Land of Riches
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4日間の福岡滞在最終日は、初日に発覚した“PMのメインイベントだけでなく AMにも熊城隊の演舞が”によって、当初スケジュールからの変更を余儀なくされました。
熱中症で前日午前ブンイレで買ったサンドイッチ以来何も食べておらず、 流石に空腹を感じたのですが、喫茶室はまだモーニングメニュー、かつ そんな時間帯でありながら入口に名前を書いて待機勢が10人弱の大盛況。 (百道は飲食店が少ないし、市博の喫茶室はブラックキャロットのハーブティーがあったり 割とレベルが高い。今回の侍展でも秋の特選御膳を限定で用意) かろうじて11時15分頃に入店し、モーニングにあるTKGをオーダーも、 初日に確認した演舞の開始時刻11:45が15分繰り上げられているのを インフォメーションのアナウンスで知って、慌ててかきこむ惨事となりました。
午前の誰でも見れる演舞は1本だけで、大半は熊本と午後の余っている整理券のCMでした。 午後は蓋を開けたら合間にMC挟みつつ演舞4本の大盤振る舞いだったので、 繰り上げもやむなしというところでしょう。おまけに演舞は夏服(直垂)でしたが、 侍展トークショーの性質上、3武将は20分の学芸員トークタイムの間に 当世具足に着替えるという無茶振りをこなしたのでした。 侍展のイベントでは福岡・熊本・名古屋と3か所もの武将隊をイベントに招いています。
熊城隊はもう7年も活動していて(武将隊の先駆けである名古屋が今年10年目。 福岡は大河の後一旦休止していて今年再デビュー)今回福岡に登場した 加藤清正・黒田官兵衛・島津義弘の3名は長く務め続けているいわばベテラン。 それでいて現状に甘んじることなく、この日もトークショー前後に 侍展そして常設展も見学(侍展はイベント前後で2回も見ているにもかかわらず、 全部見たいのが見られていないとブログに書いてしまう軍師様)してました。 この方たちと初めて“遭遇”したのが柳川での講演会(正確には武将隊としてではなく、 中の人として普通の参加者と一緒に聴講していた)だったので、その印象が強いのです。
武将隊の冬装束である当世具足(通常は陣羽織を羽織っているけど今回はオフ)は 当然ながら刀で言う模造刀みたいな存在なのですが、これをいい見本として 考証の甘さなどもつっこみつつ、使ってしまうのが侍展仕掛人学芸員H氏なのです。 5月にあったプレイベントでも福岡の武将隊で同じようなことしてたらしいので(苦笑)
刀が時代と共に変わった戦闘様式によって姿を変えていったように、 甲冑もまた装備者の増加による制作時間短縮など時代の要請によって 変遷していきました。実戦で着用される鎧の最終進化系が安土桃山の当世具足なのです。
島津家は義弘が17代と古い家なので800年経っても威糸が色褪せない古い鎧を持っていたり、 (他所で明治期に補修で使われた化繊は100年で色褪せたそうな) 逆に2代で潰れた加藤家は知名度の割に武具はあまりに残っていなかったり (H氏は清正の有名な鯰の兜を借りる予定だったが、他で展示品を集め過ぎて 置き場所がなくなったため見送った模様。ダメ元で頼んでみたり、揃えるには いろんな交渉や苦労などがあったと先日の予習でも語られていた) 現代にまで残っている物には、残してきた人々の息吹が色濃く込められているのです。
私もイベント前後で2回侍展に入りました。正午過ぎに入った時には 大典太最前鑑賞待ちがぐねぐねと後ろの展示まで続くなど結構酷いことになってました。 (侍展で行列ができるポイントは「大典太」「博多など平置きの短刀・脇差」 「骨喰〜左文字」「長谷部」と基本的にとうらぶ実装刀の最前鑑賞待機) 16時過ぎに入った時には、大典太さえ並ばずに見られて、曜日や時間帯の吟味が大事だと 改めて思い知らされました。とうらぶ関係だとグッズとの兼ね合いもあって、 とにかく会期の最初・時間帯なら朝イチ…になりがちですので。 木曜の時点では気付かなかった薙刀(!)やソファの存在にも気づけました。
イベント前にはとうらぶコラボまだですけど(…)福岡タワーに初めて登ったり (ガチャ関係の商売がうまいところだと感じた。コラボも違和感ないか…) 企画展示室を見たりしました。今回は特別展のチケットで常設が見れないため (今までの市博だと見れた記憶があるんだが…)日本号も行かない人が多いのかな? 音声ガイドのボーナストラックや看板を16日になって追加する等頑張ってますね。
福岡最後の夜(和の博多スタンプラリーも朝、住吉神社や東長寺など回って 4つは集めたけどフルの10か所回らないと商品もらえないため途中放棄。 一番最後に開くスポットが11時半で、最初に閉まるスポットが16時なんですよ…)は 未体験の鳥皮が食べたいと検索したKITTEやJPビルの人気店に向かうも、 満席で入れなかったためDEITOSのかろうじて1席空いていた焼き鳥屋へ。 (注:福岡の焼き鳥は串に刺したものなら豚でも獅子唐でもなんでも焼き鳥呼び) ここも混み過ぎてて店員さんパニックに陥ってて、私が最初にオーダーした 日本酒「中州」もスルーされて先に串が全部出てくる惨状でしたが、 店員さんに訴えたらまさかのサービス無料扱いになってしまい、申し訳なかったです。
締めくくりに、空港でぶどう大福を食べてから帰りました。 福岡空港と言えば保安検査場が凄い行列できるイメージあって早めに行くのですが、 もう改装工事終わったからそんな心配もないのかもしれません。 (今回はあまり使われない南側の保安検査場を通過したからかも? 動線の改善でこちらに人を振り分けるために造られたのが、 3月に供用された到着して数分で地下鉄乗れる噂のエスカレーター!)
ガム踏んだり、バスタブで滑ったり、コミュニティバス乗りそびれたり、 すれ違った自転車のおっさんに突如罵声を浴びせられたり、いろいろありましたけど、 それでも福岡は嫌いになれないと改めて感じました。また長谷部に会いたいですね。
2019.9.16 wrote
今日は昨日行けなかった(先週も行けなかったと書いてますね…)博物館に 行こうかと思いましたが、ファーストデイで映画が安いので映画館へ。 とうらぶコラボを仕掛けてきた松竹の本気こと「引っ越し大名!」です。
「超高速参勤交代」と同じ原作者が脚本、監督は「のぼうの城」の方。 脇役まで豪華キャストで固め、テーマである国替えに関しては監修を受けつつも 全体的には娯楽時代劇!楽しければそれでいい!という現代ノリのエンタメでした。
そもそも国替えを命じられた理由が男色なのにビックリ(史実は親戚の御家騒動に巻き込まれた) 当時、衆道は武士の嗜みレベル(女にしか興味なかった秀吉が異色扱いされたほど)でしたし、 現代もLGBTが盛んに叫ばれる時代ですが、誰にも分かり易い原因としてBLを設定するとは…。 殿様は及川みっちーさん、小姓はテニミュ2nd松岡さんで、隠しもしない男色関係です。 及川さんは原作者の強い希望でのオファーだそうですが、羽生ゆづるさんが 仙台藩主をやったのと同じで、先天的な高貴さが役には必要だったのでしょう。
御手杵(主に鞘)は馬印としてOPから予想以上の頻度で登場。 引っ越しに際しては不用品を捨てねばならぬ…と星野さん演じる主人公も 愛読書を涙ながらに捨てる(焼却処分前に4日間書庫に籠って暗記した)のですが、 越前松平家の家宝である御手杵は下士から当主に至る誰もに大切にされてました。
ヤマ場では高橋さん演じる御刀番の鷹村に殿様が御手杵を使えと指示して 大立ち回りとなるのですが(あくまでも許しを得ないと使わないところがポイント) とにかく長く重い槍だというのを存分に描く立ち回り(振り回して当てるだけ等)で とても見ごたえがありました。鷹村は主人公の真逆で脳筋、御手杵の槍を見るだけで テンションが上がってしまう可愛いキャラです。いや大体の登場人物可愛いですが。 高橋さんは濱田さんとの仲の良さを撮影中見せつけてたようですが、この二人軍師官兵衛仲間ですね。
不純な動機で見に行ったと言えますが、素直に楽しい時間を過ごせました。 細かいことを考えないで見るエンタメ時代劇、映画とうらぶに通じるかもと思いました。 (ちなみに原作小説には御手杵は全く出てこず、監督が撮影数日前に そんな家宝があると知って急遽面白さ重視で導入したそうです。凄いですね)
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