日に
虫干会と称して尼崎の本興寺で展示されます。1年に一度だけ、1日限りで。

展示スケジュールが固定されていると、いつかは…と見に行く難易度低めになりますが、
ここ2年はコロナ禍で虫干し展自体が見送られたため、今年は3年ぶりの開催です。

年齢を重ねて、目的が複数ないと遠征に踏み切れない性分になりつつあり、
数珠丸の展示だけで関西まで出向く決断がなかなかつかなかったんですけど、
工藤さんの死やロシアvsウクライナの戦争、北朝鮮のミサイル等が重なり、
妙に刹那的な気分(2024.11.3に自分が元気である確証はない)になってホテル取りました。

尼崎は大阪市の西隣、兵庫県です。ホテルでNHKニュースをつけても、
神戸発の兵庫ネタ(兵庫は日本海側まであって結構広い)が流れます。
大阪に近すぎてぶっちゃけ何もなく(お城の再建は寄付金で行われたと今日知りました)
阪神の特急で隣の駅で降りてすぐ、梅田で晩飯を食べなかったのを後悔しました。
駅前にあったのは日本一早くタイガースのマジックナンバーが点灯する商店街くらいでした。

なにせ本興寺はお寺なので朝=整理券の配布開始時刻が早く、日帰りでは
間に合わない=見れずに帰る羽目も考えられるため、阪神尼崎駅前で前泊したのです。
私のかかりつけ医が自宅より職場の方が近く、かつ午後診療なので半休を取得して、ついでに。

当日は6時前に起きて身支度を行い、配布開始の7時前に100人以上並ぶ、
いつぞやの薬師寺を彷彿とさせるほぼ審神者の列に並び(福岡市博のトートも見かけた)
整理券を入手してホテルで朝食摂ろうと戻ったら、一緒に帰った同宿の審神者がいました。

本興寺は室町時代の管領・細川満元を開基として創建された法華宗本門流の寺院で、
あの本能寺と同じ宗派になります。信長の天下布武朱印状はじめ多くの有名武将が
出した禁制や狩野探幽の屏風など所有する文化財はなかなか豪華な顔触れでした。
(三好長慶にも縁があり、待機列に大河ドラマ希望プロジェクトのリーフレットが配布された)
数珠丸の隣には郷義弘の短刀。江の短刀は初めて見ました。ビックリです
また伝と頭につきますが、方丈の庭は小堀遠州の手によるものだとか。

そんな中で展示される数珠丸は…日蓮の遺品として身延山に長く保管されながら
江戸時代に行方不明となり、大正時代に華族の競売から“再発見”された一振りです。
発見者・杉原祥造氏は私財を投げうって買い取り、身延山に戻そうとしますが、
備える特色が青江派ではなく古備前なのもあり、偽物扱いされ拒絶されます。
仕方ないので、杉原氏は自宅の近所にあった日蓮宗のお寺=本興寺に寄進したのです。
(刀派が誤って伝承されるのは骨喰、近代に再発見されるのは歌仙など他に例もある話。
ちなみに杉原氏は山姥切国広の山姥伝説を最初に世に出した人物でもあるそう)

かくして数珠丸は今も本興寺にあり、この寺は集まる審神者へ数珠丸グッズを売ったり、
法要に参加させたりできるという…奇縁とはまさにこのこと。私も三光堂で
身体健全を祈願してもらいました。南無妙法蓮華経。実家は浄土真宗ですが。

朝早くから並んだ甲斐あり、整理券は虫干会最初のターンのをもらえたため、
午前中には早くも尼崎を離れ(とうらぶのお供機能を使って写真を撮ろうとして
とうらぶ起動させたらミュートになっておらず、五虎退のログインボイス
「な、なんと言ったらいいのでしょうか…」を響かせてしまったのも離脱の一因。
審神者がたくさんいる門の中でなくて本当に良かった…)大阪市内に戻りました。
飲食店を物色しつつ、山伏国広を見に訪れて以来となった大阪歴史博物館で
古代刀の…日本刀が生まれる前、古墳時代の『刀剣』の展示を見ました。

弓や槍など、ほとんどの武器は食料確保を目的とした動物の狩猟用に生まれましたが、
刀剣は対動物ではなく、間合い的に殺人用のデザインです。しかし、青銅の剣が
大陸から伝来した当初から、刀剣は武力であると同時に、祭祀に深くかかわる存在でした。
墓にも多く埋められ、掘り出された品々とその復元品が並べられていました。
中には何らかの意図で最初から波打って造られたという剣もありました。
他も基本的にはゴテゴテと装飾多めで、実戦向きではなく権威誇示目的がメインそうでした。

日本刀は実戦から生まれたものでしょうが、それでも節刀を将軍に授けるなど
シンボルとしての意識も後の時代に残り、さまざまな自己認識を持つ男士が
生まれただけはある多様な日本刀の歴史が編まれていったわけです。

翌日は普通に出勤だったので、早めの時間の新幹線で帰りました。
551は前日夕方ほどは並んでませんでしたけど、のぞみ車内でテロする勇気はわかず(苦笑)
梅田で買った、メルヘンに似たサンドイッチの店のアールグレイ林檎サンドを味わいました。

今回の遠征で初めて外に持ち出せたのが、京都のtwitterフォロワーに
代理購入してもらった京都限定の紅葉カスタマニアでした。
秋が深まらないと季節外れになっておうちに飾っておくしかありませんでしたから。

2022.11.13 wrote/2022.12.10 update


やぶ |MailWeblog